読者の皆さん、この人をご存知ですか?私の予想では、ご存知の方は10人に1人ぐらいだと思いますが、いかがでしょうか?ところが、トロントの街角で一般市民に「カナダの有名な科学者の名前をあげてください」と尋ねれば、おそらく90%以上の人が、David Suzukiの名前をあげると思います。これは、カナダの他の大都市バンクーバー、カルガリー、モントリオール、オタワでも、おそらく同じだと思います。David Suzukiは日系三世のカナダ人で、第二次世界大戦のときには幼くして収容所生活を送りました。小学校から大学まで抜群の学力で進学し、最終的にシカゴ大学において遺伝学の仕事で博士号を取得しました。その後、アルバータ大学、ブリティシュコロンビア大学でショウジョウバエの遺伝学で教鞭をとりながら研究を続け、数多くの論文を発表しています。しかし、その後テレビの科学番組で、説得力があり分かりやすい解説と科学に対する深い造詣を披露して、科学者でありながらパブリックスピカーとして人並みはずれた才能を発揮しました。同時に、様々な角度から地球環境問題に取り組むようになり、一般の人々に益々広く知られるようになりました。現在は大学から離れ、科学キャスター兼著作家としてカナダを中心に精力的に活動しています。そして環境問題に取り組む財団を設立し、独自に問題解決に向けて活動しています。最近、彼の書いたもの、主張していることを読むにつけ、自然と人間のかかわり方について教えられることが多いと感じています。もしご興味のある方は、David Suzuki Foundationのホームページをご覧ください。それから、同氏は、CBC(NHKのカナダ版)のTop Ten Greatest Canadiansにもノミネートされています。
(写真は、Foundationのホームページから拝借しました。)
(写真は、Foundationのホームページから拝借しました。)