で、ロードショーでは、どうでしょう? 第647回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ゴーン・ガール』
ギリアン・フリンの同名ベストセラー・ミステリー。
妻の突然の失踪をきっかけに、妻殺害の嫌疑で渦中の人となってしまう夫と妻の秘密と衝撃の顛末を描く。
監督は、デヴィッド・フィンチャー。
物語。
ミズーリ州の田舎町。
結婚して5年目になるニックとエイミーは、誰もが羨む理想のカップルだった。
ところが結婚記念日当日に、エイミーが部屋に争った形跡を残して、いなくなる。
警察は、他殺と失踪の両面から捜査を開始する。
美しい人妻の謎めいた失踪事件は茶の間の注目を集め、小さな町に全米中からマスコミが殺到する。
すると、次第にニックの不可解な言動が明るみとなり、彼はいつしか疑惑と批判の矢面に立たされていく・・・。
原作小説は、ギリアン・フリンの『ゴーン・ガール』(小学館刊)
脚本も自ら手がけている。
出演。
夫のニック・ダンに、ベン・アフレック。
妻のエイミー・ダンに、ロザムンド・パイク。
ニックの双子の妹のマーゴット・ダンに、キャリー・クーン。
捜査担当のボニー刑事に、キム・ディケンズ。
弁護士のターナー・ボルトに、タイラー・ペリー。
デジー・コリンズに、ニール・パトリック・ハリス。
ほかに、パトリック・フュジット、デヴィッド・クレノン、リサ・ベインズ、ミッシー・パイル、エミリー・ラタコウスキー、ケイシー・ウィルソン、ボイド・ホルブルック、セーラ・ウォード、リー・ノリス、ジェイミー・マクシェーン、レナード・ケリー=ヤング、キャスリーン・ローズ・パーキンスなど。
スクート・マクネイリー
製作は、アーノン・ミルチャンとジョシュア・ドーネンとリース・ウィザースプーンとセアン・チャフィン 。
リーズ・ウィザースプーンは自らエイミーを演じるために原作を手に入れたのだが、指名したフィンチャーのコンセプトに合わせて、身を引いている。
撮影は、ジェフ・クローネンウェス。
フィンチャーの目は今回も硬質な画面を映し出している。
プロダクションデザインは、ドナルド・グレアム・バート。
衣装デザインは、トリッシュ・サマーヴィル。
編集は、カーク・バクスター。
字幕で示されているとはいえ、独特の回想の見せ方で物語を重層的に積み上げている。
フィンチャー作品を支え続けた名手ならではの語りを味わえます。
音楽は、トレント・レズナーとアッティカス・ロス。
3度目のコラボレーション。インダストリアルなBGMで心情に寄り添い、観客をじりじりと締め付けていく。
硬質で突き放すような画面、音楽、脚本、演技、演出に、主人公さえ信用できない疑惑のるつぼに叩き込まれる、真夜中のジェットコースターのごとき快感。
止まりかける心臓に、自ら胸を叩いて、カツを入れるはめになるほど、背筋の凍る強烈なブラックコメディでもある。
男と女が家族になることの困難と恐怖を味わえる傑作。
おまけ。
現代も同じ。
『GONE GIRL』。
上映時間は149分。
映倫は、R15+。
キャッチコピーは「本当に大切なものはいつも失って初めてわかる」
ややネタバレ。
情報が容易に拡散できる時代、いかに外ヅラを良くするかが重要になる。
みな、印象と本質が違う人物ばかりだ。
情報がいかに用意寝られても、相手のことはよくわからない。
たとえ、妻でも夫でも、双子の兄妹、親子でも。
ネタバレ。
全体が、結婚のメタファーになってもいる。
それは、男は女のことがわからないということを示している。
双子の妹を持つニックでさえも。
そして、女も男のことをわからないのかもしれない。
ギリアン・フリンも女性作家。
フィンチャーの次回作の脚本も手がけることになっている。
『GONEGIRL』のタイトルには、少女時代の終わりという一身もあるのだろうか。
男にとってのCOOLGIRLは、結婚して妻になれば、どこかに消えてしまうものだから。
脳みそとか内臓に目が行くのは、フィンチャーの何かをくすぐるのだろうね。
話の構造は、『ファイットクラブ』も似ている。
始まりの意味が最後に変わるのも似ている。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ゴーン・ガール』
