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山本周五郎「与之助の花」

2016年12月30日 | や・ら・わ行の作家

 

新潮文庫
1992年 9月 発行
2010年 4月 23刷改版
2013年11月 24刷
解説・木村久邇典
382頁

 

 

昭和10年(1935年)から20年(1945年)の間に発表された短編を13編収録

 

「恋芙蓉」「孤島」「非常の剣」「磔又七」「武道宵節句」「一代恋娘」「奇縁無双」「春いくたび」「与之助の花」「万太郎船」「噴上げる花」「友のためではない」「世間」

 

何気に読み始めて驚いたのは、戦争色が全く出ていないことです
男性の義理人情、武士の心意気を描いたものが大半ですが、中で一人の女性の一途な恋心を描いた「春いくたび」が印象的でした
『少女之友』に執筆した作品とのこと
そもそも女性目線を意識したものだったのですね

 

解説の木村さんは、戦後の山本作品と比べれば、短所欠点はおおうべきもないにしても、技法的に多様な挑戦によって新境地を開拓しようとした作者の意気込みは、各編から生々しく伝わってくる、と書いておられます

山本周五郎さん、再読も含めボチボチ読み重ねていきたいと思います

 


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