菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

お前の罪は俺が背負おう。 『ブラッド・ファーザー』

2017年06月16日 00時00分50秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1107回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『ブラッド・ファーザー』

 

 

 

 

 

メル・ギブソンがギャングに追われる愛娘を守るため、アウトロー時代の知識とテクニックを駆使して決死のサバイバルを繰り広げる元犯罪者の父を演じるサスペンス・アクション。

 

監督は、『アサルト13 要塞警察』、『ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男』のジャン=フランソワ・リシェ。

 

 

 

 

物語。

9年もの刑務所暮らしの終わり2年を安泰に過ごし、仮出所をし、今はボロボロのトレーラーハウスでアル中のリハビリをしながら細々と暮らしているタトゥー職人のジョン・リンクの気がかりは3年前に14歳で、元妻の下から家出をしたまま行方不明の娘リディアのこと。

そのリディアは、悪い仲間とつきあい、目下、恋人のジョナと彼らが報復のために武装して乗り込んだ車の中にいた。

リンクに、リディアから助けを求める電話が入る。何かしでかしたらしく、逃げるのに、金を貸して欲しいというのだ。

捜し続けていた娘からの突然の連絡にリンクは車を街へと走らせ、彼女を保護し、家へと連れ帰る。

元妻にリディアが見つかったと伝えるが、あなたに任せるとけんもほろろの状態。

リディアの鞄を調べると、17歳の娘には似つかわしくない、酒と銃とドラッグが出てくる。

父は、自分の経験を持って、娘を守ろうと決意する。

だが、リディアを追っていたのは、メキシコ系カルテルだった。

 

原作は、ピーター・クレイグ 『ブラッド・ファーザー』
脚本は、ピーター・クレイグ、アンドレア・バーロフ。

 

 

 

 

 

 

出演。

メル・ギブソンが、父のジョン・リンク。

悪みと渋みがマックスです。 


エリン・モリアーティが、娘のリディア。

アヴリル・ラヴィーン似の尖ったルックスだけでなくその実力で注目されている。

『はじまりへの旅』でクレア役を演じたり、今後も出演作が続く。

 


ディエゴ・ルナが、恋人のジョナ。

こういう狂気の役の方だと童顔のギャップで怖い。


マイケル・パークスが、プリーチャー。

ウィリアム・H・メイシーが、隣人のカーヴィ。

薬味って感じです。

 

 

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、クリス・ブリッグス、ピーター・クレイグ、パスカル・コシュトゥー、セバスチャン・K・ルメルシエ。
製作総指揮は、ジェニファー・ロス。



撮影は、ロバート・ギャンツ。

乾いた感じとアクションの的確な構図がいいです。

 

 

プロダクションデザインは、ロブ・ウィルソン・キング。
衣装デザインは、テリー・アンダーソン。

 

編集は、スティーヴン・ローゼンブラム。

いい具合のタイミングでここちよいつなぎです。

 

音楽は、スヴェン・フォルコナー。

 

 

 


ギャングに追われる娘を仮出所の父がアウトロースキルで守りつつ、荒野を逃げるアクション・スリラー。
父メル・ギブソンの禊×アヴリル・ラヴィーン似の娘エリン・モリアーティの純情ヤサグレによるリアル『LOGAN ローガン』。
88分の現代アメリカン・ニューシネマ西部劇でありつつ、実はフランス映画。

浪漫に寄り過ぎない乾きがいい。
さりげない描写から裏を読み取らせるのがジャン=フランソワ・リシェの味わい。
マッドマックスへのオマージュにニヤリ。
己の罪と向き合う父に深く刻まれた皺が人生の轍となる輪作。

 

 

 

 

おまけ。

原題も、『BLOOD FATHER』。

『実父』ですね。『ZIP』ではありません。

2016年作品。

 

 


上映時間は、88分。
製作国は、フランス。
映倫は、PG12。

 

実は、フランス映画です。

 

 

 

キャッチコピーは、「父親に残されたのは、犯罪者のサバイバル術だけだった…」

実にストレート、こういう潔いコピーは好みです。 

 

 

 

 

 

 

ややネタバレ。

ジャン=フランソワ・リシェは意識してないと言ってますが、『マッドマックス』シリーズへのオマージュに溢れています。

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

『LOGAN ローガン』にも少し似ています。

老いた父と若い娘のアメリカ逃避行。祖父に当たる人物との対峙。娘を追う者との対決。髭を剃るシーンなどなど。

アメリカの神話的な定番の話だとも言えるのでしょう。

 

 

 

 

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