2012年 デンマーク
原題 JAGTEN
英題 THE HUNT
森と湖が美しい村
幼稚園で働くルーカス(マッツ・ミケルセン)
温和な性格で園児たちと元気よく遊び、休日には幼馴染の友人たちと猟に出かけたり湖で遊んだり酒を飲んだり
平穏に暮らしていた彼は、親友テオの娘で園児の一人・クララがルーカスに性的嫌がらせを受けたと園長に話したことから変質者の烙印を押され村から孤立してしまう
クララは嘘をついている、自分は潔白であることを主張し続けるルーカスだったが幼い少女は嘘をつかないと信じ込んでいる村人たちは一切彼の言うことに耳を貸そうとしない
クララが作り話をしたのは、ルーカスへの淡い恋心を表現したところ彼に軽くあしらわれてしまったことに原因がありました
園長もカウンセラーも作り話をするときのクララの表情をよくよく観察すれば「嘘かもしれない」というのはわかりそうなものです
クララの母親も、クララが「本当は何もなかった」と正直に話したのに「辛い記憶を消そうとしている」と判断し耳を貸しませんでした
テオも映画始めに出てくる会話の中でルーカスに「お前の真っ直ぐな瞳は嘘をついていないことの証し」と語る台詞があるのですが、「話を聞いて欲しい」というルーカスの瞳を見ても何の反応も見せませんでした
彼も動揺が激しく真っ当な精神状態ではなかったのでしょう
村中の誰も彼もがクララは被害者、ルーカスは加害者と決めつけ集団ヒステリーの様相を呈してきます
苦境に陥ったルーカスですが、強い意志で立ち向かっていきます
彼を信じてくれる息子・マルクス(妻は離婚していて不在)や少数ではありますが友人の援護もあり、ようやく無実放免となり穏やかな日々が戻ってきたようだったのですが…
実は、村人は容易には彼を許してはいなかったのです
こう終わらせるのか…
ラストがまた素晴らしいのです
英題「THE HUNT」なのです
マッツ・ミケルセンの瞳に釘付けになりました
自分が村人の立場だったら?
ルーカスの立場だったら?
色々と考えさせられたヒューマンドラマでした
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