【俺は好きなんだよ】第198回
『キートンのマイホーム』(1920)
原題は、『ONE WEEK』で一週間。
旧題は『文化生活一週間』
ビデオ題は、『バスター・キートンの マイホーム』
スタッフ。
監督:バスター・キートン/エディ・クライン
出演。
バスター・キートン
シビル・シーリー
ジョー・ロバーツ
物語。
新婚のキートンは、新居建築を約束し求婚したため、低予算の組立式住宅を購入。
自力で組み立てようとするが、恋敵が建材の番号を3を8、1を4というように書き変えてしまい、妙ちきりんな多角形の家ができ上がってしまう。
床は傾き、洗面台が外壁についた暮らしにくい家だが、とりあえず、新築祝いのパーティを開くことに。
それが、大騒動のハジマリだった・・・。
受賞歴。
2008年に、アメリカ国立フィルム登録簿に登録される。
笑わないコメディアンといえば、いまだにバスター・キートンの名前が出る。
アクション・コメディのアイコンであるバスター・キートン。
ジャッキー・チェンの憧れのスターであります。
ジャック・タチはキートンの系譜だと思っております。
なぜなら、この映画のように機械とか発明ネタが多いトコや、脚を伸ばして飛ぶなどの動きからも伺えるとこがあります。
実はかなり数学的かつ緻密に映画を作る作家で、『キートン将軍』は、完璧な折り返し構成になっています。
シチュエーションの上手さも群を抜いています。
チャップリンはリメイクできないけど、キートンはそのシチュエーションはリメイクできるんです。
しかし、そのアクションは今ですら再現できない凄さですが、CGにさえ思えてしまいます。
そうそう、入浴シーンがあるんですが、体が見えそうになると、カメラ前に何処からともなく手が現れて、カメラを覆ってしまうのは、今見ても微笑ましい。
この手はいつか使いたい。
コメディならではの独特のテーマとラストの乾いた切なさが愛しくてたまりません。