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島原鉄道 涙雨

2008-03-30 | 鉄道
写真:加津佐駅のキハ20

今月限りで廃止される島原鉄道南線(島原外港―加津佐)と旧型気動車キハ20形。
昨年暮れ先月にも乗って来たが、
最後の日曜日となった今日、また乗って来ました。

いつものように熊本県八代市郊外の自宅を夜明け前に出発、クルマで熊本新港へ。
午前7時発の九商フェリー島原港行き始発便で有明海を渡る海の旅。
いつもはプロムナードデッキで海を眺めたり有明海航路名物のカモメが餌をねだる様子を眺めて過ごすのだが、今日は冷たい春の雨が降ってるし早起きのせいで眠いので、2等船室の座席に突っ伏して就寝。接岸の汽笛で目覚めて、急いで下船。フェリーターミナルから数百メートル離れた島原鉄道島原外港駅へと向かう。




乗り継ぎ時間が僅か7分しかないのに途中で赤信号に引っ掛かったりして不安だったが、何とか加津佐行き第105列車に間に合った。
今日の第105列車は島鉄オリジナル塗装のキハ2018+2019。
「ありがとう南線」ヘッドマークを付けての登場。

車内は始発の諫早駅から乗り通してきたらしい乗客でボックス席が全部ふさがっている状態だったが、相席で座ることが出来た。
車窓は涙雨、そして停車駅ごとに地元の乗客から贈られた別れと感謝の挨拶の看板が列車を出迎える。







桜が咲いたのに降りやまぬ冷たい雨と人いきれで曇ったガラス窓、静かに最後の旅を噛み締めるような独特の雰囲気のまま列車は坦々と走り、約1時間で終着駅加津佐に到着した。





加津佐に着いても雨は降り続いていたが、それでも乗客はカメラ片手に濡れるのも厭わずに、或いは傘を差して遠巻きにキハ20を取り囲み、名残りを惜しんでいた。







加津佐駅には30分足らずの停車で、島鉄色キハ20の2輌編成は南島原駅に引き返す。
帰りの車内も名残り乗車の乗客で盛況だったが、やはりしんみりとした静かな道中だった。沿線では踏み切りや民家の窓から列車に手を振る人の姿もあり、多くの人たちから親しまれたローカル鉄道にもいよいよ別れの時が近づいたことを感じさせた。


原城駅で旧国鉄一般色の編成と列車交換。
南線廃止後はキハ20形も全車廃車となるので、来月以降はこの駅も車輌もどちらも消えてなくなってしまう。


観光トロッコ列車の最終運行とも擦れ違う。
この雨ではずぶ濡れの旅だったろうが、涙雨には濡れて行くのが相応しかったのかも知れない。


島原外港駅に到着した。
隣の終着駅南島原へと走り去って行くキハ20を見送り、フェリーターミナルへと向かう。

「また明日、来るよ。最後にまた会おう!」

という訳で、明日3月31日は島原鉄道南線最終列車に乗ります。
最後の時は、そばにいたいから!

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