新潮文庫
1995年11月 発行
2013年2月 11刷
解説・吉本隆明
292頁
「なんまんだあ絵」
「白桃」
「愚か者」
死卵
抜髪
桃の木の話
トランジスターのお婆ァ
母の髪を吸うた松の木の物語
「萬蔵の場合」
「吃りの父が歌った軍歌」
「鹽壺の匙」
久しぶりの車谷さんです
私小説は大抵が暗く、読者を選びますね
お薦めは出来ません
車谷さんはよくもまあ、こんな環境で成長し、まともな大人になれたと思います
家族との確執、家庭内暴力、精神や肉体疾患、他者との距離の置き方
特に幼少期~少年期は今なら児童相談所へ行かされるところかもしれません
以前、新聞の人生相談のようなコーナーで書いておられた
真に強い人は全くの孤独の中でも生きることができる、という言葉が忘れられません
本作中
曽祖父の後妻に入った女性が何年経っても曽祖父に叱られるのを
あの人は曽祖父との距離の置き方を学ばなかった
と表現しています
ふ~む、心しておこう
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