ネコ好きSENの洋画ファン

ワン5ニャン9と共棲。趣味は洋画と絵画。ライフワークは動物・野生動物の保護救済、金融投資。保護シェルターの設立をめざす

祖国へのプライド 映画「ダンケルク」

2018-04-22 23:10:21 | 大好き★洋画いろいろ

 

 さて今回の映画は、「ダンケルク」、です。

米英蘭仏合作映画だそうで。

 

 

 

 

今年のアカデミー賞授賞式のとき

この「ダンケルク」がよく出てきて

「面白そうだな」と思いましたが、

予想にたがわず、素晴らしい映画でした。

(アカデミーでは、録音・音響・編集の3部門で受賞

 

 

編集で受賞したのはうなずける。

 

観ていただければ

あなたもすぐに理解するだろう。

この複雑な時間差の妙。

それでいて丁寧で、破たんしていない。

「その後はどうなる!?」と

ハラハラしながら、続きの場面を待つしかないのだ。

 

 

 

評価が高いわりに、有名な俳優はあまりでていない。

ケネス・ブレナーくらいか。

 

 

 

ドイツ軍が迫ってくる中で、兵士たちを船に乗せ、

自分は最後まで岸に残る海軍将校役だ。

 

(われ先にと逃げたセウォル号の船長とは大違い

 

 

 

ちなみにダンケルクとは

 

 

ここ。

破竹の勢いで侵攻してくるナチスドイツ軍。

劣勢の連合軍は

ここからイギリスへと船で逃げるわけだ。

 

もちろん史実だよ。

ノルマンディー上陸作戦と並ぶ有名な出来事だ。

 

 

だいぶ以前に、やはり同じテーマで、

フランス映画だったか「ダンケルク」はあったが

 

あれよりはるかに面白い。

あちらは陰鬱で、高揚心がなかったせいか

今回の映画もそうだろうと、

(なにせテーマが暗い

イマイチ期待しなかった。

 

 

しかし、はるかにいいのだ!

映画館の大画面で観たかった!!!

 

 

とくに!

 

 

英国空軍御用達の戦闘機スピットファイアー!

 

独空軍のメッサーシュミット(世界最高の戦闘機)と戦うのだが

当然のことながらさまざまなトラブルが起こる。

これがまた面白い。

 

 

 

このヒト、かっこいい!!

トム・ハーディ演じるファイア操縦士。

燃料がなくなる、だが自分がやらなければ味方駆逐艦がやられる。

祖国よ!

傷ついた兵士たちを祖国に帰したい!

ハラハラドキドキ!!

 

 

 

 

 

でもってこの男がまた!!

こいつはコリンズ。

こいつがいい味を出している。

この男の言葉(セリフ)に、観ているわれわれの思いも重なってしまうのだ!

 

 

 

 

 

ダンケルクの海岸で救助船を待っている兵士たち。

40万人もいる。

 

 

 

救助に向かう民間の英国人家族。

 

 

父親が、まったく100%紳士の英国人なのだ。

英国人とはこういうヒトを言う、ってテキストに出てきそうな感じ。

その息子が、ちょっと若いころのディカプリオに似ている。

イケメン!!

 

悲しいことが起こるが、それはまあ、観てください。

 

 

 

 

 

 

さて

観終わって清々しい。

あっという間の2時間でした。

 

愛国心への自負を再認識すると言うか

離れていると「祖国への誇り」となり

その地にいると「愛国心」となるのか

 

とにかくよくできた映画でした。

編集の切れ味もぜひ味わってほしいのデシタ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


悲しみが立ち込める瞬間(とき)

2018-04-19 14:06:28 | ネコ大好き★

 

暖かい午後となりました。

 

おかげで集中できず、ストロングブラックなコーヒーを飲んでもあくびばかり。

 

 

 

そんな午後は

過ぎ去った日々に想いを馳せる……

なんて。

 

 

まあ。

ふと、

なんの脈絡もないまま

ふっと。

想いが湧き上がってくるときがあります。

 

いいようのない想いが。。。

 

 

 

 

常に心の底にある感情

けっして変わることなく

常にどこかさらさらと流れているみたいな

 

 

そんな想いが

何かしらのきっかけで

ふわっとわきあがり

しばし

包まれることがあります。

 

 

みなさんにもそんな感情がありますか?

