天燈茶房 TENDANCAFE

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天文台で「はやぶさヒーリング」

2007-12-01 | 映画・演劇・コンサートを観る
週末の夜、天文台に出かけました。

現在JAXAでは「はやぶさリラックスキャンペーン」を実施中。
「祈り」 -小惑星探査機 はやぶさ の物語-(JAXAはやぶさ物語)の上映が全国の科学館・プラネタリウム・公開天文台等で行われている。
九州では唯一、僕の地元の熊本県民天文台で上映が行われているので、見に行くことにした。

熊本県民天文台はアマチュアの天文愛好家の方々が集まって運営している、手作りの天文台。
基本的に毎週末の夜、天気が良ければ一般公開されている(詳細はリンク先のオフィシャルサイトを参照下さい)。
僕も以前、昭和61年のハレー彗星接近の時に両親に連れられて一度来た事がある。って、もう20年以上前の話だ…

さて、20年ぶりにやってきた県民天文台は(移転して当時と場所が変わっているが)、熊本市の郊外、熊本県下益城郡城南町の塚原古墳公園の中にある。

この公園、九州自動車道のトンネルの上にあり、ということは僕はすーぱーばんぺいゆ号で熊本空港に向かう途中何度となく行き来していた訳で、つい先週も通ったばかりだ
高速道路で来ると一直線であっという間だが、この周辺にはインターチェンジがないので高速道路でアクセスすることは出来ず、八代市からひたすら下道を走って小一時間。「(天文台があるくらいですから)街路灯がなく暗いです」とオフィシャルサイトで謳ってる通り、ひたすら真っ暗な古墳公園へと続く道をおっかなびっくり登り(それでも要所要所に案内看板があるから迷う事はない)、公園駐車場から漆黒の闇の中の小路を歩いて行くと瀟洒なコテージのような建物に仄かに明かりが灯り、何より屋上に巨大な望遠鏡が据えられ庭先に「見ての通り、天文台です」と主張しているかのようなドーム施設があるのでひと目でそれと分かる熊本県民天文台に辿り着いた。
「何だか稲垣足穂の小説に出てくるようなシチュエーションで洒落てるなぁ」
と思いつつドアを開けて挨拶。天文台スタッフの方から早速「祈り」の上映準備が整えられた室内に招き入れられた(写真)。

天文関係の書籍や機材が並び、学校の天文部の部室のような雰囲気の部屋で、スタッフの方と一緒にコタツに入って「祈り」 -小惑星探査機 はやぶさ の物語-を観る。
今までにJAXAのウェブサイトで何度となく観たプログラムだが、大画面高音質のプロジェクターでしかも天文台で観ると感慨もまた新たになるというもの。
「はやぶさ」が太陽をバックに宇宙を優雅に巡航するシーンや、華麗に舞うように小惑星イトカワ地表へと降下するシーン。
スラスタを微妙に噴かしつつ慎重にタッチダウンするシーンの手に汗握る迫力、オーストラリアの星空に輝く再突入カプセルの美しさ。
そして、エンディングに延々と連なる「はやぶさ」を支える人々の名前のタイトルバック(ここでいつも泣いてしまうんだ)…
一遍の大作映画を観終えたような満足感でした。

「祈り」の上映が終わったところで、コタツに差し向かいで天文台スタッフの方に話を伺う。
星好きな人達が集まって天文台を作った経緯、県民天文台でH-Iロケット試験機1号機に搭載された実験衛星「あじさい」の追尾観測を行った際の秘話。
それから屋上に上がり、大型天体望遠鏡でホームズ彗星(やっと見ることができました)や接近中の火星、冬の定番オリオン大星雲を観測。
普段、なかなか星を見ることはないが、やっぱり本物の星を見ることは素晴らしい!いつまで見ていても飽きることはない。
それに、「はやぶさリラックスキャンペーン」のポスターに書かれていたとおり、見上げるこの空のどこかに「はやぶさ」がいるのだ。火星の近くには「のぞみ」もいるし、ボイジャーパイオニアや、ロゼッタドーンニューホライズンズが、天空を駆ける宇宙船たちが確かにこの空にいると思うと胸があつくなる。
これからはもっと星空を見上げるようにしよう。

熊本の素敵な手作り天文台、楽しかった!
スタッフの方々も皆さん気さくで、何だか中学高校の天文部に入部したような気分。
ありがとうございました。また遊びに来ます。


今、見上げるこの空のどこかに君がいると思うだけで、胸があつくなる・・・ JAXA「はやぶさリラックスキャンペーン」
熊本県民天文台での「祈り」 -小惑星探査機 はやぶさ の物語- の上映は、一般公開日(金・土・日)の夜、スタッフに余裕があるときの不定期上映だそうですので、
観に行かれる際は事前に同天文台まで確認されたほうがよいと思います。

小惑星探査機「はやぶさ」情報:提供 JAXA宇宙科学研究本部
天燈茶房TENDANCAFEは日本の小惑星探査機「はやぶさ」を応援しています

「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン
天燈茶房TENDANCAFEは「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン2007を応援しています

COUNTER from 07 NOV 2007


2 コメント

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昭和のノリにも感動 (bbsawa)
2007-12-01 22:41:21
やはり、温度変化は望遠鏡に悪影響があるので、コタツですか。と良く見たらエアコン着いてる。上映後の観測に備えてかな。
「祈り」のタッチダウンシーンはわくわくしますね。自転するイトカワを避けながら舞い降りるはやぶさ。CGではなく写真を得るためには、2機以上で探査機を送り込まなくてはいけない。そんな金は誰も出せんな。
はやぶさは工学試験探査機だから帰還カプセルも回収しないといけない。今度の休みは、飛行安全の為、飛行神社と上賀茂神社をはしごするか。
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楽しい手作り天文台、また遊びに行きたい (天燈茶房亭主mitsuto1976)
2007-12-02 12:01:55
bbsawaさんこんにちは。

>温度変化は望遠鏡に悪影響があるので、コタツですか。
そうか!そういう意味があったのか。
僕は天体観測は自分でやったことがないので、気がつきませんでした。
確かに外気温との差があると結露したりいろいろ厄介でしょうしね。
エアコンは…夏場の熊本の風物詩である地獄の熱帯夜に備えてのものではないかと。
マジで夏の熊本はサウナです、エアコン無しでは危険w

>今度の休みは、飛行安全の為、飛行神社と上賀茂神社をはしご
僕は以前上京したときに、台東区にある飛不動尊正宝院に「はやぶさ」の無事をお祈りしてきました。
ここのお札ステッカーは「飛行安泰」と書かれていて、「はやぶさ」管制室のPCモニタに貼られていたことで御馴染みです。
飛行神社は僕の妹夫婦の新居に近いので、今度遊びに行った時に寄ろうかな。
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