ひまわりの名前

書きたいこと、忘れたくないことだけ。

10月のまとめ

2015-11-02 15:17:08 | 日記
先日、ブログに「大病はしたことがない」などと自慢げに書いたら、案の定バチが当たりました。
と言うほどのことでもないのですが、手術が必要な事態になりまして、、でも急ぐこともなさそうなので来年1月後半に予定しています。
やっぱりいろいろありますね、この年齢になると。
とりあえず初めての全身麻酔なので、ちょっとびびっています。
今はまだ遠い先のことって思ってますけど、あっと言う間にその日になるんだろうなぁ、、。

さて、10月はなかなか収穫の多い月となりました。
映画も本も舞台もコンサートや旅行もですね。
でも最近、本当に感動が薄れていくのが早いので(笑)あまり時間を置かずに書かねば、、と。
かと言ってあまりにも自分の中で考えがまとまらないうちに書くと「すごい」「感動した!」だけの小学生の作文になっちゃいかねないので、そろそろいいかな、、という頃合いで書いております。

映画は、「美しい人」。
原題は「9lives」ですので、9つの人生、もしくは人?ですかね。
この美しい人という邦題、正直言いますと、私的にはブブーです。
あんまり伝えてないなぁ、、と。
ただ美しいという言葉を使いたくなる気持ちはわかるのです。
確かにこの映画は、美しいです。
見終わった後に、「ああ、なんか美しい時間が過ぎたなぁ、、」みたいな感じを持ちます。
取り立てて、心や行いの綺麗な人が出てくるわけでもないし、顔が綺麗な人が出てくるわけでもない。
あ、美少女はひとり出てきますけど、、。

9人のヒロインたちはみんな厳しかったり苦しかったり切なかったりで、ものすごいどん底ではないけれど、どうにもならないところでジタバタとあがいてます。
一見表面に出さなくても、堪えたりしてる分あがきも大きかったりする。
いっそ力を抜いて運命に身を委ねれば、すうっと浮いていられるのに、、って思うけれど、あがいちゃうからますます沈んだりしてるのが見ていてちょっと痛々しいです。
でもあがくのが人間の宿命なんだろうなぁ、、って思うし、そうやってあがいてる姿は美しいとは思わないけれど、愛おしくはあります。
極端な形ではあるけれど、わかるなぁ、、って思える。

どのお話も心に残るのですが(なおかつ各話の登場人物が緩く繋がっていたりして、そういう心憎い演出もあり)やはり手術を前にした妻と夫の心の揺れを描いた8話、グレンクロースの素晴らしい演技が余韻を残す9話、、本当に美しいとしか言いようがない。
心に傷を抱えて追い詰められていたホリー(3話)が看護師さんとして登場しているのもなにげに嬉しかったり、、。
ソウルメイト、運命のふたりだったのに別の人生を歩んでしまった(どうやら6話のヒロイン、ローナがふたりを引き裂いた?)けれど、スーパーで偶然めぐり会ってしまう2話。
最後のダイアナの泣きそうな顔が胸をしめつけます。
切ない、、でも美しい別れのシーンだったと思います。

人がやらかす数々の所業は、決して美しいばかりではないです。
だけど、人生の一日のある時間を切り取った時、それは滑稽で物悲しいけれどやっぱりかけがえのないものだという、、そんな映画でした。


ヴァイオリンコンサート 徳永二男の挑戦 10月30日 紀尾井ホール

徳永さんのヴァイオリンに興味を持ったのは、今年の新春コンサートの時です。
普段はまったく聞かないのですが、時々クラシック好きな夫に付き合ってコンサートに行きます。
それは茅ヶ崎市民文化会館で行われたチャリティコンサートで、チェロとピアノとヴァイオリンの競演でした。
ピアノもチェロも素晴らしかったのですが、なんと言ってもヴァイオリンの音色が私が今まで聴いてきたどの音とも違っていまして、、。
それをどう言葉に表現したら良いのか、いまだに見つかりません。
優美とか甘美とかでは言い足りない。
繊細なのに、しなやかに澄みきったまま伸びていき、天国にまで届きそうな音。
天使が伝って降りて来そうな聖なるきらめきを湛えた音。
どんなに力強く歌っても、決して怒鳴ることなく煩く聞こえない音。
徳永さんのヴァイオリンは、最初から最後まで出したい音、出せる音を一番美しく豊かな音で出している、、と思いました。
あんなに超絶技巧なのに、弓はまったく乱れることはなく、凛と美しいままでした。
ジダンのボールさばきは、フランス人に「ラブストーリー」と言われましたが、私には徳永さんとヴァイオリンもそう見えました。
私の耳は、そのヴァイオリンの音を一音でも聴き逃すまいとしていました。^^
クラシック音楽はよくわからないですが、音を楽しむだけで至福の時を過ごすことができます。


レキシ コンサート 千明仁泉亭 10月12日

もともとスーパーバタードックの大ファンで、解散してしまった後は流れとして「ハナレグミ」を聞いたりして、うーん、、バタ犬とはちょっと違う路線だなぁ、、と。
そんな中、キーボードだった池ちゃんがやっていたレキシのライブに行ったら、まさにバタ犬の流れだーっと感動。
それ以来、レキシファンになりました。
今回は、なんと伊香保の温泉旅館(しかも徳富蘆花がお気に入りだったという老舗)で、座敷に座布団で座ったままノリノリというライブでした。
座ったままなので、けっこう足が辛くて、私は最前列にいたのでバーッと投げ出してしまってました。
腰痛がかなりひどかった時期だったせいもありご容赦です。
後ろのほうは女性はあぐらってわけにもいかないし、伸ばすこともできないし、きつかったんじゃないかなぁ。
でも、とにかくライブは最高でした。
レキシのコンサートでいつも驚嘆するのは、演奏技術や音の確かさです。
今回は、池ちゃんがキーボードで、あとはパーカスとギターだけという三人編成だったにも関わらず、最高の音、最高のセッションを聞かせてくれました。
あまりの音の良さに弾いてる本人たちもうっとりしてた気がするほど。(笑)
本当に楽しいライブ、凄いライブでした!

CDでも思うのですが、池ちゃんのミュージシャンをセレクトするセンスってすごいと思います。
本当に良い音を出す人を選んでますよね。
私ごとですが、デビューしたころから風味堂の渡くんのピアノの音に惚れ込んでいたんですけど、ある日レキシに参加してるのを見て驚きました。
さすが池ちゃんだなぁ、、と思いましたね。
そういう音楽に対する造詣の深さとか広さみたいなのが、池ちゃんの凄さなんだろうな、、と。
CDを聞いていても、笑っちゃうくらいいろんなところからいろんなものを持ってきてて、それがすごくセンスが良いので嬉しくなります。

たとえば、一例ですけど、、。
レキツっていうアルバムの一曲目「そうだレキシーランド行こう」のイントロで「イヨォーッ」っていう歌舞伎の掛け声が入るんです。
いかにもシンデレラ城の映像が出てきそうなエレクトリカルな演奏に乗せてですよ。
これが最高にハマっていて、私はこれだけでクスッと笑ってしまいました。
随所にそういうダジャレなんだかオシャレなんだかわかんないものがちりばめられてて、でもやたらに胸キュンなメロディーで、そこにふざけまくってるけどめっちゃロマンチックな歌詞(実はものすごいラブソングだったりする)の池ちゃんワールド。
これまたクセになる美味しさなのです。







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