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福永武彦「廃市・飛ぶ男」

2008年10月23日 | は行の作家
6編からなる短編集
最初に読んだのは成人前だった(高校生ではなかった)と思いますが、内容を殆ど記憶していなかったので、再読

大人でなければ理解出来ないものでした
だから、最初に読んだ時の印象が薄かったのでしょう

「未来都市」より
人は幸福になるために愛するのだろうか、それとも、ただ盲滅法に走り出すように愛に飛び込むのだろうか

「樹」より
結婚というのは、二人の人間が協力し合って作るものです
もとは他人どうしの二人が、妥協したり譲歩したりして、平和と幸福とを作っていく
けれども一と一を足して必ずしも二になるとは限っていない
三にも四にもなる夫婦もあるかもしれないけど、足して初めの一にも足りない夫婦もあるのよ


恋愛や夫婦間の愛以外にも
思春期の少年の不安を描いた「夜の寂しい顔」
下半身麻痺で入院していた男が死によってのみ解放される心情を描いた「飛ぶ男」

何れも秀作



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