まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第18番「頂法寺六角堂」~西国三十三所めぐり3巡目・5(先達研修会の後の急遽参詣)

2019年10月29日 | 西国三十三所

西国三十三所の先達研修会を終えたその足で、阪急京都線の特急に乗る。着いたのは京都市街に入った烏丸である。

ここから歩いて5分で、第18番の六角堂に着く。新阪急ホテルを出てから1時間後のことだ。

研修会を終えたらどこかに行くつもりで出て、近場なら中山寺、勝尾寺、総持寺もある。ただ中山寺は3巡目の一番初めに訪ねているし、勝尾寺はバス乗り継ぎなので時間がかかる。総持寺は前回の参加後に訪ねていて、続けて同じところというのはどうか。それなら、距離は離れるが駅からのアクセスがよい六角堂はどうかということになった。

また、前週に行われた天皇陛下の即位礼の日に合わせてある札所に行こうと出かけたが、西国観音曼陀羅の八角形の台紙を荷物に入れるのを忘れたために行くのをあきらめ、結局淡路屋の即位記念弁当だけ買った・・ということがあった。実はこの時行こうとしたのが六角堂(と革堂)である。この日限定で皇室の紋にも使われている菊を用いた祝賀の生け花が飾られるというのをローカルニュースで目にしたこともある。時間的に行こうと思えば行けたのだが行かず、ちょっと六角堂に申し訳なかったなと、数日後ながら行くことにした。菊の花はもうないが。

こうした街中の札所、あるようでなかなかない。今同時にやっている西国薬師や中国観音霊場も結構駅から歩かされる・・もとい歩かせていただくところが多く、たまにはこうした都市型の寺があってもよい。洛中のど真ん中、何といっても「へそ石」があるくらいだ。

正面の本堂にて手を合わせてお勤めである。他に先達用の輪袈裟をしている人は見かけなかった。

時間的に天皇賞の出走のようで、納経所でも係の人どうしが馬の話をしていた。気になる人は寺で競馬の話をするとはケシカランと思うだろうし、私もこれが山の上で修行しているのが似合いそうな寺でなされた会話なら違和感を覚えるところだが、なぜか六角堂ではすんなり耳に入ってきた。やはり街中の、札所というよりは生け花の総本山的な寺ということで、俗世間とも気さくな間柄のところならではと思う。

歴史的に聖徳太子や親鸞上人との関係が深いというのも庶民的な雰囲気を醸し出すように思う。境内の池というか水のところで白鳥がいるのもなかなか見られない光景である。

六角堂といえば、「本堂が確かに六角形をしている」のを上から見ることができるとして、隣接する池坊ビルのエレベーターが人気である。展望台があるわけではないが、これも都市型として一度体験することはお薦めである。

時刻は15時半を回ったところ。今からでも例えば第19番の革堂とか、第17番の六波羅蜜寺まで歩けば、何やかんやで数時間で西国三十三所の二つの霊場を回ることになる。確かに、札所めぐりだけならそうしたであろう。ただこの日は、ここからすぐに大阪に戻らなければならない。これは先ほど梅田を出る時からわかっていたことである。

再び烏丸から阪急の特急に乗り梅田に戻る。ここでJRに乗り換えて降り立ったのは大正。夕方の時間にわざわざ大正駅に来るというのは、この後大正ドームに向かうことを意味する・・・。

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