 

 

 

ときおり

忘れられない想い出のひとつとして

心に刻まれた、決して色あせることのない場面が

よみがってきます。

 

  

 

 

 

それで、

若いころですね。

学生だった頃

中原中也の―――

 

 

いや、中原中也が特に好きだった、というわけではありませんが

 

 

ある日、

中也の詩がラジオから流れてきたんですね。

(ラジオ、なんて古いですね。

 

 

NHKラジオでジャイアンツ戦を流しながら、

おれは書き物に熱中していて、

試合が終わったことも意識として気づかず、

続いての番組だったのでしょう、「詩の朗読」が始まったというわけです。

 

 

おれは本当に集中していたのですが

その朗読の

1行目から

 

どういうわけか

なんとも不思議なことに

今までそんなことはなかったし、

その後も一度もないことですが

 

 

その1行目から心がつかまれ

はっとなって

前かがみだった姿勢が

椅子の背に背中を戻し

時間が止まったかのような感覚、

 

そして自分の耳が、

全身が

その朗読されるひとつひとつの語らいに

胸が締め付けられていくのを感じました。

 

 詩に没入した、というか

……

 

 

 

 

その詩がこちらです。

 

 

 

 

月夜の浜辺

 

 

月夜の晩にぼたんがひとつ

波打際に落ちていた

 

それを拾って役立てようと

ぼくは思ったわけでもないが

 

なぜだかそれを捨てるに忍びず

ぼくはそれをたもとに入れた

 

月夜の晩にぼたんがひとつ

波打際に落ちていた

 

それを拾って役立てようと

ぼくは思ったわけでもないが

 

月に向ってそれは抛れず

なみに向ってそれは抛れず

ぼくはそれふところに入れた

 

月夜の晩にひろったぼたんは

指先に沁み心に沁みた

 

月夜の晩にひろったぼたんは

どうしてそれが捨てられようか

 

 

 

 

 

え、これ?

大した詩でもないのになんで??

 

って

思われたでしょう。

 

なのに

どうしてか

ぼくの胸は締め付けられたのです。

すごくすごく。

 

哀しみ色に……

 

 

たぶんぼくの

胸のずっと奥にある

そっと流れている想いみたいなものに

触れたのだと思います。

 

 

この感情、

深い哀しみの感情。

 

 

 

それで

ぼくは、アビィが死んだことにまだ立ち直れなくて

 

その後、他のネコたちとめぐりあって

楽しく暮らし、

悲しい場面にも立ち会いましたが

そうやって日々は流れていくのですが

 

アビィのことは

記憶は変わらず

悲しい想い出はそのままに

きっと

一生立ち直れないのだろうと思います。

 

 

 

 

それが

 

そのとき

あのとき、

 

アビィのお葬式から数日たって

まあ、日々が流れていく中で

 

あるとき、

何気なく入った兄の部屋

その床の

隅のほうに、

数枚の枯葉が落ちていました。

 

枯葉が数枚

 

 

ところどころ端が砕けた古くなった枯葉でした。

 

他は掃除してあるのに

何でここに枯葉が落ちているのだろうと

ぼくは棄てるために、その枯葉を拾い上げようとしました。

 

 

すると兄が

兄が

ソファにいた兄が

枯葉をそのままにしておいてくれ、と言います。

 

 

それは

あの子が置いていったものだから

 

あの子が元気よく庭を走り回って

この部屋に入ってきて

 

その葉っぱを身体につけて

そこに寝そべっていたから

 

そこがお気に入りの場所だったらしく

いつも寝そべっていたから

 

あの子が運んだものだから

そのまま

置いといてくれ

 

 

 

胸が締め付けられます。

少しも薄れることのない悲しみに包まれます。

 

心から消えないもの。

 

中原中也のあの詩は

そのときの

ぼくの想いに

まったく同じだったと

 

どうしてそれが捨てられようか、と。

 

ほんとうに

ほんとうに

 

悲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 


韓国映画「密偵」が面白い

2018-04-17 14:28:33 | 大好き★洋画いろいろ

 

 

みなさ、、こんにちは。

サクラも散り、

若い青々とした新緑の木々が増えてきましたね。

 

まあ、我が家は

庭が広いので雑草取りが大変です。

 

去年は、まあ、忙しさにカマかけてサボってしまったら

外ネコたちが蚊に襲われて、本当に申し訳ないことをしてしまいました。

 

そんな反省から

今年は早くから

少しずつ取り除いていきたいと思います。(とくに外ネコたちがいるところは

 

 

 

こちら、

庭で咲いた花です。

そろそろバラも咲きそうですね。

 

 

 

 

ルーちゃんです。

元気いっぱいです。

 

 

 

 

ポンポンニーも元気です。

外で遊ぶのが大好きみたいで

どんなにブロックしても脱走します。

 

 

 

 

 

 

で、危ないので

でも庭で遊ばせたいし、

というわけで、こ

んど庭にぐるりとフェンスを設定してもらうことにしました。

 

庭が広いので、そこのとこ、たいへんです!!

