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いぶたま!「指宿のたまて箱」号で指宿へGO!

2012-02-25 | 鉄道

JR九州が九州各地で運行する観光特急の中でも、一際個性的なのが「指宿のたまて箱」号、愛称はいぶたま!
どこが個性的なのか?それは列車の顔を見ればわかります。
何はともあれ、まずは列車に乗りに行きましょう!

平成24年2月19日


という訳で、九州新幹線に乗ってやって来ました。新幹線の最南端の終着駅、鹿児島中央駅
ここがいぶたまの始発駅。薩摩半島の南部にある温泉地、指宿まで走ります。




朝9時半頃、鹿児島中央駅の在来線プラットホームに登場した、これが「指宿のたまて箱」号!
さあ、この顔をご覧あれ!!



白黒半分です(笑)
顔のド真ん中で、車体色が見事に白黒2色に分かれてます。
こんな突拍子も無いデザインの列車、他に有り得るでしょうか?

このアヴァンギャルドなデザインを手掛けたのは、勿論!
JR九州のデザイン顧問でありドーンデザイン研究所を率いる水戸岡鋭治先生
こんなデザインを考えつくのはきっと、世界中でも水戸岡先生だけですねぇ。
そしてさすが水戸岡先生の作品だけあって、このいぶたま、奇抜なだけではなくて実はなかなか美しいのです。


ステンドグラスに護られていぶたまの車内に鎮座する、これは玉手箱!
「指宿のたまて箱」という名前は薩摩半島南部に伝わる浦島太郎伝説 に因んで名付けられたもの。
強烈な白黒半分の車体色も、実は玉手箱を開けた浦島太郎の黒髪が瞬時に白髪になってしまった様子を表わしているんだとか。
車内に玉手箱を納めたいぶたまは、さしずめ走る竜宮城?


浦島伝説に関連して、海にまつわるオブジェもさり気なく並びます。


乗務員室も、水戸岡先生の手に掛かれば小粋なオブジェに早変わり。
こういった小さな工夫で車内をお洒落に楽しく見せる水戸岡先生の手腕にはいつも驚かされます。


竜宮城の玉座というべきソファー席。
全席指定で様々なタイプが用意されたいぶたまの座席の中でも一度は座りたい、ここは特等席ですね。


ソファー席の周りを囲む本棚。本棚も最近の水戸岡デザインでは必ず用意される重要な設備ですね。
本棚の中には浦島伝説を意識してか神話や民話、そしてちょっと不気味な伝奇や妖怪、呪術に関する本が揃っていて車内で読むことが出来ます。


海側を向いたカウンター席。錦江湾の風景を思う存分見るための座席です。


グループ客のために、4人用のボックス席も用意されています。






ベビーサークルと子供用の小さな椅子、そして子供たちを寛ぎながら見守る大人のためのソファー席。
これも水戸岡デザインではお馴染みの設備です。
本当にいろいろな種類の、洗練された美しいデザインの座席が用意されていますね。

夢中になって車内を観察しているうちに、
「指宿のたまて箱」1号は09:54に鹿児島中央駅を発車。
走る竜宮城に乗って、指宿までの小さな旅が始まります。





この日は2月の真冬の曇り空が広がる天候でしたが、それでも錦江湾を満喫出来ました。
でも、やっぱり夏の青空の下の海が見たいですよねぇ~ 
今度は夏に、また乗りに来ないと(笑)


車内には小さなサービスカウンターもあり、JR九州の客室乗務員さんが飲食物の販売も行なっています。
指宿温泉サイダーというのを買って飲んでみました。
これも夏向きの爽やかな飲み物ですね。

いぶたまの車内では、乗客が書いた誰かに伝えたいメッセージを客室乗務員さんが車内放送で読みあげてくれるというサービスも行われており、僕もメッセージを読んでもらいました。
←こんな内容です(写真をクリックすると拡大)。
そう、今日はこれから指宿に着いたら、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャ川口淳一郎先生の講演会を聴きに行くのです!

川口先生がこのいぶたまに乗車されている訳ではないけれど、毎日忙しく全国を飛び回って「はやぶさ」と日本の宇宙科学について語られている川口先生への僕の感謝の気持ちを表現したくなったのです。

それにしても、僕のメッセージを読み上げた後に続けて客室乗務員さんが、
来週から指宿市内で始まる「はやぶさ」の地球帰還カプセルの展示についても紹介してくれたのにはビックリ!
よく地元のイベント情報を把握されているなぁ、そして「はやぶさのカプセル」という言葉が出てきたのが宇宙ファンとして本当に嬉しかった!
あんまり嬉しかったので、指宿駅に到着する前に客室乗務員さんにお礼を言うと、
何と「はやぶさ」が九州を走っていたブルートレインの愛称から命名されたことまで御存知でした。
JR九州鹿児島ベースの客室乗務員のクオリティの高さ、恐るべし!

鹿児島中央駅から1時間足らず。10:46に「指宿のたまて箱」1号は終点の指宿駅に到着。




駅に着いてドアが開くと、「玉手箱」だから当然白い煙(水蒸気のミスト)が吹き出します!
乗客の白髪が増えないか心配です(笑)

かくして、「指宿のたまて箱」号の小さな旅は終わりましたが、
いぶたまは指宿駅に僅か数分間の停車後に鹿児島中央駅行きの列車として慌ただしく折り返し発車していきます。







いぶたまを見送ってから、指宿駅まで迎えに来てくれていた鹿児島在住の宇宙クラスタmatteruさんと合流。
さあ、これから川口淳一郎先生の「はやぶさ」講演会へと向かいます。
(という訳で、この後は川口先生講演会レポに続きます!)


おまけ画像

川口先生の講演会まで時間があったので、
matteruさんのクルマで日本最南端のJR駅西大山駅に連れて行ってもらいました。
ここははやぶさ帰還ブログIES兄が実施した伝説の企画「はやぶさ位置の「西大山ー(西鹿児島)ー東京ー淵野辺」スケール換算」の起点駅として、今や宇宙ファンにも有名な場所だったりします。



以前は漬け物工場が近くにあるだけの、煙草畑に囲まれたなーんもない場所にポツンとある実に情緒のある無人駅だったのですが、
いつの間にやら駐車場やお土産物屋まで整備されて、すっかり観光地化していて驚きました。


最南端の駅とどういう関係があるのかはよくわかりませんが、幸せの黄色いポストまであります。




プラットホームから見える開聞岳の雄姿だけは今も変わりませんね。


西大山駅から枕崎方面に少し歩いた、この踏切の辺りで線路が北向きにカーブしています。
ここが正真正銘、日本本土で最南端のJRの線路です。

もっとも、東シナ海を隔てた沖縄本島には正真正銘の日本最南端の鉄道「ゆいレール」があるんですけどね。
そして沖縄の更に南には台湾の鉄道が…
鉄道は、地球の各地をくまなく結んでいます。線路は続くよ、地球のどこまでも。


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