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今年8月22日に鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられる予定の、
新型固体燃料ロケット「イプシロン」の機体1段目が現在、内之浦の国道448号線上で動けなくなっています…
イプシロンロケットの1段目は、種子島宇宙センターから打ち上げられるH-IIA/H-IIBロケットで使用される固体ロケットブースター(SRB-A)と基本的に同じもの。
種子島宇宙センターで固体燃料を充填され、輸送船で送り出されたイプシロンロケットの1段目は昨日(平成25年6月1日)午後に内之浦漁港に陸揚げされて、96個ものタイヤを装備したトランスポーターと呼ばれる特殊輸送車輌に載せられ、今日未明からは内之浦の町から数キロ離れた山の上にある内之浦宇宙空間観測所まで一般の国道を通って搬入する作業が行われていました。
しかし、内之浦宇宙空間観測所までの長く急な坂道の負荷は予想以上だったようで、とうとうトランスポーターがダウンして動けなくなってしまったようです。
今朝「イプシロンが立ち往生」のニュースを聞いて、心配で居ても立ってもいられなくなったので、ちょっと内之浦まで様子を見に行って来ました。
熊本県八代郡の自宅からマイカーで、高速道路経由で内之浦までは約3時間半。
内之浦宇宙空間観測所入り口に向かう国道448号線の山道を登って行くと…
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イプシロンロケットの1段目を積んだトランスポーターが、国道の片側車線をふさぐ形で停まっています。
現場では道路が片側交互通行となり、警備員の方が誘導にあたっておられました。
ちょうど規制区間の端となる場所に小さな休憩所兼駐車場があったのでそこに自分のクルマを停めて、警備員の方に許可を頂いてから路肩の安全な場所に立って、現場の様子を撮影しました。
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望遠で、イプシロンの1段目を撮影。日通のオレンジ色に塗装された、夥しい数のタイヤを持つトランスポーターの上に積まれたブルーシートを掛けられた円筒がイプシロンの1段目です。
トランスポーターのエンジンは既に止まっており、完全に静止しています。
油圧関係のトラブルが発生したと報道されていますが、重い固体燃料を詰め込んだ1段目を載せて坂道を延々と登ったせいでオーバーヒートしてしまったのではないでしょうか。
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国道上のイプシロンロケットの横を、クルマが次々に行き交います。
この場所は内之浦宇宙空間観測所の入り口の門から本当にすぐ手前、門から見える場所です。
本当にあと一息、あと一歩というところでトランスポーターは力尽きてしまったんですね…
可哀想に。
JAXAの発表によると、現場からトランスポーターを動かせないのでこのまま路上で部品交換と修理を行うとのこと。
だいたい4日程度で修理完了の見込みで、8月22日の打ち上げ予定には支障は無く済ませられるだろうとのことです。
人工衛星を軌道上に運ぶ大型の固体燃料ロケットとして、以前活躍していた先輩のMVロケット以来、実に7年ぶりに内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられるイプシロンロケット。
ようやく帰ってきた内之浦の地で、打ち上げ場所を目前にまさかの足止めとなってしまいましたが、この位のトラブルは物ともせず笑い飛ばして、夏には見事なロケット雲を内之浦の青空に描いて欲しいと思います。
がんばれ、イプシロンロケット!!
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せっかく内之浦まで来たので、宇宙空間観測所の中を見学していくことにしました。
今日はどんより梅雨空で、34mパラボラアンテナ“大うっちーさん” も雲を見上げています。
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昨年、除幕式が行われた糸川英夫先生の像にも、ご挨拶。
ようやく、糸川先生に内之浦でお会いすることが出来ました。
ついでに、イプシロンロケット打ち上げ時の公式見学場所となる宮原ロケット見学場にも下見で立ち寄ります。
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あと2ヶ月半後、8月22日にはここは全国から集ったロケットファンで埋め尽くされるんでしょうね…
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宮原から見える、M台地イプシロン射点。
もうすぐ、あそこからイプシロンロケットが翔び立ちます!
また来るぞ、内之浦!
基本的にアルマ電波望遠鏡を運ぶトランスポーターと同じなので、油圧を発生させるポンプが壊れたのでしょう。いざとなったら1段目を点火したら300mくらい余裕で進みそうですが、固体ロケットだけに思った所で止まれない。
そうですね、ついエンジン系のオーバーヒートかと思いましたが、100トンの重量を支えながら傾斜の掛かった状態が長時間続いたのでポンプも相当負荷を受けた筈ですからね。
それから…
僕も「このまま点火すれば300mくらい余裕で…」とか思いましたが、余裕で内之浦宇宙空間観測所が半分くらい吹き飛びますね(笑)
立ち往生現場行かれたのですね。
ある意味一般人がイプシロンに一番近づけるチャンスですね。
MVの最終打ち上げもすごかったですが、今回はそれを超えそうな感じですね。
なんとか現地でみられることを今から祈るばかりです。
はいはい、朝から宇宙クラスタのTLで騒ぎになっていたので、愛車でふらっと3時間半ぶっ飛ばして見て来ましたよ~
イプシロンの横を愛車ですれ違える、見方によっては「イプシロンを追い越せる」チャンスなんてこれが最初で最後でしょうね(いや、これっきりにして欲しい。マジで(笑))
まあ、地上でぐずった子は宇宙に行ったら上手くいくと言いますから、きっと成功しますね!
内之浦の町は、8/22は人で埋まるでしょうね…
そんなお祭り騒ぎも含めて、今回の内之浦ロケット復活劇を見届けて、秋にはまたつくば座談会でお話出来れば、と思っています。