ギリアン・フリンの同名ベストセラー・ミステリー。
妻の突然の失踪をきっかけに、妻殺害の嫌疑で渦中の人となってしまう夫と妻の秘密と衝撃の顛末を描く。
監督は、デヴィッド・フィンチャー。
物語。
ミズーリ州の田舎町。
結婚して5年目になるニックとエイミーは、誰もが羨む理想のカップルだった。
ところが結婚記念日当日に、エイミーが部屋に争った形跡を残して、いなくなる。
警察は、他殺と失踪の両面から捜査を開始する。
美しい人妻の謎めいた失踪事件は茶の間の注目を集め、小さな町に全米中からマスコミが殺到する。
すると、次第にニックの不可解な言動が明るみとなり、彼はいつしか疑惑と批判の矢面に立たされていく・・・。
原作小説は、ギリアン・フリンの『ゴーン・ガール』(小学館刊)
脚本も自ら手がけている。
出演。
夫のニック・ダンに、ベン・アフレック。
妻のエイミー・ダンに、ロザムンド・パイク。
ニックの双子の妹のマーゴット・ダンに、キャリー・クーン。
捜査担当のボニー刑事に、キム・ディケンズ。
弁護士のターナー・ボルトに、タイラー・ペリー。
デジー・コリンズに、ニール・パトリック・ハリス。
ほかに、パトリック・フュジット、デヴィッド・クレノン、リサ・ベインズ、ミッシー・パイル、エミリー・ラタコウスキー、ケイシー・ウィルソン、ボイド・ホルブルック、セーラ・ウォード、リー・ノリス、ジェイミー・マクシェーン、レナード・ケリー=ヤング、キャスリーン・ローズ・パーキンスなど。
スクート・マクネイリー
製作は、アーノン・ミルチャンとジョシュア・ドーネンとリース・ウィザースプーンとセアン・チャフィン 。
リーズ・ウィザースプーンは自らエイミーを演じるために原作を手に入れたのだが、指名したフィンチャーのコンセプトに合わせて、身を引いている。
撮影は、ジェフ・クローネンウェス。
フィンチャーの目は今回も硬質な画面を映し出している。
プロダクションデザインは、ドナルド・グレアム・バート。
衣装デザインは、トリッシュ・サマーヴィル。
編集は、カーク・バクスター。
字幕で示されているとはいえ、独特の回想の見せ方で物語を重層的に積み上げている。
フィンチャー作品を支え続けた名手ならではの語りを味わえます。
音楽は、トレント・レズナーとアッティカス・ロス。
3度目のコラボレーション。インダストリアルなBGMで心情に寄り添い、観客をじりじりと締め付けていく。
硬質で突き放すような画面、音楽、脚本、演技、演出に、主人公さえ信用できない疑惑のるつぼに叩き込まれる、真夜中のジェットコースターのごとき快感。
止まりかける心臓に、自ら胸を叩いて、カツを入れるはめになるほど、背筋の凍る強烈なブラックコメディでもある。
男と女が家族になることの困難と恐怖を味わえる傑作。
おまけ。
現代も同じ。
『GONE GIRL』。
上映時間は149分。
映倫は、R15+。
キャッチコピーは「本当に大切なものはいつも失って初めてわかる」
ややネタバレ。
情報が容易に拡散できる時代、いかに外ヅラを良くするかが重要になる。
みな、印象と本質が違う人物ばかりだ。
情報がいかに用意寝られても、相手のことはよくわからない。
たとえ、妻でも夫でも、双子の兄妹、親子でも。
ネタバレ。
全体が、結婚のメタファーになってもいる。
それは、男は女のことがわからないということを示している。
双子の妹を持つニックでさえも。
そして、女も男のことをわからないのかもしれない。
ギリアン・フリンも女性作家。
フィンチャーの次回作の脚本も手がけることになっている。
『GONEGIRL』のタイトルには、少女時代の終わりという一身もあるのだろうか。
男にとってのCOOLGIRLは、結婚して妻になれば、どこかに消えてしまうものだから。
脳みそとか内臓に目が行くのは、フィンチャーの何かをくすぐるのだろうね。
話の構造は、『ファイットクラブ』も似ている。
始まりの意味が最後に変わるのも似ている。
見てない人は何も知らないで見るべきなので、言いたいことが言えなくてうずうずしているのだが、ええ、書いちゃえ。
「奥さまはサイコパス」ってのが、私には新しかったです。そしてこれ菱沼くんが言ってる通りブラックコメディだよね。誰も笑えないコメディ。
緊張はサスペンスですから、配合のバランス次第でサスペンスは、簡単にコメディに変わるんでしょうね。