村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

第12号 村上和隆の経営塾「一言」   会社で社員を褒める場作り

2008-01-16 07:55:25 | 経営管理
12、会社で社員を褒める場作り

「11、若者よ、自分が認められないことなんかで悩むな 」の続きです。
昔日本では、単一人種で狭い島国のせいか知らないが、師弟の間や親子・夫婦の間は相当に厳しかった、その名残でしょうか、日本では未だに、会社でも家庭でもほったらかしの関係で良いような風潮が残っています。しかし現在の世の中は、望むと望まざるに拘わらず、かなり変わってしまったのです。だから昔流でほったらかしにしておくと、ひ弱で閉じ篭りがちな現代人は孤独になったり、存在感が希薄になったり、生きがいが持てなくなってしまうのです。今は江戸時代や明治大正時代や昭和初期の時代ではないのです。
一生懸命やっているのに、怒られるばかりで、仕事や自分の存在すら認められず褒められないと、多くの社員は会社の仕事が楽しくなくなり、会社を辞めるきっかけになるのをご存知ですね。日本では、相手を無視したり、認めない、褒めもしない、場合によっては会話すらないということがありがちなんです。
社長さんや上司がそういうことが苦手な場合は、更に最悪ですが、残念ですが、そういうケースのほうが多いんですよね。同じことが、ご家庭では熟年離婚の原因になり、親子では親子断絶や親殺しの原因になるのです。人間関係が希薄になり満たされない感情を他の物事に求めるようになるのです。現代においては、最悪の場合はそういうものさえ見出せずに、ついに無気力症や引き篭りや鬱病や自殺に追い込まれていくのです。
信じられないことですが、家庭では、一生懸命に縁の下の力持ちで日々健気に家事をやっている奥様に暴力をふるう恐ろしくもお粗末な夫が増えているそうです。このようなとんでもない人間軽視・人間蔑視の風潮が会社にあってはいいわけがありません。社員のやる気がなくなれば、会社の業績や成長にも繋がりません。
厳しいことが悪いとは言いませんが、口煩い又は冷酷な親や社長や上司であればあるほど、社員を思いやる、声をかけてやる、社員の良いことを時々褒めてあげるということが大事なのです。どちらにしろ無関心は絶対にいけません。
ご家庭や会社であまり会話やコミュニケーションがなくなったと嘆く方がおられますが、四六時中対話したりベタベタすることは、それほど大事なことではありません。むしろ「うっとおしい」なんてことにもなりかねません。
それよりも適時適切に僅かでもいいから一言声をかける、そして励ましてあげたり、些細なことでも褒めてあげることが大事なのです。例え瞬間的であっても、むしろ相手の心に心地よく深く刻みこまれるのが望ましいのです。

声のかけ方は、それぞれ何でも良いのですが、効果的な褒め言葉は
①優れた点について
②やった仕事について
③自信のない点について(あくまで本人にプラスの話し方を)

また定期的という言葉は大事です。定期的に何かをきちんとやっていくということは企業でも家庭でも大事なことです。社員に1年も2年も何も言ってあげたことがないなんてのは最悪です。会社で社長や専務や部長から「村上君最近どうかね?・・・・・・・・」と話しかけてくれたことは、今も鮮明に覚えていますからね。ましてや社長や専務や部長から褒められた場合は、今でも鮮明に思い出せます。忘れず定期的に褒めることが大事な点です。
例えば定期点検・定期会合・定期検査・定期処分・定期的習慣・定期的な行事・・・・は古来からの人間の知恵なんです。忙しいから、つい忘れてしまい、関心が薄れがちです。そういう意味で、誕生日とか結婚記念日なんてのも本来は重要な意味を持っているのです。その時は本人は、主人公・主役になりスポットを浴びられるのです。そういう日に、日頃疎かになっていることを再確認し、必要な対応や処置をすることが大事なんです。
豊かな現代は子供さんや社員さんに頻繁に会話をする時間がとれそうなんですが、現実は全く逆でして、なぜか社員や子供さんとのコミュニケーションは少なくなる一方です。従って1年間話しらしい話しもしたことがないなんてことにもなるのですが、どこかのご夫妻のようですね。そういう点では昔の家庭のほうが、はるかにコミュニケーションが豊かであったというのは驚きですね。理屈からするとそんなはずはないのですがね。
そこで私は、「是非時々でもいいから社員との対話の機会を意識的に持って、その中で社員を褒めてあげて下さい」と社長さんに申し上げています。「そんなこと、とんでもない、内の会社の奴らは駄目な奴らばかりで、褒めるようなのはいません」なんていう社長さんが多いのですが、それはわかりますが、人間育てるのと馬や犬育てるのと同じことで、ほったらかしや鞭打ちだけではいけません。無関心は社員さんの努力や情熱ややる気をますますそぐことに繋がります。家庭でも会社でも時間の長さは問いませんが、声をかけることを忘れてはなりません。
そこで私の提案していることは「会社でそういう場を作って下さい」ということです。1年2年とやってみると凄く雰囲気が変わったり良くなりますよ。場の作り方やその運営の仕方はおまかせしますが、幾つか例を紹介しましょう。くれぐれも私が紹介するやり方にこだわる必要はありません。大事なことは社員さんとの対話・コミュニケションの場、仕事や本人を認める・褒める場作りです。

