乱歩作品のパスティッシュや乱歩自身が作中に登場する作品、乱歩作品を下敷きにしたミステリーといった「乱歩にまつわる小説」を蒐めたアンソロジー
高木彬光「小説 江戸川乱歩」
小説宝石の乱歩還暦記念号のために書いたもの
殺人犯は乱歩なのか?
山田風太郎「伊賀の散歩者」
タイトルからして分かるように徹底的な乱歩パロディ
「赤い部屋」「二銭銅貨」「一寸法師」「押絵と旅する男」「パノラマ島綺譚」「人間椅子」
次から次から出るは出るは
おまけに主人公は乱歩の先祖・平井歩左衛門
角田喜久雄「沼垂の女」
これも乱歩還暦記念号に掲載された一篇
乱歩とのエピソードを導入しつつ、淡々と語られるストーリーは異様な迫力に満ちている
竹本健治「月の下の鏡のような犯罪」
「目羅博士の不思議な犯罪」の続き
中井英夫「緑青期」
未完に終っているのが残念、乱歩の自伝エッセイからの引用と、古きよき探偵小説への郷愁が投影されている
蘭光生「乱歩を読みすぎた男」
「人間豹」のワンシーンをフィーチャーしたもの
これはポルノ小説でしょうね
服部正「龍の玉」
小林少年にスポットをあて、彼の母、明智小五郎、二十面相の過去を描いたもの
芦辺拓「屋根裏の乱歩者」
「屋根裏の散歩者」が映画化されるに際して乱歩自身が主人公に扮するという設定
明智小五郎役が横溝正史、特殊効果のアイデアを出すのが円谷英二
島田荘司「乱歩の幻影」
乱歩ファンの女性が巻き込まれる殺人事件?
原本になっている長編があるそうです
中島河太郎「伝記小説江戸川乱歩」
小説形式でありながら内容は実録のものであり、まさに伝記
乱歩ファンなら楽しめること間違いなしです
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