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門井慶喜「おさがしの本は」

2010年05月07日 | か行の作家
本好き
図書館好き
ならば読んでみてはいかがでしょう

帯に
極上の探書ミステリー
とありますが
ミステリーとしては読まないほうが良いと思います


舞台はN市図書館
主人公はレファレンス・カウンターに勤務する司書・和久山隆彦

「図書館ではお静かに」
シンリン太郎について調べたい、という女子大生
森・林太郎
モリ・リン太郎と勘違いしているに違いないと判断した隆彦のアドバイスは生かされるのか?


「赤い富士山」
子供の頃、公民館にあった図書館分館に個人所有の本を置き忘れた、と話す老人
表紙は赤い富士山の写真
後輩の女性司書と書庫を探すのだがそのような本は見当たらない


「図書館滅ぶべし」
N市に図書館は不要である!
着任早々の新館長の発言に反論したがためにとんでもない宿題を貰うはめになった隆彦
先輩司書の協力を得て何とか答えを見つけ出す


「ハヤカワの本」
今わの際に老人が残した言葉
昔、図書館から勝手に持ち出した本を返却したい
ところが老人の所有している本は未返却本ではない模様
未返却本として記録が無い場合は返却してもらうわけにはいかない
手がかりは「ハヤカワトショ」
ハヤカワ文庫?
ハヤカワポケットミステリ?
早川書房?


「最後の仕事」
N市にとって図書館は必要か?
市役所での論議が始まる
さてさて結論は出たのか?



初めの4編
本に関する薀蓄が散りばめられています
アカデミックな話題が好きな人にはたまらないでしょう


そして一番問題にされている
図書館は必要か?
あなたにとって図書館とは?
色々考えさせられる部分がありました

皆さんにとって図書館とは?


私にとっての図書館は

読書目的の本を借りる場所でなく

司書さんの助けを借りながら調べ物をする場所
個人で購入するには高価すぎる専門書を読む場所
静かな環境で自分の本を読む場所
です

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2 コメント

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多少マニアックかなと (itchy1976)
2010-05-21 19:57:55
本を探す過程はよかったかもしれないが、多少マニアックかなと言う印象でした。

>皆さんにとって図書館とは?
・勉強するところ(特に学生時代)
・高価な専門書を読むところ
・読書目的の本を借りる場所
ですね。

図書館是非論は、両方の立場ともわかるなあという印象でした。しかし、本だけで考えないで、文化創造の場(マルチメディア、動画を含めた映像、歴史博物館など)と考えれば必要だと思いますね。

これからもよろしくお願いします。
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itchy1976さん (こに)
2010-05-22 16:09:52
マニアックな内容ですよね
「本読み」でないとついていけない部分が多かったと思います


将来
昔、図書館などというデカイ無駄な建物があちこちにあったんだ

なんてことにならないで欲しいな~

書籍、新聞
電子化の時代ですが
あの静かな空間で紙の本のページを捲る喜び
次の世代にも味わってもらいたいと思います
返信する

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