聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

運命に逆らえない武士の生き様、逆らった生き方

2012-04-06 17:14:18 | 時代劇
毎年新しい年になると大河ドラマに挑戦

けれど3年連続、途中で脱落

「毛利 元就」「豊臣 秀吉」を借りて
夢中になったのは、はるか数年前…


もしかして私もう
時代劇を面白いと思わないのかな
な~~んて感じていましたが、違ったんだ~


だって、この作品の30分にも渡る殺陣シーンには
ぞくぞくしたんですもん



十三人の刺客



時代劇黄金時代に多くのチャンバラを手掛けた
工藤 栄一監督の63年作品を
三池 崇史監督がリメイク


実はこの2010年は
″時代劇″が多く作られた年でもあって
この作品のほか、「桜田門外の変」「雷桜」
「武士の家計簿」「最後の忠臣蔵」は
会社の枠を超えたキャンペーンを展開していたんですよ




時は1844年、江戸時代。
将軍の義弟というだけでその地位にあぐらをかき
何でもありの残虐、無法なふるまいを繰り返す
松平 斉韶【なおつぐ】(稲垣 吾郎)という
人物がいました。


家臣の家族にもかかわらず
まるでダーツゲームの様に矢で殺したり、
自分の慰み者にするためだけに
両手足を切り、舌を抜き
女性に生き地獄を味あわせたり…



そんな斉韶がまもなく老中になり
ますます力を持つことを憂い、
立ち上がった人たちが



島田新左衛門(役所 広司)を筆頭に
甥の新六郎(山田 孝之)ら
13人の刺客が
参勤交代を終え戻ってくる彼を討つ事になったのです

山で迷った時に出会った
木賀 小弥太(伊勢谷友介)も加わって。



30分に及ぶ殺陣シーンなど
オリジナル版に忠実でありながら
悪者はより悪く、アクションはより過激にと
メリハリの利いた集団抗争時代劇です

















″約30分の殺陣シーン″というのは
知識では知っていたので
やはり1番の関心事でした


実際に見てどうだったかと言うと…





素晴らしかった


13人300人という明らかな負け戦の中で
刺客はどう戦うのか


まずは人数を減らさなければならないので
様々な仕掛けを活用する。

バッタ、バッタと兵士が減っていき
残りざっと170人。
ここからが真剣勝負

武士たる者、刀を使って倒していくのです




とは言ってもあまりに違いすぎる人数。
刺客も次々に命を落としていくのですが、
各々に見せ場があったんですよね~


そして斉韶の直属の家臣
鬼頭半兵衛(市村正親)と新左衛門の
一騎討ち。


このシーンの半兵衛の言葉が
深く胸に突き刺さりました。


「考えても仕方ない。
 武士である以上、運命は受け入れる。」


これは新左衛門が
「斉韶が老中になれば大変なことになると
 一番自分がよく解っているだろう。」と言われた時の返事。



戦争映画などを見た時と
共通するものがあったのですが、
人が人を殺すというのは本当にむなしい。
不毛。


私達は歴史からそれを学べるけど
その時代に生きた人々はその運命に逆らえる訳もなく
ただただ、受け入れるしかなかった…


武士たる者、君主がどんなに暴君であろうとも
命を懸けて守るしかないのです。



それを考えると今の私達は幸せだなと。


何だかんだ言っても命を取られることはないのです。

今自分に出来る事をしっかりしようと思いました。
このご時世に名だたる監督たちが
時代劇を作った理由が、ちょっとだけ解る気がします




そうそうこんな真面目なストーリーの中
笑いもあって、特に木賀 小弥太のキャラは
大好きでした

斉韶が死に際に吐いた言葉にも笑っちゃいました。

このメリハリ感、流石は第一線で活躍されている
三池監督です


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