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葉室麟「冬姫」

2015年12月27日 | は行の作家

 

集英社文庫
2014年11月 第1刷
2014年12月 第2刷
解説・村木嵐
392頁

 

 

織田信長の二女、冬
その器量の良さ故に、父親に格別に遇され、周囲の女たちの嫉妬に翻弄される
戦国の世では、男は戦を行い、熾烈に覇権を争い、女は武器を持たずに、心の刃を研ぎ澄まし苛烈な女いくさを仕掛け合う
その渦中にあって、冬は父への敬慕の念と、名将の夫・蒲生氏郷へのひたむきな愛情を胸に乱世を生き抜いてゆく

 

 
蒲生氏郷の名は知っていましたが、正妻が信長の次女・冬姫とは知りませんでした
戦国の姫たちは政略結婚の道具でしかないように思われがちですが、『女いくさ』で夫や家を助けていたのです
馬鹿では出来ない「仕事」ですね
ただの飾り物に過ぎない女性もいたでしょうが、本作に登場する女性たちは皆必死に機知や機転を生かし乱世を戦っていきます

戦を描くことを通して伝えられる『生きる』ことの尊さ

葉室さんを読んだ後はどうしてこうも清々しい気持ちになれるのでしょう
大好きです

 

作中、冬姫の母親について書かれている部分があります
「え?まさか!」です
葉室さんのロマンティックな創作でしょうか
事実であったならば嬉しいのですが 

 

 

本作でも葉室さんの秀吉批判は強烈です
淀殿もかなり嫌われているようです(^_^;)

 

 


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