河出文庫
2012年6月 初版発行
348頁
小川さんセレクトの短編に、解説エッセイ付
究極のアンソロジー
既読は<奇>の部の
内田百「件」と江戸川乱歩「押絵と旅する男」の2編だけでした
他には
谷崎潤一郎、川端康成、森茉莉、向田邦子、三浦哲郎、宮本輝、田辺聖子など
錚錚たる顔ぶれの作品が収録されています
贅沢な一冊です
冒頭
小川さんによる「私の偏愛短編箱」に子供の頃、自分だけのコレクションがあった、それは『爪とかさぶた』だったという件には、納得でした
偏愛、確かにそうです
余談
以前、息子が「件の話」を「けんのはなし」と読んだので「くだんのはなし」と読むことと、内田百先生の小説に「件」というのがあって云々、という話をしたことがあります
息子は、「くだん」を二度と忘れない、と力強く言いました
ついでに「くだり」と読む場合もあるが前後で判断すること、も教えて差し上げましたっけ
俎上の鯉は間違いで遡上の鯉だろ?とか言ったこともありましたっけ
彼も、今年で24歳になりましたが、多分、未だに読めない漢字は適当に読み過ごしていることでしょう
この小川洋子さんのアンソロジ-、ショップで見かけたことあります(←立ち読みもしてない不束者ですが)
英文の短編集が苦手な私もいろんな選者のアンソロジ-を我慢して読み進めてなんとか原著で作家別の短編集を読める足がかりになったくちです(←おやおや)
"机上の空論を"つくえのそらろん
あるいは名字の"居石(たていし)"をきょせきと思っていたおばかさんです
24歳になられる御子息、私よりずっと日本語が達者ではないですか!
居石(たていし)は知りませんでした!
苗字とか地名は不思議な読みが多いですね。
理系100%の息子の日本語は、やはりヘンです。
(本人も自覚済)