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加納朋子「ささら さや」

2015年02月18日 | か行の作家

 

幻冬舎文庫
2004年 4月 初版発行
2014年10月 11版発行
解説・安田ママ
354頁

 

 

新米母親のサヤと生まれたばかりの赤ちゃん・ユウスケの目の前で夫が車に撥ねられ死んでしまう
突然の悲劇に見舞われたお人好しで頼りないサヤ
ユウスケを夫の実家に取られそうになったり、引っ越し先の町「佐々良」で簡単に人に騙されそうになったり、放っておいたら一体どうなることやら
彼女のことが心配で成仏出来ない夫は、幽霊の自分を見ることができる人間にたった一度だけ乗り移ることができることが分り、その他人の身体と口を借りて「馬鹿っサヤ」という呼びかけで登場し、度重なるサヤの窮地を救ってくれるのでした
頼りなかったサヤは、いつも夫が近くにいてくれるという安心と、佐々良の町で出会った人々の優しさに触れ癒されながら、1人の女性として母親として厳しい現実に立ち向かう力を蓄え成長していきます
そうなると、段々夫の助けは不要になるわけで…
少し悲しいけれど、心温まるラストにホロリときました

 

死んだ夫とサヤのラブストーリーを湿っぽくならないよう明るくカラリと描いています 

夫=大泉洋、サヤ=新垣結衣の映画も観たかったなぁ

 

 

 

 

 


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