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中島京子「長いお別れ」

2017年11月01日 | な行の作家

 

文藝春秋
2015年5月 第1刷発行
2015年6月 第7刷発行
263頁

 

かつては中学校校長や公立図書館の館長をつとめた男性
認知症を患っており長年連れ添った妻が面倒を見ています
娘が3人いますが、アメリカ暮らし、妊娠や夫の実家への引っ越し予定、職を持っているなど、娘たちにも其々の生活があり同居の予定はありません

男性の認知症が周囲にもはっきりわかるようになってから終末までの10年をユーモアを交えて温かく描きます

 

 

自分にはもう両親はいません
比較的若くして亡くなったので親の介護には縁なく過ごしてきました
ところが気がつけば、自分が介護される、又は主人を介護する年齢に近づきつつあるのです
そう思って読むと、これは全く他人事ではありません
本書の妻のように肝を据えて夫の介護ができるでしょうか
切なかったと同時に恐ろしくもなりました

 

アメリカで暮らす孫の話で物語を終わらせたのはナイス
温かな心持で読み終えることができました
でも、心の準備だけはしておかなくてはいけませんね

認知症のことを英語では「ロング・グッドバイ」と言うそうな
なんか救われる…

 

 


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