ちいさな学校(岬の分校と呼ばれて)・小豆島

小説「二十四の瞳」のラストから間もない昭和二十三年から三十二年までの分校物語。亡き両親と孫のミナとユリに贈ります。

しおかぜそよぐ 砂浜に・・・

2013年11月30日 13時01分12秒 | 小豆島あれこれ
しおかぜそよぐ 砂浜に
手と手をつなぐ 二十四の
瞳の色の あどけなさ
ひとの子 ならばどの子にも
しあわせあれと 祈るそら

丘灯至夫 作


田中裕子さんが大石先生を演じた映画「二十四の瞳」のリメイク版の製作されたときに作られた主題歌「二十四の瞳」。
この時も母は関わりがあったと聞いている。残念ながら私はもう小豆島を離れてかなりの年月が過ぎていたのでなじみがなかった。
あるとき、東京で高等学校の同窓会に初めて出席したことがあり、同窓会が始まる前に、その場で先輩の音楽の先生から、田浦分校出身の私に、この「二十四の瞳」の歌を知っている?と聞かれて、
「知らないです」
と、そうしたら
「すぐ覚えられるから、この楽譜と歌詞を見ながら、今練習してみて」
と、少し無茶振り。すぐにピアノの前に立たされ練習。この時初めて歌ってみてなぜか胸が熱くなり、泣きそうになるのを我慢したのを忘れない。

この21日日、私には縁のない書道展に出かけた。
小豆島出身の若き書道家星野葉柳さんの作品を拝見に。
実は、この方昨年の田浦分校での父の写真展に、書道の先生方と足を運んでくださり、楽しそうなグループに思わず話しかけたところ、星野さんは土庄のご出身でお素麺の会社のお嬢さんだとわかった。
会社を継いでいらっしゃる弟さんが、1日運転手でみなさんを案内されて、分校にも来て下さったよし。
本も買ってくださり、東京にお住まいなら小豆島会にいらっしゃいませんかと連絡先をお渡しして、別れた。
今年の夏の小豆島会には都合で出られませんと、美しいお手紙を頂き、秋になってこの書道展のお知らせが。

人と人を結ぶ糸は細いけれどつながっているのだとつくづく思う。
時には切れてしまうことも。また固く小さく結ばれることも。
星野さんの書かれたひらがなの書は
「二十四の瞳」だった。
彼女は事前に何もおっしゃっていなかったので、本当に驚いた。
           星野さんの作品
          

子どもの頃に、二作目の「二十四の瞳」を見て先生に憧れたと星野さん。今たくさんの子供たちにお習字を教えていらっしゃるそうだ。娘と同じ年と分かりまたもや嬉しい。

遺墨として並んでいた作品の中に大石隆子先生の柿本人麻呂(萬葉集)が並んでいた。

○いにしえのありけむひともわがことか
 三輪のひのらにかさしおりけむ

大石先生は私がまだ20代の頃仕事でよくお会いした。
不思議が、ここにも。

今回の書展は
伊藤欣石先生の東西書芸会主催の第35回東西展。
伊藤先生にもご紹介いただき、しずやかな気持ちにひたれた一日でした。

        星野さんと作品
        

二 いたずらした子 無口な子
   涙をためて 見あげた子
   ひいふうみいや 十二人
   南に北に 別れても
   瞼の底に 浮かぶ顔
 三 大人の道の 険しさを
   こらえて生きて 思い出す
   あの日の歌の なつかしさ
   月日は過ぎて かえらない
   岬に今日も 陽が沈む

おなごせんせと呼ばれていた母が亡くなったのが六年前。田浦のみなさま小豆島の関係者のみなさまの開いてくだっさたお別れ会。
分校の1,2年生の教室に、この歌を教室いっぱいの人々の声が流れた。
目を閉じると、むかしむかしの両親と一緒に勉強した友との日々が廻った。

こんなこと思い出させて下さった星野さんありがとう。


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我が家の秋色

2013年11月28日 14時12分04秒 | 日々の暮らし
11月も後二日。秋色の写真を撮っていたのを思い出しました。
12月に入ったら載せられないなあと、今日。

我が家の柿の木です。渋柿。この柿の木には可哀そうな物語があるのです。
もともと夫の父親の生家に植えられていた柿の1本です。色々な変遷があり今我が家の庭で、元気になりつつあります。

事情があってこの木は大切には扱われていませんでした。いつもただいるだけ。いつも枝を払われて大きくなれませんでした。この子に罪はないのにです。

私は、この木に出会って40年以上になりますが、一度も実を付けたのを見たことがありませんでした。
10年以上前には太い幹が割れてしまっていました。それでもこの木を倒すことはありませんでした。そのわけは書けません。

