聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

リアルなピロートーク!?

2011-06-06 20:50:03 | 邦画コメディ
優れた監督のものを見たら、
次から次へと見たい映画が出てくると思う


まずは当然、その監督が撮った過去の作品ですよね。
相当昔にWOWOWで放送していたものを
しっかりDVDにおとしていました



リアリズムの宿



現在マイ・バック・ページが好評公開中の
山下 敦弘監督が
同じく脚本家の向井 康介さんとタッグを組んでいた
03年の作品。


これは何度も観た方が面白い
噛めば噛むほど味が出る"スルメ"の様な映画です




東京に暮らす坪井 小介(長塚 圭史)は
駆け出しの脚本家。

友達の俳優船木 テツオ(山本 剛史)に誘われて
旅行にいこうとするのですが
当日テツオは寝坊


そこで同じく誘われた駆け出しの映画監督木下 俊弘(山本 浩司)と共に
なんとなく鳥取県を旅する事になります



そもそも2人は友達ではないので
かみ合わないところが一杯あり、
宿もどこか知らなかったので、行き当たりばったり…


そんなよく解らない状況の中、
さらによく解らない出来事が



2人並んで日本海を眺めていたら、
裸同然の女の子が駆け寄ってきたのです


事情を訊くと
その女の子川島 敦子=敦っちゃん(尾野 真千子)は
何故かこの寒空の下、泳いでいて
カバンごと着替えも盗まれたしまったらしい


そこから2人の男と1人の女の
奇妙な旅が始まり…



伝説の漫画家つげ義春のコミックを原作にした
山下節のオフビートな笑い満載の青春コメディです












この映画の真骨頂は、
やっぱり1時間10分ごろの
2人が布団を並べてしている会話ですよね~



あんなたわいもない会話を
あれだけ面白くできるのって才能ですよね


実際あんな悲惨な宿があったら
私なら泣いちゃうけど
一歩引いたら、結構笑える。


まるで自分も一緒に寝そべっているテンションで
楽しくて、くすくすなってしまいました


最初はぎこちなかった2人も
時間を共にするうちに
最後は一緒に仕事をしようという話まで出て
徐々に仲良くなっていくのも良いですよね

人ってそんなもん


こういうシーンを見ていると
監督の人間観察力に舌を巻きます


最初に木下が船木に
坪井の年を訊くところも


年下って判ったら、急に偉そうにしてんだよね。
あは。

いるいる、こういう人。
なんなんだろうね




ところで″わっかる~″と共感する部分がある反面
同じ位疑問符が浮かぶ所もある。


喫茶店で居合わせた人に話しかけられる時、
DVDか何か買いに来た人、
あれ山下監督だけど、何で

何で彼が出演したの
そもそもあのDVDは何なのさ



そして1番引っかかるのはオチ
物語の中で芥川 龍之介「蜘蛛の糸」が引用されている。





これ自体は
『ダメ男が、せっかくつかんだ唯一の救いを
 エゴで結局失ってしまった』というストーリーでしょうけど、
(ん?いいんですよね

蜘蛛の糸=敦っちゃん
という意味なの

2人に舞い降りた幸運の光が
不思議な女性で、
正体が判って、現実に戻ったと??

ん~~?解んない。
誰か解る人いたら、教えて下さい



とまあ、わかんない所もあるけれど
ミステリアスな魅力を持っている作品には違いありませんよ


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