「対話・コミュニケションの場の幾つかの例」

 ①個人ノート方式
  まず社員さん各自毎に個人別のノートを作ってあげます。
  そこに社員さんの提案・成果・工夫などを随時記録させ、
  それを会社の部屋のどこかに設置して誰でも読めるようにしておく。皆が読んで、
  それに対して褒め言葉を記載してもらう。悪いということは絶対に言わない。
  もし言う場合は参考意見として乗せる、くれぐれも相手を批判してはなりません。
 ②お誕生日会での褒め会
  誕生日会なんか今はあまりやられていないのですが、職場毎に誕生日会を実施し
  その日は本人を中心に仕事ぶりを褒める会みたいな感じでやってあげることです。
 ③メイルで社長あての仕事の成果報告
  今はEメイルという便利なものがありますから多くの会社がやっています。
 ④各自の仕事の工夫展示会
  しかしあまり会社本位・競争みたいにならないように注意が必要です。
 ⑤社内個人相談員制度
   昔からのお決まりのやりかたですが、あまりやっている会社が少ないですね。
  当社も「skypeによる悩み相談」skypeによる悩み相談をやっています。
 ⑥社外専門家によるカウンセラー導入
  会社を退職した人で、良いカウンセラーを探すことですね。しかしふさわしい相談員はなかなかいません。それほどカウンセラーは非常に難しいのです。お説教にならないこと・聞き役になることがポイントなんです。ご要望があれば是非村上和隆に声かけて下さい。
 ⑦創意工夫研究会
  定期的に各自がやっている創意工夫を報告し皆で良い点を褒め、もし不具合があれば意見を出しあう
 ⑧改善案の合同検討会
  各自が改善提案をしたものについて、皆でその実現について知恵を出し合う
 ⑨先輩と部下の4人組会合(先輩1、後輩3)
  1年毎にメンバーを変えることをお勧めします
 ⑩SKYPEを利用した個別相談
  これだと会社終わってからでも自宅からでも無料で顔みて悩みの相談や会話ができます。当社のskype相談
 ⑪働き涯いを高めることを重視した飲み会
 ⑫各自の得意な仕事や分野について交替で先生になって1年計画を組み社内講習会をやる


いづれにしろ社長さんか専務さんがきめ細かく熱心に対応することが大事でそういう場を作っても、一時的になったり、いい加減になっては本も子もありません。

また社員の会社に対する満足度の定期申告調査を是非やって下さい。
人事考課は業績評価をやっている会社は多いですが、会社の評価はやられていないのは片手落ちというか、大事な戦力を殺すことにもなりかねないので非常にまずいですよ。ある学校では、生徒が先生を評価しているところがあります。以下のことの満足度アンケート調査を実施する。できれば公式のものというより、無記名okにするとかして、あまり深刻にならないように注意することも大切です。
(各項目毎に10=満足している、8=まあまあ満足している、6=あまり関心がない、4=やや不満、2=不満、0=深刻なほど不満)4点以下は理由を書いてもらう

 ①給与
 ②地位
 ③仕事の成果
 ④人間関係・好きな人の存在
 ⑤明るい職場
 ⑥自己成長
 ⑦良き先輩
 ⑧社会貢献
 ⑨働くことそのものの楽しさ
 ⑩売り上げ貢献
 ⑪生活水準の向上
 ⑫仕事が認められる
くれごれも形式的にならないように、心が通ったことをやってみて下さい。形式的にやるとむしろ弊害になりますよ。あせらず気長に心を通わせる取り組みの一つとしてやってみて下さい。
また最近鬱病になる社員が潜在又は顕在し、社会問題にもなっていますが、そういう場合こそ、本人をきちんとケアーしてあげることが、本人にとっても会社にとってもすこぶる大事です。というのは会社や社長さんや幹部さん自身や組織や仕事の進め方等・・・・・何らかの問題点が会社として潜在しているからです。鬱病の本人だけの問題ではないのです。もし、そんな社員ばかりになったら会社の業績や発展にも多大な影響があるのです。人口減少時代に、若い人をうまく育てる工夫や努力がますます大事になっていくことでしょう。

村上和隆の人生

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