傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
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令和元年大相撲名古屋場所所感

2019-08-07 09:43:19 | スポーツ
                              令和元年大相撲名古屋場所所感
1)はじめに
  4大関休場が起き興業的には危機的状態が危やふまれたが、両横綱の優勝争いと数人の若手の活躍で何とかファンを繋ぎとめた。協会はホッとし  ただろう。それにしても次ぎの横綱を目指す大関陣にその覇気も実力も見られないことは大問題と思う。
2)鶴竜に謝りたい。
   ここ数場所休場が多く、成績も横綱として不満で何度か「こんな状態の横綱でおわるのか」と酷評をぶつけてきたが、その考えを払拭してくれ  た。人の批評は難しいと感じた。今回は15日を通し白鵬よりも安定していた。新鋭の友風との初顔合わせで何故あのように慌てて負けたかは疑問  だったが。それでも千秋楽では白鵬が2番勝って優勝と予測したくらい彼の力を低く見ていたが、堂々の4つ相撲で白鵬に勝った相撲を見せられる  と、鶴竜への考えを改めさせるのに充分だった。それでもまだ、若し白鵬が同率で本番で優勝を争う場面だったら白鵬に手を上げたい気がする。  白鵬は14日目に圧倒的に有利な筈の琴奨菊に敗れて気分的に少しいかれていたと思うからだ。
  鶴竜よ。来場所も優勝争いに顔を出すなら本格的な復活と見るが、またこれまでの不調が顔を出すなら元の評価にもどすこととなるだろう。
3)白鵬も人間
   12勝3敗の成績は一応横綱の責任を果したと思う。ただ勝った12番の中で何度かは危ない場面はあった。従来の安定感でなく強引な勝ち方が見  られたと思う。負けた3番の中で鶴竜には予想外の力負けだったが、逸ノ城と琴奨菊に負けた相撲は、彼には珍しい立会いの鋭さの欠如でずるずる  と負けてしまった。歳のせいでこういうことが15日の間に何度か起きるということだろうか。最盛期を過ぎた人間だから仕方がないと思う。しか  し怪我明けの場所で直ぐ優勝争いに出る実力はまだまだN0.1であることは確かだから後数回は優勝するだろう。
4)大関陣に大喝!!!
   体調に不安があった高安は中盤まで何とか優勝争いに参加していたが、怪我後1度勝って勝ち越ししたら休場となった。怪我だから仕方がないと    思う。
   貴景勝も怪我で初日から休場やむなし。問題は栃ノ心と豪栄道。負が混んで病名を漬けて休場となった。この両者には素直に怪我だから止むな    しと言いたくない。仮に怪我の後遺症が残ってても何とか勝ち越し大関の責任を果すつもりで初日を迎えたのではなかろうか。それが思うよ    うにならず負が混んで病名をつけて休場になったと思えてならない。それでも栃ノ心はあの怪我が尾を引いているのだろうか心配でもある。
    結果として4大関は大関の責任を果せず大喝。ここ大関から優勝りきしがでてないことも異常。両横綱がまだ頑張ってるといっても既に30歳半    ばに近い。彼らを継ぐ人材が見えないことは相撲会の危機と思う。
5)関脇・小結にも小喝
  御嶽海 早くから大関候補といわれながらなかなか10勝出来ない。今場所もやっと9勝。何か殻を破らないと上にあがれないと思う。
  玉鷲 大負け。一頃の安定さがなくなった。最近の上がり下がりの連続では大関の声は遠のいている。
  阿炎 次ぎの大関候補の一人。新鋭だが伸び悩んでいる。喉和は強烈だがそれだけでは大勝できない。まだまだこれからの期待の星。
  龍電 2008年に幕下にいたが怪我の休場で序の口まで下がり6年後に幕下に復活したく老人として有名だ。初3役は荷が重かったか。馬力が足     らないと思う。来場所は下がるがまだまだ伸びると思う。
6)前頭展望
  北海富士 9勝。立会いの厳しさや馬力はあるが、抜群に成績を上げるには至らない。何故だろう。千秋楽に遠藤に負けた相撲(3役入りを逃し         た)にその要因を見た。技(わざ)の不足と言うことと思う。
