股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

伝説の人

2006-02-23 00:45:35 | Weblog
先日、原宿に表参道ヒルズがオープンしましたね。
連日多くの人が訪れているようです。
表参道ヒルズの運営会社には多くの知り合いがいて、それはそれは準備が大変だったようです。
その人たちとの関係で、私は昨年8月まで原宿に店を構えていました。
その時に通っていただいた患者さんの多くは、現在の場所(東京駅の近く)に通ってくれています。感謝の一言です。


その患者さんの中に“伝説の人”がいます。

その人は生きてますよ・・・。
その患者さんの初診時の姿は、今でもはっきり覚えています。
7年前の話しです。
当時私は、埼玉県で整骨院の院長をしていました。
東京で講演会を行った時に出席されていた方の紹介で来られました。
患者さんは車椅子に乗って、その車椅子をお姉さまが押して整骨院に入ってきた瞬間の映像が頭から離れません。
脚を着いて歩くことが困難で、脚が冷たくプールにも入れない状態で、病院では手術を勧められていました。
例によって、股関節の触診をすると股関節に炎症はありませんでした。
さらに筋肉の触診を続けると、ももの裏とお尻に筋肉の硬さを感じました。
整骨院では治療時間を十分かけられないので、大腿部と殿部(お尻)をピンポイントに施術しました。

施術後は、杖で歩けるようになりました。
患者さんも埼玉の方でしたが、電車とバスを乗り継いで1時間以上かかって通院されるので、また、患者さん自身に恐怖心もあるだろうから、2~3ヶ月くらい経ったら自分の力で通院できればいいなと考えていました。
施術は週に2回の頻度で行いました。
その患者さんが1ヵ月後、一人で電車とバスを乗り継いで通院してきたのには驚きました。

あれから7年、その患者さんはこの1年間に2回しか施術を受けていません。
7年の間には、痛みが強い時期もありましたが、ここ2年間まったく痛みがありません。
痛くなくても定期的に来てくださいね、と言ってはいますが、ご主人の転勤や病気の看病で忙しいのです。
噂によると、以前ご主人は、「僕が君の足になるよ」と言って、患者さんの脚の治療に協力していたようです。今はご主人への恩返しで忙しいようです。

この患者さんとは時々メールのやり取りをしますが、いたって元気です。
プールで泳ぐことがめっぽう好きな方で、股関節痛が取れたと同時に脚が温かくなったので、プールで泳いだり今まで行けなかった海外に出かけて泳いだりしています。
一時は、運動しすぎないようにブレーキをかけるのが大変なくらいでした。

その後から「車椅子の患者さんが歩けるようになったんだって・・」という噂が流れて、少し困りました。
私が施術すると、魔法のようによくなると思われるのはうれしいことですが、困ることでもあるのです。
施術による効果にも個人差があるからです。皆さんの心身に個人差があるのですから、効果に個人差があるのは当たり前です。

余り大きな期待をして患者さんが来られることに多少困りました。

皆さんによく考えていただきたいことは、筋肉が病気になると、筋肉が常時つった状態となり、脚が地面に着けないくらいの激痛が出ることがあるのです。
一見、骨に問題があるようですが、レントゲン上では変化が無いことがほとんどです。股関節の炎症なら、股関節を押してみればいいんですよね?
股関節を押しても激痛を感じなければ、筋肉によって激痛が出ていると考えるのが常識的ですね。
皆さんはこのことを良く覚えておいてください。

この患者さんは、ありとあらゆる治療法を行ってきました。その結果残念ながら歩けなくなっていたのです。
激痛を訴えるので、病院では「手術しましょう」と言われていたのです。

その患者さんは、昨年12月に半年ぶりに来られました。「痛みはありません」と言い残して、またその後消息不明になっています。


変形性股関節症を怖がらないでね