新潮文庫
2014年6月 発行
320頁
「辻」「風」「役」「割符」「受胎」「草原」「暖かい髭」「林の声」「雪明かり」「半日の花」「白い軒」「始まり」
父と子、男と女、人は日々の営みの中で、あるとき辻に差し掛かる
生と死と性を濃密な空気感の中に描き出していきます
流れに任せて読んでいくと訳が分からなくなって、また戻って読みなおしたり
一筋縄ではいかない連作短編集です
連作といっても登場人物は完全に一致するのではなく、育った環境が同じ、といった程度ですが、同一人物のようにも思えてきたり同じ話かとも思えて来たり、ともかく混乱します
普段、何を感じるでもなく通り過ぎる辻
読後は、この小説に描かれているような風景が思い浮かびそうです
併録
「詩を読む、時を眺める」大江健三郎x古井由吉
凡人の私にはお二人の対談内容はイマイチ理解出来ませんが
作家を生業とするお二人による贅沢な対談であることだけはわかります(^_^;)
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