この幹を見て、可哀そうでなりませんでした。
この割れた幹から新しい目が何本も出てきたとき、なんとかしたくなりました。

寒肥をあげてみました。それから数年寒肥や台所の生ごみから作った肥料をやり続けてみました。
3年前2個の柿が実を付けました。でもそれは風に吹かれてちいさいうちに落ちてしまい、昨年も5個ほど生りましたが落ちました。

そして、今年10個の実が生り紅く熟すまで残ったのが5個。嬉しかった事はいうまでもありません。
義父に報告しました。
桃栗3年柿8年柚子は・・・という言葉がありますが、柿は確かに8年くらいで再生を果たしました。
いい秋でした。

柿が呆けてますが実です。

                 
                  秋色

もう葉っぱは全部落ちました。



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思い直して・・・・

2013年11月27日 10時30分21秒 | Weblog
もう二年半も立つのだけれど、岬の分校の本を出して後、このブログにコメントを頂いた方から、数日前再びコメントが届きました。
この秋、小豆島に言って来られたとのこと。
私たち分校の子供たちが船に乗り町まで行き、そのあと徒歩で登った遠足の先「寒霞渓」の秋の紅葉を満喫されたとのこと。
そして分校と映画村も訪ねていただいたそうです。
田浦の村の中を散策されたと描かれていて、私はこのことがいちばん嬉しかったのです。

最後に、どんなに小さなことでも分校の話を書いてくださいとありました。
反省しています。
また、懐かしい日々に身を置いてみます。ボチボチと思い出しながら・・・・
  
      田浦庵です。この庭には大きな銀杏がありました。お遍路さんがひっきりなしに来てい
      ました。よくみんなで石けりやパッチン(メンコ)陣取りなどで遊んだもの。
      

       今の分校。風景は変わりましたが校舎の中はそのまま
       

        私が5年生の時、5、6年とも三人でした。父が先生。

                      


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お隣のにゃんこ・ポンちゃんの激写です

2013年11月24日 18時45分27秒 | 日々の暮らし
お隣の老婦人猫ポンちゃんは、シャイでこれまであまりなついてくれませんでした。でも、私のことは嫌いではないことは、昔から感じていましたので出会ったときはいつも
「あら、ポンちゃん」
と声をかけていました。
ちょっと止まっては見てもいつもそそくさと立ち去るのですけれど。
ポンちゃんがお隣の住人になったのは、もう20年も前の事。先住民がおふたりいて、黒い毛にお鼻の辺りだけがちょびっと白い「ちょび君」と、まるでポンちゃんのお母さんのように見える色合いで短い毛の「おかあさん」と言っていたと記憶しています。
近くの公園に捨てられていたそうで4匹の兄弟がいたそうです。その中の唯一のロン毛で女の子がポンちゃんです。まだ4、5か月の子猫だったそう。

数日前、我が家の庭にいつもは通過するだけのポンちゃんが、珍しく座っているではありませんか、
「あら!ポンちゃんじゃない」
と、いつものようにお声掛け。
「今日は座ってるの?」
といっても動きません。
そこで、
「ちょっと待ってて。カメラ持ってくるから」
家の中に入って、かえってきても動いてなかった。縁側からもう一度
「ポンちゃん」
と呼ぶとカメラに向かって振り返ってくれました。

20歳を過ぎているとは思えない見返り美人です。

           

            

ちょびちゃんは、開けっ放しの夏など我が家の二階に上がって寝ていることがありましたが、このポンちゃんは用心深くてそんなことは一度もありませんでしたので、今回の激写は本当に激写です。
ちなみに、家では猫ちゃんを同居人にしたことはないのですが、逆隣りに住んでいた、茶トラもよく二階で寝ていました。


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皇帝ダリアが咲きました

2013年11月18日 21時05分55秒 | 日々の暮らし
趣味のお仲間のOさんのお宅で頂いた皇帝ダリアの茎(枯れた竹のような)を土の上に放置していたら芽が出て喜んでいた昨年の事。庭の手入れをしに来てくれた人が雑草と勘違いして引っこ抜かれてしまい悔しい思いをしました。
そこで、また今年も春の終わりに同じように茎を頂いて庭に。またしっかりと芽が出ました。
ところが何と今年も6月過ぎに、雑草と一緒に取り払われてしまい、情けながっていたら。Oさんが、50センチくらいに成長した苗を届けてくださったのです。
三度目の正直。
大切にを水やり肥料を施し、暑い夏を過ごし二度の台風には支えをしっかりしてやり、秋を迎えました。
気温が下がってくると背が高く伸びると聞いていました。ぐっと秋めいてくるとグングン伸び始めました。
植えた位置が悪く松の枝が邪魔をしています。
しかし、さすが皇帝。松の枝をすり抜けて伸びました。
そして11月に入るとてっぺんにたくさんの蕾を付けたのです。
今次々に咲き始めています。
脇の方からも蕾が育っているのが嬉しいわたしです。

