新潮文庫
2011年6月 発行
2013年12月 2刷
解説・東雅夫
340頁
堀川さん初読だった「これはこの世のことならず」の前作にあたります
登場人物の詳しい背景が描かれているので、やはり本作を先に読んでおいたほうが良かったみたいです
特に、千歳の世話をしている幸代と彼女の双子の姉(故人)に関しては、これほど悲惨な体験をしていたとは…
幸代たちに限らず本書に出てくる女性)は、老いも若きも同じ様に、貧しい暮らしの中でどうにもならない恋に苦しんだり、『家』というものにがんじがらめにされたりして、深い深い哀しみと恨みの中で命を落としていきます
それでも、この物語がそれほど暗く哀しい終わり方をしないのは、千歳の論理的な物の見方、考え方と東北・青森の自然や人情が随所に散りばめられているからでしょうか
「みちのく」だからこそ描けるイタコ千歳の物語世界
次作も出てるのかな?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます