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この本、D.H.ローレンス(D.H. Lawrence 1885~1930)著「息子と恋人」(Sons and Lovers)は必ずしも私の「懐かしき本」というわけではない。「現在」、仲間と地元葉山の読書会で読んでいる本だ。私が「仲間」というのはおこがましい。私はここの新参者だ。
新参者と言っても私がこの会に入ってもうほとんど5年にもなる。普通の会なら古参といわずとも中堅どころのはずなのだが、私の後には新入会員はいない。しかしこの読書会は確実に続いている。
名前は正式には「葉山 一葉会英文学サロン」。
名前から想像できるように女性の会員がほとんである。また女性会員が有力である。
そのかみの才媛達が、その昔、大学でやったように丁寧に辞書を引き、きれいにノートに書き写して準備し、きれいな発音で英語を読み、それを見事に日本語に訳す。
先生も女性。T大の英文学科のご出身。どんな細かいことでも見事に説明される。
私は、予習しないといけないと思いつつも辞書もあまり引かないで読書会に出て、どこを指されるか戦々恐々として、指されては恥をかく、全く学生時代そのままのていたらくである。雑談になると元気が出て余計なことをしゃべってまた自分で恥ずかしくなる。毎回そうだ。
D.Hローレンスは私の学生時代の昭和32年に訳者と出版社が「わいせつ物頒布罪」で最高裁でも有罪判決が出た「チャタレー夫人の恋人」の作者だというくらいにしか知識がなかった。
しかし「息子と恋人」は実に立派な作品だ。面白い。どのように面白いかは、長くなりそうなので次回にしよう。 (つづく)
*D.H.ローレンス著「息子と恋人」ペンギン・ブック2000年版 498ページ