![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ichigo.gif)
その理由は、個人差が大き過ぎるからです。
症状の個人差、レントゲンの個人差、診断の個人差です。
レントゲンで見て、「この画像のどこが大腿骨頭壊死?」と思う方でも診断名がつていることもあります。
しかし、最近“大腿骨頭壊死”の診断を受けた患者さんが増えてきましたので、私の考えと経験について書きたいと思いました。
皆さんが食事と呼吸をした結果、血液の中に栄養と酸素が多く含まれる仕組みになっています。
骨は、その栄養と酸素によって養われています。
心臓から出た太い動脈は腹部を下降して、左右の脚に分かれます。
左右に別れた動脈は脚に沿って下降しますが、大腿骨頭のちょっと下あたりから内側大腿回旋動脈という動脈が枝分かれして、大腿骨頭に栄養を送っています。
脳の血管が閉じて脳の一部に栄養と酸素が行き渡らなくなった状態を“脳梗塞(のうこうそく)”と言います。
心臓の血管が閉じて心臓の筋肉の一部に栄養と酸素が行き渡らなくなった状態を“心筋梗塞(しんきんこうそく)”と言います。
内側大腿回旋動脈が閉じてしまい、大腿骨頭に栄養と酸素が行き渡らなくなった状態を“大腿骨頭梗塞”・・・とは言わず、“大腿骨頭壊死”と言うのは・・・?
“壊死(えし)”、あまり良いネーミングではないように思いますね。
“死”という文字のイメージが悪過ぎますね。
このように、大腿骨頭壊死という病気は、突き詰めると大腿骨頭を養う血流の障害が原因です。
しかし、血流障害の程度が5%(血流が5%途絶える=95%は正常)であっても、血流障害の程度が100%(血流が100%途絶える)であっても診断名は“大腿骨頭壊死”となります。
これが個人差の原因です。
ここで覚えていただきたいのは、5%血流が悪くなった場合、骨密度は5%低下しますがそれ以上骨密度が低下するものではないということです。
つまり、ある期間が経つと、血流障害の程度に合わせて骨密度が決まります。
それ以上は進行しないということです。
もちろん、骨は修復を行いますので、形は多少変わるかもしれませんが、“壊死”の範囲は広がらないと考えるのが一般的です。
では、なぜ血流が障害されるのか?
血流は回復しないのか?
・・・ということについて・・・次回考えてみたいと思います。
変形性股関節症を怖がらないでね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_thank.gif)
●DVD『股関節長持ち術』のご注文はこちらからどうぞ。
●銀座、7月~8月の施術予約はこちらからどうぞ。