イギリスから幼なじみのSaraがやって来た。
久しぶりに会えるのでとても嬉しくて、5日間一緒にパリに滞在することにした。
ツアー旅行とはちょびりと違う5日間のパリ観光旅行。
犬の落とし物が汚いとか、何でゴミをゴミ箱に捨てないんだとか、普段色々不満はあったが
久しぶりに旅行者の目で見たパリは、意外に綺麗だったのだ。
そう、パリは決して清潔ではないけど綺麗なのだ。
あなたらフランス人、やるところは徹底してやりきっていてけっこうスゴイじゃん。
なにより、Saraがフランスを気に入ってくれたので私も単純に嬉しい。
そんなに忙しく動き回った気はないのだけれど
けっこう濃い旅行だった。
なんだって初日から、オペラ座でバレエなんて鑑賞してしまったから。
オペラ座は、点と線に美を見いだすような日本人の頭には
想像を絶するゴージャラスさと重厚さで、その内部には
噂通りにほわほわと夢心地なシャガールの巨大な天井画がしっくりしていた。
その、とことんなまでの力のいれ具合と、気の抜き方は
「美しい」という言葉に対する「フランス人的の頭のなか」を感じた。
今回観たバレエは、
舞踏家であるNicolas Le Riche(ニコラ・ル・リシュ)が作ったCaligula(カリギュラ)という作品。
倒錯的性格や妄想癖を持っていたローマ皇帝Caliguraの人間性を肉体で表現したもの。
作品はいわゆる古典ではなくコンテンポラリーにアレンジされていた。
舞台はとてもシンプルで真っ黒な床に鳥井と手ぬぐいを思わせるような門が左右にあり、中央には幅広い真っ白な階段。
上部には舞台の幅一杯に広がる布が天井代わりにカーブを描いて垂れ下がり
そこには常に何かしらの映像が投影されていた。
泡のようであったり、繊維のようであったり、細胞のようであったり
にじんでいるようであったり浮遊しているようであったり。
音楽はオーケストラによるヴィバルディの四季とノイズの様な音楽が場面ごとに使われていた。
ダンサーの動きは時に太極拳のようで、時にギャグっぽくもあった。
私はバレエについて詳しくはわからないし、そもそも一体何年ぶりに見たのかも忘れてしまったほど。
それでもそれでも、「完璧な肉体」の「完璧な動き」という物を目にした気がした。
まるで宙を飛んでいるよう、とはさすがに言わないけれど
恐ろしいほどなめらかな動きの裏に計り知れない筋肉の動きがあるという緊張感をびしびし感じた。
そうえば、バレエというと「男の人の白いタイツ」が頭に浮かびがち。
そして、今回主人公の男性のお衣装は
下半身は、当然(?)白いタイツ
足下には太いリボンが膝下まで編まれていて
それにくわえて深い赤のビロード地ボクサーパンツと
上半身はやっぱり白いタイツに筋肉のスジに沿った赤い布をまとっていた。
と、書くとちょっと気持ち悪い。
たしかに、そこいらの人が着て街をあるいたら捕まってもおかしくない衣装だけど
実際、手足が長くて「完璧な肉体」をもった彫りの深い顔のダンサーが
オペラ座の舞台という非日常的空間で
それを身につけるとそれはむしろ、そうあるべき物、の様にすら感じるほど
肉体を引き立てるのです。
12月に例の「白鳥の湖」を最近出来た新しいオペラ座で上演するらしい。
バレエの代名詞のようなこの作品も、違った風に見れるかも知れない。
チケット予約しようかな。
久しぶりに会えるのでとても嬉しくて、5日間一緒にパリに滞在することにした。
ツアー旅行とはちょびりと違う5日間のパリ観光旅行。
犬の落とし物が汚いとか、何でゴミをゴミ箱に捨てないんだとか、普段色々不満はあったが
久しぶりに旅行者の目で見たパリは、意外に綺麗だったのだ。
そう、パリは決して清潔ではないけど綺麗なのだ。
あなたらフランス人、やるところは徹底してやりきっていてけっこうスゴイじゃん。
なにより、Saraがフランスを気に入ってくれたので私も単純に嬉しい。
そんなに忙しく動き回った気はないのだけれど
けっこう濃い旅行だった。
なんだって初日から、オペラ座でバレエなんて鑑賞してしまったから。
オペラ座は、点と線に美を見いだすような日本人の頭には
想像を絶するゴージャラスさと重厚さで、その内部には
噂通りにほわほわと夢心地なシャガールの巨大な天井画がしっくりしていた。
その、とことんなまでの力のいれ具合と、気の抜き方は
「美しい」という言葉に対する「フランス人的の頭のなか」を感じた。
今回観たバレエは、
舞踏家であるNicolas Le Riche(ニコラ・ル・リシュ)が作ったCaligula(カリギュラ)という作品。
倒錯的性格や妄想癖を持っていたローマ皇帝Caliguraの人間性を肉体で表現したもの。
作品はいわゆる古典ではなくコンテンポラリーにアレンジされていた。
舞台はとてもシンプルで真っ黒な床に鳥井と手ぬぐいを思わせるような門が左右にあり、中央には幅広い真っ白な階段。
上部には舞台の幅一杯に広がる布が天井代わりにカーブを描いて垂れ下がり
そこには常に何かしらの映像が投影されていた。
泡のようであったり、繊維のようであったり、細胞のようであったり
にじんでいるようであったり浮遊しているようであったり。
音楽はオーケストラによるヴィバルディの四季とノイズの様な音楽が場面ごとに使われていた。
ダンサーの動きは時に太極拳のようで、時にギャグっぽくもあった。
私はバレエについて詳しくはわからないし、そもそも一体何年ぶりに見たのかも忘れてしまったほど。
それでもそれでも、「完璧な肉体」の「完璧な動き」という物を目にした気がした。
まるで宙を飛んでいるよう、とはさすがに言わないけれど
恐ろしいほどなめらかな動きの裏に計り知れない筋肉の動きがあるという緊張感をびしびし感じた。
そうえば、バレエというと「男の人の白いタイツ」が頭に浮かびがち。
そして、今回主人公の男性のお衣装は
下半身は、当然(?)白いタイツ
足下には太いリボンが膝下まで編まれていて
それにくわえて深い赤のビロード地ボクサーパンツと
上半身はやっぱり白いタイツに筋肉のスジに沿った赤い布をまとっていた。
と、書くとちょっと気持ち悪い。
たしかに、そこいらの人が着て街をあるいたら捕まってもおかしくない衣装だけど
実際、手足が長くて「完璧な肉体」をもった彫りの深い顔のダンサーが
オペラ座の舞台という非日常的空間で
それを身につけるとそれはむしろ、そうあるべき物、の様にすら感じるほど
肉体を引き立てるのです。
12月に例の「白鳥の湖」を最近出来た新しいオペラ座で上演するらしい。
バレエの代名詞のようなこの作品も、違った風に見れるかも知れない。
チケット予約しようかな。