もく窓

~良い映画と究極の手抜き料理を探して~  

ゴールデンスランバー

2008年07月27日 | 
 伊坂幸太郎著 2007年   ↑写真はアビーロード(Beatles)
面白かった~~。
寝食を忘れて読みふけってしまいました。
ラストの終わり方も良くて、読後感は「アヒルと鴨」より良かったです。
ただ、主人公青柳の個性が強くないためか、伏線があまりに見事に収束しすぎたためか、余韻の薄い作品でした。
とても良く出来ていて面白い作品だけにチョット残念です。
映画化されるそうなので主人公青柳を魅力ある人物にして欲しいと思いました。

印象に残ったのは青柳の父親です。自分の息子を褒めるのに
「こいつは人を殺すことはあっても痴漢はしない。」と言って胸を張ります。
「人を殺すのは正しいと思わない。ただな、自分の身を守る時だとか、たとえば、家族を守る時だとか、そういった時に相手を殺してしまう可能性がないとは言えないだろう。何かそうせざるを得ない状況が来ないとも限らない。だろ?ただ、痴漢てのはどう理屈をこねても、許されないだろうが。痴漢せざるを得ない状況ってのが、おれには思いつかないからな。」

本の中で度々出てきたビートルズのゴールデンスランバー♪、懐かしいです。
作品にぴったりハマっていてこの曲以外は考えられないです。
アビーロードの中のマックスウェルズ・シルバー・ハンマーはキルオ君を、ユー・ゴーイントゥ・キャリー・ザットウェイトは青柳君を思いました。

1997年ロイヤルアルバートホールでのゴールデンスランバー♪、Sirポールがエリザベス女王の前で落ち着いて歌っています。

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