傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
写真、ゴルフを楽しみながら地域社会に溶け込む一応元気な傘寿越えの爺さんです。

平成31年大相撲3月場所感想

2019-03-27 10:40:26 | 日記
                       平成31年大相撲3月場所感想

1)はじめに
  上位陣が好調で優勝争いが面白かった。白鵬が42度目の優勝、しかも15度目の全勝。まだまだ白鵬時代が続く感じがしたことと、到来した  チャンスに際しストレスに負けずに頑張った若武者貴景勝に好感が持てた。この状態なら当分大相撲はファンから愛されるだろう
2)老練な白鵬の強さ
  全勝優勝は天晴れ。今場所は鶴竜、栃ノ心以外の大関の好調、それに日の出の勢いの貴景勝がいた中での全勝は立派だ。ただ彼も数年前のように 他の力士を圧倒するような強さと言うよりも、相撲の上手さとか危機に面した時の咄嗟の対応で凌ぐ運動神経の素晴らしさが目立った感じがする。 「勝つ」と言うより「負けない」相撲と言うべきか。例えば、玉鷲戦、栃煌山戦は一時後ろ向きにされて危なかったが咄嗟に切り抜けて逆転勝ちと なったが、偶々見ていてさすがと思った。
 千秋楽は鶴竜と熱戦だったが、右腕を傷めたようで重症かもしれない。本人が「稀勢の里の気持が分る」と言っていたのが気になる。大事にならな ければいいが心配だ。
3)鶴竜の実力だろうか
  3役との対戦で3勝5敗。その3勝は負け越した3人だけ。取りこぼしなしで10勝5敗では横綱として不本意。
4)大関について
・ 豪栄道と高安 二人とも好調だった。たまたま二人とも逸ノ城と大栄翔の二人に負けた2敗で11日目まで頑張ったが、その後豪栄道は白鵬だけ に負けて高安、鶴竜、貴景勝に勝って12勝3敗、高安は鶴竜に勝ったが白鵬、豪栄道、貴景勝に負けて5敗となった。実力伯仲と思うから、高安 は貴景勝に負けて気落ちして戦意を失ったのか。豪栄道の3敗は大関として一応合格点と見るが、高安の5敗は不満。
・栃ノ心 怪我が完治してないから仕方がないが、カド番を負け越して来場所関脇になる。
  怪我を回復させ、来場所10勝で大関復活を期待するが、果たしてどうなるか。
5)3役展望
・貴景勝 5敗は不満だろうが、1横綱2大関を倒したのでマア良いだろう。大関期待の声で緊張の15日だったが、そのストレスによく耐えて突き  押しに徹した相撲は誉められる。今場所の3役との対戦は序盤の大関昇進ストレスで御嶽海と玉鷲に負けもあり4勝4敗だったが、実力は6勝2  敗だと思う。来場所以降、新大関としては今の大関よりも安定した成績を残せるだろう。逸ノ城以外の平幕に取りこぼしがなかった点強みといえ  る。押し相撲に徹することに賛成だが、守りの策として4つ相撲の技を修得すればいいと思うのだが、それについては不要という意見もあるよう  だ。
・玉鷲 先場所優勝で気負ったのか大きく負け越した。この不安定さがある間は上に上がれまい。後2-3場所の成績で大関の可能性が分ろう。筆者  は歳を考えると無理かと思う。
・御嶽海 大関一番手と見られていたが今場所は小結で負け越し。貴景勝に勝つ力はあるのだが、3役との対戦は3勝5敗の外、平幕との取りこぼし  が3回あるのが問題。
・北海富士 新3役だったが、3役とは2勝6敗。馬力はあるがまだ力不足か。脆いのだろうか。
6)前頭への一口コメント
・遠藤 7勝。綺麗な相撲、上手い相撲、「正しい」相撲。だが我武者羅な馬力が不足。
・魁聖 3勝。負が進んで意欲喪失と見る。
・大栄翔7勝。2大関、関脇、小結を撃破。白鵬に善戦。押しが強い。近いうちに3役に上がる候補。
・妙義龍 6勝。実力通りか。
・錦木 4勝。「真面目な」相撲。 標準タイプ。今のスタイルでは上に勝てない。対3役全敗。何か個性を出せ。
・正代5勝。 嘗ては大関候補だったが最近振るわない。立会いで顎を出す悪い癖を改めよ
・栃煌山3勝。上に来ると毎回この成績。残念ながら実力か。
・逸ノ城14勝。天晴れ。新入幕時に13勝したがその後上がったり下がったり。今回開眼したのだろうか。後半に好調の2大関や貴景勝、御嶽海に  勝ったのが本物なら関脇で上位と総当りとなる来場所が楽しみ。
・千代大龍8勝。嘗ては大関候補だったが、こんなものか。
・阿武咲5勝・阿炎8勝。 有望力士だが壁に当たっている。
・琴奨菊11勝。天晴れ。上に上がると厳しいだろう。
・碧山12勝。 ?? 来場所を見たい。
・勢2勝。怪我だろうか。こんな筈はない。
・龍電10勝。苦労人。よかった。上に上がってどれだけ勝てるか??
・嘉風10勝。まだまだ上にあがってもやれるだろう。
・友風9勝。新入幕でこの成績は立派。来場所が楽しみ。
・豊ノ島5勝。実力か?? 十両転落の危機。
・豊山3勝。有望と見ていたが、どうしたのだろう。怪我?
7)十両一口コメント
・志摩海 13勝。優勝。まだ良く知らないが来場所幕内で楽しみ。
・炎鵬8勝。小兵で楽しみ。
・安美錦8勝。敢闘賞をあげたい。
・徳勝龍9勝、蒼国来8勝、荒鷲8勝 まだ幕内に戻れないが頑張れ。
8)幕下以下について
・序2段 照ノ富士7戦全勝だったが優勝決定戦で敗退。どの程度怪我が治ったのだろうか。本来の姿に戻ったなら来年末までには10場所あるから  幕内に戻れるはずだが。
・序2段狼雅 7戦全勝で照ノ富士を破って優勝。彼はモンゴル出身で、序の口でも全勝優勝している。手負い中と言っても元大関照ノ富士に勝つの  だからこの位置では圧倒的な強さなのだろう。楽しみのある力士だ。照の富士と並んで幕内まで駆け上がるのではないか。
9)おわりに
  幕下以下の優勝力士は全員全勝だった。珍しい結果だ。その中で将来を託す有望力士が出てくるのだろう。
 今場所は栃ノ心以外の横綱大関は好調だったので総当りになる前頭陣で3枚目までには勝ち越し力士がなかった。考え様によっては理想のパターン といえる。4枚目の逸ノ城が14勝した。3大関とあたって2勝1敗だったが、横綱との取り組みはなかった。中盤で組ませる考えはなかったのだ ろうか。12日目に白鵬は手負いの栃ノ心と、逸ノ城は7勝4敗の朝乃山とあたったが、白鵬にぶつけてもよかったのではなかろうか。終盤の横綱 大関の取り組みは建前では重要だが、それよりもその場所の優勝争いの方を優先してもいいのではないか。
  来場所の十両陥落について、千代の国、豊山、千代翔馬は確実だが豊ノ島、勢はグレイと見る。と言うのは幕内昇進候補が志摩の海、千代丸、炎 鵬は確実だがそれに続く4番手5番手は4枚目で8勝、9勝しかしてないからだ。
  上位陣の好調と若手の活躍が目立った面白い場所だった。