         


                 松をよけて



             

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オリーブ新漬け楽しんでいます。

2013年11月17日 21時43分32秒 | 小豆島あれこれ
10日ほど前、待ちに待った小豆島の新漬けオリーブが届きました。昨年も分けていただいた小豆島は中山のご存じ「こまめ食堂」からです。
律子さんのおじさまが漬けてくださったのです。
大粒で食べ甲斐のあるこの新漬けは、口の中でオリーブのジュースをたくさん感じることが出来るんです。
オリーブ大好きな友達も注文して、届くや否や、たまらなく美味しいと即電話が入りました。
おまけに渋柿がゴロゴロと入っていて、私は、「づくして」行く順にデザートとして頂いています。
友達たちにはおミカンが入っていたとか。
「小豆島のミカンおいしいね」
と、アッという間に胃袋に入っちゃったそうです。

         手作り感がただよいます。

       

        


          渋柿だけど楽しんでいます。づくしは甘いよ

     
                


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小豆島・寒霞渓今いいだろうな

2013年11月14日 12時43分42秒 | 小豆島あれこれ
ふるさとの寒霞渓はこれからが、山が燃えるように色づく。
今年は行けないから残念。
数年前に携帯で撮った石門から見えた紅葉です。
今年はどんなふうでしょうか・・・・・
                
             

        足元の落ち葉です

        

郷愁にひたりながら・・・・・


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「二十四の瞳」・かわいい人形たちをご紹介します。

2013年11月11日 18時54分34秒 | 小豆島あれこれ
昨年の今頃のことです。
小豆島田浦分校で私の父池田正輔が分校に在籍中に撮った写真を展示。昭和20年代の分校の様子が同じ教室の中で蘇り、私も月の三分の二を分校で過ごしました。
多くの方が訪れてくださり、懐かしい想いに浸っていただきました。
お客様の中で、お声をかけてくださる方も多々ありましたが、岡山からお出かけ下さったご婦人が、
「趣味でお人形を創っているんですよ。壺井先生の『二十四の瞳』を創ってみようと思っています。いつできるかわかりませんけれど出来上がったらお知らせしますね」
と、おっしゃいました。
そこで
「ご連絡くださいね。楽しみにしています」
と、名刺を差し上げました。
一年が過ぎて、私は忘れていました。申し訳ないことです。
10日ほど前自宅の電話に
「憶えていらっしゃいますか?分校でお会いした岡山の・・・・」
と爽やかな女性の声が飛び込んできました。突然で一瞬わからず
「○○さんの従妹さん?」
なんて失礼なことを申しましたら、
「分校で、『二十四の瞳』のお人形を創りたいって言った者です。突然にごめんなさい」
と。ああ!!そうだ。そんな方にお会いしたっけ、と思い出して
「あらあ。覚えていてくだっさったんですね私の事」
と私も変な会話を。
「出来たんです。大石先生と子どもたちのお人形が」
「どうしたら見られるんですか?どこかに飾っていらっしゃるんですか?」
「手元にあります」
「じゃあ私のPCにお写真送ってくださいますか」
「携帯で撮ったのをお送りしますね」
その方は久本澄子さんとおっしゃいます。
その後届きました。素晴らしいお人形です。やさしい先生の眼差し、可愛く元気で生き生きとしている12人の子供たちです。丁寧にひと針ひと針想いをこめて創り上げた「二十四の瞳」です。
町の催しで展示されたそうです。実際の大きさはどれくらいなのでしょうか。実物を是非拝見したいと思っています。

          可愛いでしょう。

          

                  
久本澄子さん作

久本さんは岡山で「小規模多機能ホーム」縁路(よりみち)香 で福祉介護のサポートをされています。
ホームページです。http://www.kaori0203.com/
このお人形たちを今後どこかに飾れればと久本さんは考えていらっしゃいます。


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小豆島高校・駅伝女子今年も都大路を駆け抜けますよ。

2013年11月04日 12時27分26秒 | 小豆島あれこれ
11月2日香川県大会でした。
お昼すぎ応援に行っていた後輩のO氏からメールが。
「勝った!!駅伝」
小高が、女子駅伝、優勝しました。2位に1分以上の差
というもの。
選手全員が、小豆島の子たち。全校大会に出てくる強豪校は、広い範囲から選手が集まっていると聞いている。陸上などどんくさい私は全く縁がなかった高校生だったけど、自分には不可能な強い勝負への意志と耐えられない日々の練習を続けける選手の皆さんに「おめでとう」「ありがとう」の応援の気持ちを届けたい。
O氏が四国滞在のF氏が撮った写真を送って下さった。
来月22日が全校大会。

                   ゴールの瞬間

               

           選手と応援団 おめでとう!!さあ!!京都だ

        


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