菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

ここで生きている。『WE ARE YOUR FRIENDS ウィー・アー・ユア・フレンズ』

2016年07月10日 00時00分42秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第931回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

 

『WE ARE YOUR FRIENDS ウィー・アー・ユア・フレンズ』

 

 

 

ザック・エフロンがDJでの成功を夢見る若者を演じる音楽青春ドラマ。

自らの未来を切り開くべく葛藤する主人公の友情と恋の行方をほろ苦くも瑞々しく描き出す。

監督は、CMやミュージックビデオで活躍し、本作が長編デビューとなるマックス・ジョセフ。

 

 

 

 

物語。

夢の都ハリウッドとは丘を隔てて反対側に位置するバレー地区。

ポルノなどで隆盛したこともあったが、今はさびれている。

夢の途中にいる若者たちはこの町から出て行くこともできず、必死でもがき続けていた。

EDMのDJでの成功を夢見るコールは、仲間3人とパーティを開き、這い上がろうとしていた。

ある日、彼は、ゲストで来たカリスマDJのジェームズと出会い、幸運にも気に入られる。

これぞ、チャンスと、仲間と共により稼ぎのいい不動産の仕事につき、郊外の広い家をみなで借りて、成功をてにしようと動い始める。

 

原案は、リチャード・シルヴァーマン。
脚本は、マックス・ジョセフとメーガン・オッペンハイマー。

 

 

 

 

出演。

ザック・エフロンが、DJのコール。

彼のアイドル映画でもありますが、仲間のキャストの良さで、ギリギリ踏みとどまります。

エモーショナルな演技が映えます。

 

エミリー・ラタコウスキーが、ジェームズの恋人のソフィー。

『ゴーンガール』の愛人役ですね。

 

ウェス・ベントリーが、カリスマDJのジェームズ・リード。

カリスマを失った感じがダブります。演技は巧みなんですが。

 


シャイロー・フェルナンデスが、仲間のオーリー。
アレックス・シェイファーが、仲間のスクワレル。
ジョニー・ウェストンが、仲間のメイソン。

彼らがいいのよ。 

 

 

ほかに、ジョン・バーンサル、アリシア・コッポラ、ワイリー・M・ピケット、ジョン・エイブラハムズ、モリー・ヘイガン 、ヴァネッサ・レンジーズ、レベッカ・フォーサイス、など。

 

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ライザ・チェイシン。
製作総指揮は、リチャード・シルヴァーマン、オリヴィエ・クールソン、ロン・ハルパーン、ネイサン・ケリー。
 

 
撮影は、ブレット・ポウラク。

レンズの使い方が上手い。 

 

プロダクションデザインは、マヤ・シーゲル。 
衣装デザインは、クリスティ・ウィッテボーン。

編集は、テレル・ギブソン。

音楽監修は、ランドール・ポスター。

 

 

 

 

 

 

ハリウッドの反対側で這い上がろうとするEDMのDJとその腐れ縁の仲間、人気DJとその恋人との関係を描き出す青春音楽もの。
DJ版『トレインスポッティング』感。前半には工夫があり、目を引くが、後半はシナリオが雑になって、ちょい残念。ベタな展開ながら音楽に合わせた高速テンポで引っ張るのは心地よい。アメリカン・モンタージュとEDMって相性がよいのよね。
キャストも悪くなく、ザック・エフロンのいろいろを堪能できる。
大音量のダンスサウンドに、こりゃ映画館じゃなきゃの好作。

 
 

 



おまけ。

原題は、『WE ARE YOUR FRIENDS』。

劇中に出てくる皮肉な言葉でもある。



上映時間は、96分。
製作国は、アメリカ/フランス/イギリス。

映倫は、PG12。

ドラッグの描写も、セックス&バイオレンスもかなりソフトです。

 

 

キャッチコピーは、「這い上がれるか 仲間か、恋か、夢か――自分の未来を掴み取れ」






ステロタイプで、べただが、だからこそ、いいという部分もある。

 
 
 



 
 
 


ネタバレ。
後半に、もう、いいよねって感じになるのよね。
サマーフェス前のくだりに、もう少しエピソードを積んで欲しかった。
出来た曲をジェームズに聴かせて、ジェームズの時間を、10分だけもらえるとか。
前半に出てきて、後半でも語る、1曲あればいい、をもうちょっと強調。

ラストの金の使い方に関しては、入れたかった気持ちは分かる。
でも、映画全体で使ってきた靴箱の貯金箱のオチとしては少し良く見せすぎな気もする。
構成として、世界の音に気付く前に、あのシーンを入れていたら、どうだろうか。
スクワレルの死の贖罪のように。
 
 
スクワレルが救われないのは、ドラッグのメッセージとしてもしょうがないかな。
 
 
妙に、ザック・エフロン推しに見えるのが映画のジャンルをアイドルもの風に変えてしまっている気もする。
 
もう一歩踏み込めば、青春ものとしての深みが出た気もするんだが。

ソフィーの苦悩をもうちょい客観的に加えておくとかで違ったのかも。

スクワレルの葬式で、彼の家族をちらっとでも見せるとか。
 
そうすると、ラストのフェスでノリノリの観客の顔をもういくつか加えたときに、人生の切なさとそれぞれの生活とだからこその音楽の価値や力が浮かび上がったんじゃないかしら。
 
 
 
 
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