天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『無防備都市』はドイツ人とイタリア人の国民性を見事に具現化し、戦争の愚かさ悲惨さを告発

2009-10-13 23:12:19 | 日記
今日も映画『無防備都市』に関する私の鑑賞感想を述べます。
映画では、レジスタンス活動家を尋問したナチス・ドイツ軍将校は、同僚将校から「その尋問で口を割らせず、失敗したらどうする?」との問いかけに、
『がんばり通したら、イタリア人を見直すよ!支配民族のドイツ人と差がないことになるね!』と率直に答えています。
彼はヒットラーの「ドイツ・ゲルマン民族が最も優良な人種であり、全地球の支配者になるべき選ばれた者である。他の人種は劣悪な被支配者であり、特にユダヤ人は我が世界より排除し抹殺すべき人種である。」との人種選別思想を盲信的に信奉している軍人です。そして、彼は拷問死したレジスタンス活動家を逮捕された神父に見せて、
『満足か?これが君のキリスト教的愛の結果だ!話せるより死なせるのだ!反逆者は死ぬのだ!最後の一人まで殺してやる!』と叫んでいます。
これに応えて、神父はレジスタンス活動家に『がんばったね!』と優しくいたわり彼を祝福しています。
私にはとても、衝撃的かつ感動的なシーンでした。でも、この尋問したドイツ軍人だけが異常で特別な人間でないことは、同時に発生した他の歴史的大虐殺が物語っています。私は、何かドイツ民族の根底に潜む自国民優越主義がヒットラーの独裁を暴走させた気がします。
一方のイタリア人は古代ローマ人が持つ、敗者までローマ帝国の市民にしてしまうほどの民族・人種をまったく差別しないコスモポリタンの末裔です。このように、両者は国民性がまったく違います。
このドイツ人の悪しき国民性を垣間見る彼らの行動を、私は帰り便の乗り継ぎフランクフルト国際空港で、思いもよらず実体験しました。このフランクフルト国際空港は多くの航空便が乗り継ぎしているので、その乗り継ぎ客で空港内はごったがえしていました。
私はミラノから成田便への乗り継ぎ出国審査手続きの為、その窓口に順序よく並んで待っていました。その際、二列に並んだジグザク列のコーナー部で、外側の列に並んでいたドイツ人老夫婦の女性が自分の列より私の列の方が空いていると思ったのか?突然、私の前の列に横入りしようとしました。彼女の悪しき行動にジェスチャーで「私はこの列に並んでいるのだ!」と私は抗議しました。そうしたら、その老夫婦の男性が後ろから出てきて、言葉や身振りで「この列はドイツ人の列だ!」との意思表示をしてきました。自分達の正当性を強調していたので、私は仕方が無く引き下がり彼らに列を譲りました。そして、私の後ろに並んでいた中東・アラブ人らしき男性が、この光景を見ていたのか、自己のジェスチャーで「しょうがないよ。いつもこうなんだ!」と私にそっと教えてくれました。
「ドイツのフランクフルト国際空港ではドイツ人が一番優先されるのだ。お前ら黄色人種は引っ込んでいろ!」とこのドイツ人老夫婦は思っていたのでしょう。ドイツでは、未だヒットラーの悪しき遺産が残っていると、私はとても悲しくなりました。
(追伸)イタリア旅行の美術館チケット半券裏面の日付けを、改竄して掲載していると、私をネット中傷している悪行者がいます。ですので、イタリア旅行の究極の証拠として、成田からフランクフルトへの航空便チケット(注:私の氏名は抹消)を掲載します。
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