天燈茶房 TENDANCAFE

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今年限りで閉園「スペースワールド」

2017-04-02 | 宇宙
Photo:スペースワールドの象徴、スペースシャトル「ディスカバリー」号実物大モデル


残念ながら、今年限りで閉園することが決まった福岡県北九州市にある宇宙のテーマパーク「スペースワールド」
多数の絶叫マシン・ジェットコースターを揃えた遊園地として有名ですが、メインテーマはあくまで宇宙!
実は充実した宇宙関連資料を収めた博物館も園内に持つ、宇宙ファン必見の施設でもあります。



という訳で!
閉園になる前に今一度しっかり観ておこうと、宇宙ファン一同で名残のスペースワールドを見学してきました!
(※取材日:平成29年3月19日)

既に閉園が大きく報じられているせいか、従来は割りと空いていたというスペースワールドも入場待ちの行列ができる大盛況。
30分ほど並んでチケットを買って入場ゲートを通過したら、絶叫マシン等の楽しそうなアトラクションには目もくれず真っ先にここへダッシュ!
向かった先は…


スペースシャトル「ディスカバリー」号の実物大モデル(笑)

…フツーの入場客にとっては単なる「背景」かも知れませんが、我々宇宙ファンにとってはこれは絶対外せません。
何しろ、スペースシャトルの実物大モデルというだけでも世界的にあまり数が多くなく、かなり貴重な展示品であると同時に、
ここスペースワールドのディスカバリー号は打上げ時の姿で、巨大な外部燃料タンクと固体ロケットブースターを従えて堂々と「立って」いますからね!
スペースシャトル打上げ時の姿を再現した実物大モデルは、ひょっとしたら世界中でここだけかも?


さらに、スペースワールドのディスカバリー号はNASA公認の資料に基づいてつくられた非常にクオリティの高いもの。
ただの展示用模型とは訳が違います。

…ちなみに、実は僕は「ディスカバリー号」の正真正銘の本物とも以前対面した事があるので、地元九州での意外な形での再会となりました(笑)

(→2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #10:国立航空宇宙博物館別館 スペースシャトル「ディスカバリー」号
そうそう、スミソニアンのディスカバリー号も脚を出して着地した姿での展示だったんだよね。


こんな角度からスペースシャトルのリフトオフ時の姿を拝めるのも世界で恐らくここスペースワールドだけ!
スミソニアンでも見られない下から見上げたスペースシャトルの、外部燃料タンクの底と固体ロケットブースターの雄姿を見よ!!

ディスカバリー号をじっくり堪能したら、次はいよいよ宇宙ファン的にはスペースワールドの本丸である宇宙博物館へ!


非常に狭い館内にぎっしり詰め込まれたお宝の数々が!

天井から吊り下がった、お馴染みのスプートニク1号


…でもこのスプートニク1号も只者ではなかった。




なんと、ソ連宇宙総局グラフコスモス公認の証明書付きレプリカ!


何の案内もなく片隅に転がすように展示されていたこの物体…
Twitterで情報提供と分析を依頼するツイートを流したところ、ネット上で待機していた宇宙ファン仲間が瞬時に調査してものの数分で回答が。
どうやら米空軍の小型衛星実証実験モデルの実物!とのこと。
…ぐぬぬ、こんなものを無造作に展示してるスペースワールド宇宙博物館も恐ろしいが、即座に解析を完了してしまうTwitter宇宙クラスタの集合知も恐ろしすぎる…


さらに、月に降り立った2人目の宇宙飛行士バズ・オルドリンが実際に着用した船内服(もちろん実物)も!!

「な…何でこんなものがここにあるんだ~!?スペースワールド恐るべし!!」
「信じられない…一体どうなってるんだ、ここはまさしく宝の山だ~!!」

あまりの衝撃に嬉しい悲鳴を上げっぱなし!(笑)

…だがしかし。あまり喜んでばかりもいられないのです。
そう、スペースワールドは年内一杯での閉園が決定している状況。
今後の施設の運用はまだ未定のようですが、宇宙博物館はこれから一体どうなるのでしょうか…

「これだけのお宝が揃っているのに惜しい…閉園後はどこかの博物館なり資料館に引き取ってもらう訳にはいかないのかな?」
お宝の数々を目にして顔が紅潮していた我々宇宙ファンも、直面している課題の大きさに一転して表情が曇ります…


そして陽も傾き、閉園間際。
最後に一つくらい遊園地らしいアトラクションにも乗っておこうということでディスカバリー号を見下ろす大観覧車スペース・アイに乗り込んだ宇宙ファンの面々。
だが、ここから見下ろすスペースワールド園内バックヤードには、信じられないような物体が…!!


何と!?
観覧車下のバックヤードの駐車場片隅に、アメリカNASAのアポロ計画やスカイラブ計画で使用されたサターンIBロケットに酷似した円筒形の物体や、
さらにその近くには正真正銘のロケットエンジン!?が!!

このロケットエンジン類については、関連ツイートをまとめサイトに詳細にまとめて下さった方がおられるのでそちらを参照下さい。