散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

クリスマス・キャロル

2009年12月06日 | ☆たまに娯楽

ディズニーアニメ「クリスマス・キャロル」を観てウルウルしたい。
上映時間の都合がいい映画館をnetで確認したら、つくし野のマイカルが本命となった。TOHOシネマや109シネマの椅子がやや広めにつくってあるせいか、マイカルの椅子は窮屈だということで、しばらく敬遠していたが、時間の無駄はしたくないと、早速出かけた。
思わぬ渋滞があって、なんとかたどり着いたものの「3D上映のクリスマス・キャロルは割引が一切ありません」といわれ立ち往生してしまった。
夫婦50歳割引なら1人1000円なのに、通常大人1800円のところ、3Dなので2000円となり、2人で合計4000円という、予算の倍の出費となる。
これは驚き!
カミさんは「仕様がない」といったけど、普段、割引で映画を観るようになっているせいか、「仕様がなくない」ときっぱりキャンセルして、他の映画館へ向かった。
実に現金な男だ。クリスマス・キャロルを観るにふさわしい。

近いのは、グランベリモールの109シネマ。
行ってみると丁度開場が始まったところ。値段も夫婦50歳割引ありの3D値段1300円だった。ラッキー!オイオイ。

「3Dメガネをかけてください」と表示が出ると、みんな一斉にメガネをかける。
しかし、こんなにサイズが合わず、フィットしないメガネにも苦労する。四六時中、指でメガネを支えていた。
それに、使い回ししているせいか、前に使っていた人が脂性なのかレンズが曇っている。
さて、始まった。最初の頃は、いろいろなものが飛び出してくるように見えたものの、人間の目の順応性が早いのか、だんだん立体性を感じないようになってきた。
アニメーションだという認識もあって、実写に近く描いているにもかかわらず、いつの間にか、平面にものごとを見ていることに気がついた。



「クリスマス・キャロル」は、イギリスの文豪・ディッケンズが1843年に発表した古典的小説。
主人公は、冷酷無慈悲、強欲な金貸し。
その名を「スクルージ」といい、守銭奴の代名詞にもなるほどの人物。
共同経営者のマーレイが死んで、その棺桶代や冥加金をケチるところから話がはじまる。
その10年後、通りではクリスマス(キリストの降誕祭)の準備に忙しい。
暖房もない部屋でスクルージは金の勘定をし、来客者にはクリスマスを祝う気もないし、祝う人々の気が知れないとまで言い放つ。
たぶん、スクルージは、金貸し=ユダヤ人=反キリスト教徒として描かれる象徴的な存在なのだということに思い当たらねば、話の展開をより深く理解することは難しい。
それが、10年間、責め苦にあえぎ、昇天できないマーレイの亡霊を見、過去、現在、未来、それぞれのクリスマスの精霊たちに導かれ、心を悔い改めれば、明るい将来が約束されるという物語だ。

かなり、マスコミにも登場し、鳴り物入りで上映されたが、そこは無宗教者が多い日本人のこと、観客動員数も振るわないためか、上映回数も減ってきた。
世の中に悲惨なニュースが多いこともあって、おまけに19世紀のイギリスがどんな状況だったのか知るよしもないから、映画の中に展開する話も「それが何なの?」といった感じにしか受け止められなかったのではないだろうか。
上映が終わっても、だれひとり、ウルウルしている人など見かけない。
限りなく実写に近い描き方をして、コンピュータ・アニメでも十分映画が作れるといいたいんだろうが、どちらかといえば、宗教的なテーマだけに、実写で人間を撮り、撮影が難しい部分だけCGで作り込んだ方が感動を与えられたかもしれない。アニメの中の人物は、しょせん作り物なのだから。

日本のスクルージたちは、何をもって悔い改めればよいのだろう。


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2 コメント

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Unknown (酔華)
2009-12-06 23:46:01
高校時代、私はESSに入っていました。
1年のときの学園祭で上演した英語劇がクリスマスキャロルでした。
私の役はボブ・クラチット。
当時好きだった子がティム役で、肩を抱くシーンでは本当に胸がドキドキしたものです。

ああ、懐かしい…
高校時代 (管理人)
2009-12-07 22:27:01
人間50年、夢幻の如くなり。
とはよく言ったもので、
早く大人になりたかった高校生の頃を、
非常に懐かしく思い出すことがあります。
クリスマスキャロルで、
酔華さんの恋心の想い出を知るとは思いませんでした。
やっぱり、クリスマスキャロルには、
何か不思議な力があるのかもしれませんね。

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