杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

ひまわりと風車

2011-07-21 09:51:50 | 環境問題

 16日(土)、市立御前崎総合病院で、ひまわり摘み&コンサートが開かれ、御前崎少年少女合唱団の子どもたちがひまわり畑で愛らしい美声を披露してくれました(こちらをご参照ください)。

 

 

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 同病院の職員有志のみなさんで結成された「御前崎総合病院花の会」が、中央棟2階屋上で屋上緑化&温暖化対策、そして入院患者さんの心のケアに作った花畑。春は菜の花、夏はひまわり、秋はコスモスを咲かせ、満開のタイミングを見計らって花畑コンサートを開いています。

 この日は満開の一歩手前という感じでしたが、快晴の花畑は、青空&病院の白壁&遠目に見える風力発電機の白い羽、そしてひまわりイエロー&葉っぱのグリーンという色彩のコントラストがそれは見事でした。

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 合唱団の子どもたちは鮮やかなピンク色のユニフォーム。日照りのもとで汗だくになりながらも、一生懸命歌ってくれました。

 

 途中、子どもたちが車いすの観客の中に入って、みんなで「ふるさと」を歌った時は、「よくある演出だな」と思いながらも、やっぱりジーンとしてしまいました。自宅を離れ、長期入院されている方は、どんな思いで「ふるさと」を歌っているんだろうと切なくなってしまいます。

 

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 病院の眼と鼻の先には、浜岡原発があり、原発施設から西に向かって、風力発電の白い羽が何機も立っています。ひまわりの花を撮ろうとしたら、ちょうどアングル的に、ひまわりの背景に白い風車が入り込むんですね(この写真では小さすぎて見え辛いですが、奥の緑の木立の真ん中に立っています)。

 ひまわりの花と風車だけを切り取ってみたら、安心安全でエコな風景の象徴みたいに思えるけど、その真横に原発があるのが現実です。

 

 

 

 御前崎病院花の会の代表・塚本隆男さんは、放射線技師として福島にボランティアに行き、ご遺体の放射線量検査と除染作業のサポートをされてきたそうです。・・・あまり多くは語られませんでしたが、それは想像を絶する辛い作業だったと思います。

 原発施設のある町で医療に携わる塚本さんが、こうして花畑を育てて、患者や住民の方々に開放し続ける活動の価値を、あらためて噛みしめました。

 

ひまわりや菜の花を咲かせる運動、病院内だけじゃなくって、御前崎市全域でやってほしいな・・・!


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