社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

新連載 「 責務 」 第十八話

2016-10-04 09:27:01 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

今の国会中継って、中々面白いですね

いや、中身については、具体的な今の日本に関する問題をきっちり討論しろよ!という

気持ちは強いんですよ?

 

でも、それ以上に、まあこんな事で面白がっていてはダメダメなんですけど

アホな会話やっとるな~って思うんですよ

 

芸人みたいに笑いをどっかで取ろうとする質問者

一方軽くかわす事を賞賛するかのような拍手

 

内容がですね、過去の発言に対して今の行動はどうなのか?とか

何年も前の週刊誌のインタビューでの発言はどうなのか?とか

 

 

 

 

野党の質問が超くだらねえ 笑

 

 

もっともっと北に対する防衛の隙間はないのか?とか

経済施策の進捗はどうなのか?とか

 

まあ、同じレベルでも困りますが、センセ方はあまりに現代社会で実際にさらされる風を理解していない様に思うんですよね

 

 

 

 

爆笑国会

 

 

あまり興味がない私に関心を向けさせた事は一つの功と言えるのでしょう 笑

 

 

 

 

「 責務 」 第十七話 ~ 変化   ~

 

 

 

「 東京の目黒です、この間から色々お騒がせしてすみません 」

 

いつまでやっても仕方ない

私としては、この問題に対するこちらからの投げかけは最後にするつもりでいた

プロセスの選択肢は幾つかあるとしても、結果としては一つなのだから

 

 

 

仏壇を処理しなければ、解体工事はできないのだ!

 

 

「 いえ、で、どうです?仏壇の件、目黒さんのご意見は固まりましたか? 」

 

目黒「 ええ、もうここまで来れば、梅田さんの方は何があっても何もしないでしょうし、私の方が折れなければ

この話はここまでですね。西本さんにもとても迷惑をかけてしまいますし・・・・ 」

 

 

どうやら事態は収まりつつあった

 

「 そうですね、やはり血のつながった方でないと、これは処理できないでしょう。では、仏壇は魂を抜いて

ご位牌を移されますか? 」

 

 

目黒「 それしか方法はないですね。しかし、ご位牌はやはりうちでは預かれませんの。こちらにはこちらの仏壇が

ありますし、私は他家に嫁いだ身ですので・・・・ 」

 

「 つまり、永代供養をされるという事ですか? 」

 

 

 

 

かねてより、私の頭の中には存在したこの言葉を遂に私は口にした

現状を見る限り、他に方法はなかったのであった

しかし、それは私の口からは提案する事は決してできなかった

 

 

少し話はそれるが

 

不動産仲介業に於いて、こういう当事者の感情やこれまでの人生、又は家系に関わるセンシティブな個別要件と

いうのは時折出現する

不動産売買の契約をスムーズに進める為の、手順の知識や法解釈がある事ををスキルでありそれがあると自認する同業者はままあるが

私の感覚はそうではない

当然、それらは必要な要素ではあるのだが、人の感情や物事の道義、背中を押されなければ立場上イエスと言えない事への

無難な後押し等、それが信頼に足る人物なのか等、実は仲介業者の人物そのものも大いにスキルの要素としてカウントできると思う

 

 

 

 

宅建士とはそれ程重い役割を担うのである

 

そういう意味では、我々はお客の前でだけ誠実で心の優しい人間を気取っても、良い仕事なんてのはできはしないのだ

 

 

 

 

 

 

 

自分で言ってて耳が痛い!

 

 

 

 

話を戻す

 

 

目黒「 はい、もうそうするしかありません。」

 

「 そうですか。それが済めば解体工事にかかる事が出来ます 」

 

 

一件落着

 

 

そう見えた

 

 

目黒「 実はそれで、西本さんに一つお願いがあるのですが・・・・・ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

断る!

 

 

 

 

 

 

最後まで聞いてはいないが、体が先に反応しそうになる

 

 

目黒「 菩提寺の電話番号をお伝えしますので、そこに電話をかけて、永大供養の依頼をしてもらえませんか ? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だからなんでやねん!

 

 

 

 

 

 

なぜ、この事に関してだけは、みな私に依頼するのだろうか

そんな大それた事を第三者の私ができるわけがないのだ

仮にだ

仮にしても、私が電話をして依頼したとして、一方の依頼を聞く寺の住職が引き受けるわけがないのだ

もし、私が住職であれば、間違いなく、悪質ないたずら電話として処理をするに違いない

 

 

 

 

「 本気でおっしゃっていますか? 」

 

 

目黒「 どう考えても私からは依頼できないんです ・・・・ 」

 

 

もはや目黒さんの心境は私には理解できない

理解できないほどの葛藤か、私の知らない経緯、もしくは事情があるに違いなかった

 

 

「 ・・・・・しかし・・・住職さんも絶対驚きますよ・・・・ 」

 

目黒「 私の方からも電話を入れておきますので・・・ 」

 

 

(その時依頼すればいいんじゃ・・・・・)

 

 

目黒「 但し依頼は西本さんにしてほしいんです・・・ 」

 

 

電話の向こうではすすり泣く声が漏れ聞こえてきた

 

 

 

もう仕方ない

 

 

「 わかりました。では明日の午後に電話をいれますので、それまでに必ず私から電話がある旨を伝えておいてください 」

 

 

目黒 「 わかりました・・・・涙 ・・・・ 」

 

 

なんという世知辛い世の中であろう・・・・

日本と言う国はここまで来たのかという感がぬぐえなかった

私はあくまで私の周辺環境から思う事、感じる事がベースにあるので、目黒さんを非難する気は毛頭ない

事情が違えば立場も違い、考え方が大きく変わる

しかし、今回の件はどうも気が乗らない

 

 

私は電話を置き、話の流れを整理してみた

 

何度考え直しても、住職さんにしてみれば電話をかけてくる私の事は胡散臭いと思うだろ・・としか思えなかった

 

 

時代は明らかに変わりつつある

 

 

いつもとは何かが違う、ほろ苦い煙の味をかみしめつつ、私はパソコンの電源をいれ

キーボードの上に置かれたMEVIUSと書かれたブルーの箱をそっと横に置いた

 

 

 

 

 

 

                                 続く・・・

 

 

 

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