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映画・アンネの追憶

2012年05月10日 | 映画(海外)

 

2009年 イタリア
原題 Memories of Anne Frank


原作はアリソン・レスリー・ゴールドによる「もうひとつの『アンネの日記』」
アンネ・フランクの同級生で親友のハンナ・ホスラー(映画ではハネリ)が語ったアンネの思い出と、ナチス占領下での自身の辛い体験、「アンネの日記」以降の隠されていた真実が書かれている

「アンネの日記」については知らない人はいないでしょう
この映画は、アンネの一家の中でただ一人生き残った父・オットーによる回想として描かれています

オットーが生き残ったという事実を知っているからこそ、彼が二度と生きては会えない愛する人々と別れなければいけない二つのシーンが深く心に残りました
アウシュビツに着いた貨車から降りたユダヤ人たちが男女に分けられ、アンネ一家も離れ離れになってしまうシーン
ロシア軍の侵攻によりドイツ軍は敗退、アムステルダムで隠れ家生活を共にしたペーターとオットーが収容所で別れるシーン

そしてもうひとつ
戦後、パレスチナに向う飛行機に乗り込むハネリを見送るシーン
作家になりたいという夢を叶えることの出来なかったアンネに対し子供の頃の夢の通り、老後はたくさんの孫に囲まれて暮らしたハネリ
アンネの遺した平和へのメッセージを世界に知らしめるために生涯を捧げたオットー

何故、自分一人だけが生き残ったのか、何故自分だったのか
オットーもハネリもその問題を考え続けなければならない人生を送るのでした


エンニオ・モリコーネの美しい音楽と光輝く少女たちの笑顔で始まった映画が、悲惨な結末を迎えることが、頭では分っていても受け容れ難く
命の重さとは
良心とは
考えさせられました

 


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