  遠藤   10勝。千秋楽で北海富士に勝って10勝。来場所3役入りとなろう。北海富士と対照的で立会いの甘さ、馬力不足だが技(わざ)士だ。      特に出し投げが素晴らしい。両力士のよいところを持てば大関昇進も可能だろう。怪我が多いが、怪我さえなければ3役維持も可能と思       う。
  朝乃山  7勝。負け越しとなり幕内上位の壁に押し返された。しかし内容は悪くないので
     近く3役になるだろう。
  正代   7勝。調子はよさそうだったが結果は負け越し。実力か。
  明生   4勝。まだ暫く上位にもまれる必要があろう。
  琴奨菊  7勝。敢闘賞をやりたい。白鵬を破った気力に敬意を表したい。ただ総合的には歳の影響があって、ガブリ寄りにも往年の威力はなく         なった。脆さが出る。
  大栄翔  8勝。3枚目で全ての上位とあたって8勝は立派。近いうちに3役になれる力はあると見る。
  逸ノ城  9勝。序盤の勢いが中盤に失われた。がっちり組めば体力勝ちするが、不利な組まれ方になるとアッサリ負ける。粘れない。大き過ぎ        て自由が聞かないかも知れないが、対策があれば安定する。研究を期待。
  千代大龍 8勝。6枚目で8勝では不満。と言っても既に30歳。幕内上のエスカレーターが実力となってしまったのか。
  妙義龍  8勝。中盤まで絶好調だったが、終盤に5連敗。特に対上位でなかったのに。
       怪我でもしたのだろうか。上位で活躍できる力はあると思うが。
  友風  11勝。優勝に絡み鶴竜に勝って11勝は立派だ。ただ鶴竜以外はすべて下位力士だから来場所に実力が分る。頑張れ。
  貴源治  4勝。序盤は4勝1敗だったが、それ以降10連敗。怪我?来場所に期待する。
  隠岐の海 8勝、33歳。松鳳山6勝、35歳。栃煌山5勝、32歳。
         峠を越した3力士だが。こんなもんか。栃煌山は悪すぎた。
  豊ノ島 7勝。序盤の不調をその後挽回し、十両陥落は免れたと思う。36歳だから余り期待できないだろう。
  炎鵬  9勝。小兵だが奇抜な技で勝ち越した。見ていて怪我しないかと心配。この技が上位にどのくらい通用するか分らない。
  照強  12勝。矢張り小兵だがよく頑張った。優勝に絡む活躍は立派。来場所上位での活躍が楽しみ。
  魁聖・嘉風休場絡みで来場所十両に落ちる。幕内の力はあると思うので早くカムバックして欲しい。
7) 十両以下
  徳勝龍 筆頭で7勝。再入幕できず残念。
  臥牙丸 2枚目で3勝の大敗。あの巨体で何かあったのだろうか。大きく下がろう。
  蒼国来 5枚目で4勝。
    上記3力士は幕内のベテランだったが十両に落ちて長い。ここに住み着 くのだろうか。
  貴富士 下から3枚目で11勝。途中で優勝に絡んだ活躍は立派。来場所が楽しみ。
  安美錦  引退となる。飄々とした相撲プリだったがもう見られない。残念。親方として 立派な力士を育てて欲しい。
  剣翔 13勝で十両優勝。まだ余り知らないが来場所新入幕するだろう。楽しみ。
  照の富士  怪我で一時序2段迄落ちたが今場所は幕下59枚目で6勝1敗。来々場所には十両復帰も期待できよう。まだ若いのだから早く戻っ      てきて欲しい。栃ノ心の例もある。期待する。
  宇良 怪我で休場が続き、3段目76枚まで下がっているが全休だから更に下がる。 回復を期待したい。
  豊昇龍 朝青龍の甥。負け越して来場所新十両は駄目。
  納谷(大鵬の孫) 幕下6枚目で3勝4敗。来場所の十両はなし。
8)終わりに
   土俵外の空中に体が飛んだ状態と土俵内で膝をついた状態、どちらを有利と見るかという物言い相撲が起きた。興味があったが、取り直しの判   定だった。
    今場所は両横綱の頑張りと若手の活躍で何とか乗り切れたが、力士たちの怪我の対策を何とかして欲しい。大型になり格闘技的な相撲の増加   に人間の骨などの部品の強化が追いついていないということだろうか。