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ジェイムス・クリュス「笑いを売った少年」

2011年02月22日 | 海外の作家

 

訳・森川弘子
未知谷
2004年3月 初版発行
2004年10月 3版発行
286頁


作者クリュスは、ドイツではケストナー、エンデとともに3大児童文学作家と遇されているそうです

舞台はドイツ、ハンブルグ
誰の心をも明るくしてしまうとびきりの笑いを持っていた少年、ティム・ターラー
彼は3歳の時、陽気で優しい母を亡くし、12歳の時には、ティムを心から愛してくれた父も失ってしまいます
ヒステリックな継母と意地悪な義兄と暮らす貧しい日々
ある日、父と出掛けたことのある競馬場で出会った謎の紳士と取引をし、どんな賭けにも勝てる力、つまり莫大な富と引き替えに、自分の素晴らしい笑いを売ってしまいます
やがて、富は幸福をもたらさないこと、笑いこそ人生に必要なものだと知った彼は14歳で家を飛び出し謎の紳士から笑いを取り戻す旅に出ます


少年向けファンタジーですが大人でも読み応え充分
言葉の力、物語の力に勇気をもらえます

笑いは内面への自由
笑いは人と動物を区別する
馬鹿で心のねじまがった人とは本気でつきあうな
人が笑っているところでは悪魔は力を失う


笑いを取り戻すまでの数年間
ティムは、周囲の大人たちの助けを借りながらも、自分の頭で考え、行動し、立派な若者に成長していきます

自立した人間になれ
そして、笑いを忘れるな

クリュスからのメッセージです

 

 


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