音次郎の夏炉冬扇

思ふこと考えること感じることを、徒然なるままに綴ります。

ファッションと危機管理

2007-11-20 23:48:57 | 時事問題
ミシュランの星関連のニュースで盛り上がっているので、へそ曲がりの小生は「食」ではなく「衣」のお話でも。

ここ何年もファッション雑誌の類は買っていませんが、この漫画だけは愛読しています。

『王様の仕立て屋』1~15巻(スーパージャンプ連載中)

メンズ被服版「美味しんぼ」というか、天才的な技術を持つ変わり者の職人が問題解決する一話型劇画とすれば、あの「ブラックジャック」に近いかもしれません。主人公の織部悠を取り巻くキャラクターも多士済々で、女性陣や着道楽でうるさ型の伯爵など脇のキャラも立っています。薀蓄あり、人情ドラマありで、おまけに「着」の本場イタリアの歴史や風俗も味わえる漫画で楽しめます。読むと思わずスーツ作りたくなる衝動にかられのが欠点ですが・・・。

今年は、危機管理とファッションについて考えさせられるケーススタディーがいくつか散見された年でした。ってまだ11月ですが。。



高砂親方のパイロットシャツは大人気で、製造元に問い合わせが殺到し、遂には復刻も決まったそうです。昨年のハンカチ王子の青いハンドタオルを思い出しますが、日本人て影響されやすいというか暇なんだなあと。さすがに一連の騒動の責任をとって次回の相撲協会理事選には出馬しないようですが、10人しかいない相撲協会の理事は、もちろん経営陣であり、高砂親方の理事・広報部長というのは上場企業でいえば広報IR統括の常務取締役クラスに相当します。さらに、彼は名門の高砂一門の総帥という立場でもあります。そうした要人が朝青龍騒動という世間の耳目を一心に集める事態に直面しました。朝青龍は自分の弟子であるだけでなく、協会の屋台骨を背負う横綱です。さあ、どーする? そこで登場したのが、このパイロットシャツ姿・・・。いきなり着てきたわけでなく、何故か昔からのお気に入りだそうですが( ´_ゝ`)

でもこの人の能天気は現役時代から全く変わっていませんね。80年代前半、もう大関になっていた頃と記憶していますが、朝潮太郎(現高砂)が某雑誌でかねてからファンである人気女優の早乙女愛と対談したことがありました。早乙女愛は当時としては日本人離れしたグラマラスな肢体に定評がありましたが、その対談で感極まったのか、思い余ったのか知りませんが、朝潮はなんと「ワシ、愛ちゃんの○○○○にしゃぶりつきたい!」(○○○○には赤ちゃんが大好きなものが入ります)とのたまったのです。男性週刊誌の対談とはいえ、本人を目の前にして、あまりに無邪気というか天真爛漫なご発言で、当時中学生だった私は衝撃を受けたものでした。というわけで、すっかり有名になった「肌がツルツル」等の迷セリフにも、脱力はしましたが驚きはしませんでした。それにしてもパイロットというよりも、太った警備員ですな、これは。




赤城徳彦衆院議員は今頃何してるんですかね。次の選挙は危ないなんて言われてますから地元まわりに勤しんでいるのでしょうか。現職閣僚の首吊り自殺という前代未聞の非常事態を受けて就任した赤城農水相の例の事務所費問題は、参院選の投票日を1週間後ろ倒しにして、強引に会期延長された国会の最終日という、甚だデリケートなタイミングで発覚したスキャンダルでした。選挙前でもあり、与野党と世間が固唾を呑んで見守っていたさなか、その正念場の釈明会見で着てきたスーツが、このブルー地にチョークストライプ!! サラブレッド特有の世間知らずというか、まさにKYなんですが、コイツ頭のネジが3本くらい飛んでるんちゃうかという印象を与えるに十分でした。それにしても、もっとシックで無難なスーツを着ようと思わなかったんでしょうか。身体にフィットしていないわけではなかったのですが・・・。TPOをわきまえていないと思われがちですが、あれで本人は自分がお洒落だと自信を持っていた節があります。「俺って格好いいだろう」という独り善がりを感じました。自信のない人は却って基本に忠実で思慮深くなりますから、こういう愚は犯さないでしょう。



他の落語家の娘がどういう人生を送るのか知りませんが、「妻というポジションから外してほしいと申し出た」わりには、成熟というものを何処かに置き忘れてきたような振る舞いで、とても46歳には見えませんでした。でも、長年こんな状態でいさせてくれた寛容な夫と離婚する必然性が感じられないのは私だけでしょうか。まあ夫婦のことは他人には窺い知れませんが。なんでもビジネスを一生懸命やりたいそうで(アドバイザーかなんか)、会社のWEBサイトではシックな装いです。離婚会見といえ泰葉にとっては久々の表舞台であり、今後を見据えたプロモーションだったんでしょう。芸能人ですから、金屏風の前での派手なスタイルは仕方ないとして、急に肌寒くなってきた折に、あんな季節感のない格好で出てこないでほしいものです。

反対に、今年改めてファッションの面で感心した著名人といえばこの人でしょうか。昭和の洒落者である吉田茂を祖父に持つお坊ちゃまだけあって洗練されています。ベーシックなものをジャストフィットで着こなす様は永田町では異色かも知れません。決して長身ではないものの脚長のスタイルに恵まれ、靴も立派なこともあって足元にも自然と目が行きますが、たしかに完璧です。総裁選で並んだ福田首相と比べたら歴然で、特にステディと思うのはこの方の襟元です。一般的に、喉元が窮屈に感じるのか、Yシャツの襟元の隙間が大きい人が結構いるんですが、麻生さんはいつもピシッとしています。常にネイビー系かライトグレーのスーツ姿の印象がありますが、あまり色んな柄を身につけずに統一しているのも上級者っぽいですね。

一般人による「お洒落だと思う人アンケート」では上位にランクされる小泉さんと安倍ちゃんですが、二人ともそれほどでもないと思います。小泉さんは、スタイルはいいのですが着こなしがだらしないし、スーツとネクタイのコンビネーションがちぐはぐでした。わざと着崩して、あのような国民的人気を得ることを企図していたのなら、相当な策士ですがね。ブッシュ大統領もそうですが、寸分の隙がないほどキマッている人よりも、多少野暮ったい方が大衆には好かれますから。

安倍ちゃんのクールビズもいただけなかったですが、せっかくの長身痩躯で、これからは金と暇もたくさんあるんですから、奥さんアッキーの完璧なコーディネートを少しは見習ったらいかがでしょう。





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