か、金が飛んできま~~~す!!

 

 

金が飛んでいくと言えば

クルマ買いました。

 

 

こんどはアウディS3クワトロです。

 

予約は去年の9月だったのですが

今年の2月によーやく届きました。

 

 

 

そうそう

4月の頭ころですが、今年最後の花見に行ってきました。

(あ、話が長くなってすみません。

 

庭でも見られるのですが、近くの公園も桜がきれいで

 

 

 

 

こちらの写真は

あれれ、一人の子が鏡に映っているみたいですね。

 

 

左がエルビィ(4歳)と、右にアーボ(3歳)です。

親子なせいかそっくりですね。

そういえば性格も似ていますよ、なんだか。

 

 

さて!!!

 

さああああてえええええ!!!!

前置きが長くなってすみません!!!

 

最近いちばん良かった映画がこちらです!!

 

 

 「密偵」

暗い時代、ってな題名でしょうか。

 

日本統治下の上海

韓国人や中国人からなる反日テロリスト集団がいた。

それが「義列団」

この話、ほとんど実話です。

 

 

 

まあ、この段階で見ることをやめる日本人は多いと思いますが

 

映画としてはよくできています。

話が面白い。

密偵は誰だ、というよりも

義列団のメンバーはどうなるんだ、ってなほうで

ハラハラドキドキ最後まで飽きない!

 

 そして

圧巻の映像美!!

 

 本当に美しいシーンがちりばめられています。

 

 

 

しかも

主役が日本の、いや韓国の役所こうじ、ことソン・ガンホ

 

「殺人の追憶」いらいこのヒトのファンです。

ほんと演技がうまい。

それに親しみがあるキャラ、

この人が主役張っている映画はまず失敗がありません!!

 

 

 

 

 

そしてコン・ユ

 

 

この俳優さん、あまり知りませんでした。

でも「トガニ」とか「感染」で、ああ、観た顔だなって。

 

 

陽気な、優しげなマスク

甘いマスクの二枚目俳優かと思っていましたが

こんなシリアスな役もやれるんですね。

 

 

 

裏切り者を切り、自らを踏み台にして

計画を全うさせようとするリーダーの難しい役どころを熱演しています。

 

 

 

 

 

 

 

さてはて

悪役の日本人として、鶴見信吾さん

 

 

このヒトもいい味出しています。

冷酷な支配者を演じ、映画を引き締めてくれています。

 

 

 

こちら、出演者の集合写真なんですけど

 

なんでこんなこわばった表情しているのかっていいますと

本当の義列団もこのような写真を撮っているのですね、。

彼らは写真を撮るとき、「これが最後の自分の姿」だと思っていたらしいのです。

 

ゆえに白黒。

リスペクトを感じますね。

 

 

で、そんな監督さんがこちら。

しゃれていて、俳優さんかと思っちゃいました。

 

 

 

それに!!!

なんとなんと、この映画

カン・ドンフォンが出ていたんですね。

 

見ていてびっくりしちゃいました。

 

おおお、カンドンウォン、ここに出るかあ!!

って。(笑

 

 

 

写実絵画のように美しい場面です。

エンドの、ほんの5分くらいですけど

クールな視線が、

美しい映像美を作ってくれます。

 

(この写真は映画と違います。探したけど見つからなかったので

 

 

 

それに「イニョプの道」の

洗い場にいたの

あの背の高いイケメン俳優も出ています。

 

ヨンハの「作戦」の

あの男もナイスな役で。

映画の中で探してみてくださいね。

 

 

本当によくできた映画だと思います。

チャイナの

あの、ええっと、誰だったかイケメンの、ああ、名前が出てこない。

題名は「ラスト・コーション」という映画

あれもよかった。

あれと同じ時代の、反乱分子とテーマも似ていますが

こっちの方がいい。もっといい。「密偵」のほうが。

 

なにせ明るい。

ラストが明るい。

暗い時代ながらもそれぞれに夢がある。楽しさがある。

微笑みがある。

すべてのキャラが生き生きしている。

 

夢に向かうって大切なのだ。

努力って美しいのだ。

いろいろと考えさせられる映画でした。