菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

キョン死に!  『キョンシー』

2014年11月09日 00時00分47秒 | 映画(公開映画)
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第625回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」







『キョンシー』





清水崇プロデュースの下、香港の歌手で俳優のジュノ・マックが初メガホンと共同脚本で、1980年代に一世を風靡したキョンシー映画(特に『霊幻道士』)を現代によみがえらせたサスペンスホラー。




物語。
かつて人気俳優として活躍していたが、現在は落ちぶれて家族からも見放された男が、うらぶれた集合住宅に引っ越してきた。
そこは化けものが出ると噂されていた。
男の引越した部屋は長年、空き部屋であり、怪しげな空気が漂っていた。
その部屋で自殺を図った男。その時、ドアを蹴破り、道士が飛び込んできた。
男を救おうとする道士を襲ったのは首を吊った男を操る怪しい二つの影だった。
それはここで死んだ双子の姉妹の悪霊。
悪霊の出現をきっかけに魔を操る道士といまやうらぶれた道士の戦いが始まった・・・。


脚本は、ジュノ・マックとジル・レオンとフィリップ・ユン。










出演。
チン・シュウホウ。

クララ・ウェイ。

パウ・ヘイチン。

アンソニー・チェン。


『霊幻道士』シリーズのオリジナルキャストも集結している。




製作は、清水崇。



撮影は、ン・カイミン。
 
編集は、デビッド・リチャードソン。







微妙な詰め込み感と省略で清水崇色を絶妙に取り入れつつ、出自の香港映画に仕上げている。
リブートならぬリビジットと監督は言い放った、あの中国ゾンビのキョンシーをコミカルさはわずかに、本格アクション・ホラーとして蘇らせた意欲作。


















おまけ。

原題は、『殭屍』。キョンシーの意味ですね。
ちなみに広東語ではキョンシーですが、北京語ではチャンシー。
英語題は、『RIGOR MORTIS』で、死後硬直の意味ですね。
なので、第26回東京国際映画祭では、『リゴル・モルティス/死後硬直』というタイトルで上映されました。













ネタバレ。

まさに清水崇へのオマージュ祭りの映画でもある。
髪のようなエフェクトとか、四つん這いで迫る女幽霊、うずくまった白い子供の霊に、回想構造、階段からの落下、敷居をまたぐカット、狂気の家族殺し・・・。

ジュノ・マックは日本映画好きらしく、次回作は三池崇史にオマージュを捧げたサスペンスアクションらしい。
で、三池崇史にプロデューサーを頼んでいるらしい。





あまりにも詰め込みすぎて、面白いはずのところがサラっと流されているのがもったいない気も。
廊下を歩く笠の3人とか。
まぁ、夢というか死の直前の走馬灯的なやつで物語られているからかもしれないけど。
双子と合わせて、ちゃんと3人出てこないのとかも夢のせいなのか。

夢オチだから、ある程度理路整然としてなかったり、映画のネタが多く出てくるのもある意味理由があるのだけど・・・。

ていうかさ、本当に、死に際に見た夢オチなのだろうか?

あの笠の3人て、香港映画のネタなのかな?
『ゴーストハンターズ』の3人のネタな気も。


特に、道士の八卦鏡(回転盤)の機能とタイムリミットは、有名ではあっても、きちんと説明しておいた方が面白さは増したよね。




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