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木山捷平「落葉・回転窓」

2013年03月28日 | か行の作家

 

講談社文芸文庫

解説・岩阪恵子

255頁

 

 

短編の名手といわれた著者の11編を収録

 

「村の挿話」

「猫柳」

「空閨」

「増富鉱泉」

「男の約束」

「落葉」

「回転窓」

「留守の間」

「口婚」

「好敵手」

「七人の乙女」

 

身近な題材をごくありふれた言葉を使って、やさしさとユーモアと抒情溢れるものに作り上げた作品の数々

時代は昭和

作中の登場人物たちは、普通に生活しているどこにでもいる人ばかりで、ちょっとスケベだったり、自己顕示欲が強かったり、とんでもない勘違い野郎だったりします

自分や周囲の人間も登場人物の中の誰かに当てはまりそうで、苦笑い

勿論、各編の主人公が著者を投影したものなのは間違いなく、だからこそ、より木山さんが身近に感じられて安心して読めます

 

今どきの、フィーリングだけで物を書く作家とは大きく違います

たまに木山さんのような方を読むと「あぁ、良かった。日本語は健在だった。」などと思うのです

 


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