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内之浦宇宙空間観測所の下見に行きました

2006-09-12 | 宇宙
鹿児島の大隈半島にあるJAXA内之浦宇宙空間観測所。
今月23日早朝、ここ内之浦から太陽観測衛星SOLAR-Bを載せたM-Vロケット7号機の打ち上げが行われる。
筆者も当日は現地に見に行くつもりだが、実は筆者はまだ一度も内之浦に行ったことがない。
そこで打ち上げを2週間後に控えた土曜日に下見に行ってきました。

八代ICから九州自動車道を走ること1時間半、都城で高速を下りて国道269号線で鹿屋市を目指す。
鹿屋からは最近開通した国見トンネルを抜けると、そこは宇宙の入り口の町、内之浦。。。
と書くと簡単だが、大隈半島はやたらと道路のアップダウンが激しくて愛車の12万キロ走破の軽車では走りにくい。
息も絶え絶えになる660ccエンジンをなだめすかして何とか国見トンネルを抜けると、おお向こうの山の稜線に巨大なパラボラが見える!
内之浦の市街地を抜けて再び山道をナンダ坂コンナ坂と越えると、JAXAロゴの付いた観測所入場口に辿り着く。
「やっと着いたぁ~」八代からここまで所要時間約4時間。


守衛さんの詰め所で住所氏名を記入して見学受付は完了。
あとは見学マップを渡され「勝手に見て回って下さい。建物には入らないで」ということになる。
ゲートをくぐり、急坂を登って行くと鎮座ましまして見学者を迎えてくれるのが、日本初の人工衛星「おおすみ」の記念碑。
ここから、日本の宇宙への挑戦が始まったんだねぇ…


さらに坂を登って行くと、観測ロケットのコントロールセンターと34メートルの巨大パラボラ(国見トンネルを抜けると見えたあのアンテナだ)を仰ぐテレメータセンターが建ち並ぶ一画に着く。
…古びたプレハブの小屋が建ってるけど、これが「テレメータセンター」らしい。噂には聞いていたが、これほど古いとは…
窓から覗くと、中にはこれまた古いブラウン管モニタのパソコンが並び、周辺機器の段ボール箱が雑然と積上げられてたりして高校の科学部部室みたいな雰囲気だった。
写真を撮っていると突然、直径34メートルの巨大パラボラが唸りをあげて凄い勢いでこっちを向いたので度肝を抜かれた!怖いぞ。


プレハブ小屋テレメータセンターにカルチャーショックを受けてフラフラしながら丘を下ると、またも古びたプレハブ小屋が。
今度は何だと思い近づいてみると、入り口に「記者会見室」の文字が。
この農機具置き場みたいな小屋で、世界最先端の宇宙探査の最新報告を的川先生たちが報道に記者会見するの?
…宇宙研の予算、少なすぎるよ。もっと予算増やせないものか?


敷地の奥にある20mパラボラの裾野からは、M-Vロケット7号機の打ち上げ準備真っ最中の整備塔が見える。
今現在、この整備塔の中にはM-Vロケットの1段目と2段目が既に運び込まれており、SOLAR-B衛星との組み付けを待っている。


ミューセンター全景。
今は打ち上げ準備中なので関係者以外は近づけないが、普段はここも自由に見て回る事ができるらしい。打ち上げが終わったらまた見に来よう。
それにしても、太平洋を背にした森の中にあるロケット基地は美しい。


最後に観測所の入り口脇にある資料センターを見る。
これまたレトロな「昭和の香り」がプンプンする素敵なミニ博物館。
糸川教授のペンシルロケット以来の、宇宙研と内之浦のロケット実験の歴史を伝える逸品が多数展示されているが、中でも一番素晴らしかったのが日本初の人工衛星「おおすみ」の打ち上げ成功当時に地元内之浦の子ども達の書いた作文の展示。
打ち上げ成功に沸く当時の雰囲気がいきいきと伝わってきた。

内之浦宇宙空間観測所は、海と森の中のプレハブ小屋で宇宙探査の最先端を突っ走る凄い基地だった。
それにとにかく景色が良くて気持ちがいいので、何度でも遊びに行きたくなる宇宙基地だ。

観測所からさらに山奥に進んだところにある、ロケット打ち上げの一般観望所の場所をチェックしてから帰る。
ここで2週間後、M-Vロケット7号機の打ち上げを見送ることになる。
しかし、帰りも4時間のドライブは正直しんどかった。数々の苦労に打ち勝たないと、飛翔するロケットの雄姿を拝むことは出来ないんだなぁ。。。


という訳でSOLAR-B/M-V-7の打上げまであと11日!
H-IIAロケット10号機も無事に上がったので、M-Vもがんばれ!!


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