「いつやるの?今でしょ!」のフレーズで 2013年の顔となった、飛鳥涼似の予備校講師が活躍の場を広げています。受験界の中だけでいえば他にも著名な存在はいるのでしょうが、一般大衆への浸透度は 80年代に金ピカ先生として一世を風靡した佐藤忠志をも上回るかも。決め台詞以外に人気の秘密を考えてみましたが、日本人はなんだかんだ言って「先生」が好きで、育ちの良い「エリート」というのもポイントが高い。それにいつ . . . 本文を読む
書店の『狭小邸宅』POPで、作者の新庄さんが元リクルートだったことが判り納得。さすがは人材輩出企業、藤原さん、海老原さん、常見さん等の書くもの(喋りも)は面白いし、リクルート出身で活躍している人は志が高い気がする。 . . . 本文を読む
松尾のいるフォージーハウスでは、見込み客を物件現場に案内する件数を、営業活動の重要な指標にしている。これはどこでも同じだと思うが、営業マンに課せられる数字は平日で1件、休日で2件というから、結構ハードなノルマである。
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他人との競争が嫌いなはずの青年が戸建物件を売る中堅の不動産会社に就職してしまい、パワハラなどという生易しい言葉を超越したバイオレンスと痛烈な面罵にさらされる厳しいノルマ世界で苦闘する日々を描いた新庄耕『狭小邸宅』。そのディテールを深掘りするシリーズ第1弾(第3弾まではいく予定) . . . 本文を読む
小説すばる新人賞の受賞作がネット界隈で評判だったので読んでみたのだが、新庄耕『狭小邸宅』はゾクゾクするほど面白かった。リアルな描写から、てっきり著者は不動産営業の経験者だと思いきや、そうではないらしい。親しい友人から聞いた話をベースに、業界を取材して書いたというから相当な才能の持ち主で、次回作が楽しみな作家だ。
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戦後最年少の直木賞作家となった朝井リョウの小説は、年末休みに初めて読んだ。映画も高評価だった「桐島、部活やめるってよ」さえも未読だったのだが、仕事柄、当世就活事情に興味があり、この本を手にとったのだった。
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話題の齋藤智裕『KAGEROU』ですが、さすがに買いはしなかったものの、書店で平積みになっているものをパラパラと立ち読みをしました。流し読みしただけで感想を云うのは気が引けるのですが一言だけ。
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つい最近まで神田の三省堂書店では『1Q84』BOOK3で作られた塔が、店内1Fのセンターにそびえ立っていました。ホストクラブの(行ったことないけど)シャンパンタワーじゃあるまいし、3巻全てがミリオンという前代未聞の売れ方をした小説を、これ以上記号消費的な陳列をする必要があるのかなあと疑問でしたが、明るい話題が少ないリアル書店店舗における一種のお祭りなんでしょうね。
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最近は一層読む気がしなくなった日経「私の履歴書」に比べて、私の中でポイントが高いのは読売朝刊「時代の証言者」です。(以前もこのブログで山田太一氏の回を取り上げましたが) 先月の王さんに続いて、今連載中の藤子不二雄Aこと安孫子素雄さんのエピソードが毎日とても興味深い。
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初めて保護者同伴なしで観に行った映画が黒澤明監督の『影武者』でした。子供心にも「なんだか紙芝居みたいで退屈だなあ」と、一緒に行った級友と喋りながら帰った記憶があります。そうしたらTVのワイドショーで正装をした髭面のむさくるしいおじさんが取材に応えていて、この映画をこき下ろしていました。親に聞くと、この人が主役をやるはずだったんだけど、監督と喧嘩して降板したのだと教えてくれました。勝新太郎というのは私にとっては長嶋茂雄みたいな存在かもしれません。凄い凄いという伝説だけは知っていても、リアルタイムでの活躍を見ていないという意味ですが。この本を読むまでは、正直トラブルメーカーというイメージしかなかったのです。
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私の受験期は18歳人口がピークになる寸前だったので、大学・予備校がウハウハの黄金時代でした。で、その頃たびたび耳にした噂というのは、「早稲田大学は毎年結構な数でコンピューターの採点ミスが発生し、当日休んだ受験生のもとにも合格通知が来ることがあるらしい」というものでした。
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「好きこそ物の上手なれ」という格言がありますが、本当にそうだと思います。“ちい散歩”が大ヒットした地井武男も、“スイーツ”でメディアから引っ張りだこの芝田山親方(元横綱・大乃国)も、本人たちは決してビジネスにしようと思っていたわけじゃないんですね。前者はゆるーい感じが時代の気分にはまったのと、後者は男が甘党で何が悪いという風潮が定着してきたことが追い風になっていますが、何よりそれが「好き」で長年追求していたことがポイントなのです。何かのきっかけで、それに着目・起用する人がいてブレークしたわけですが、送り手の思い入れや知識が本物であることが伝わったので人気が出たのでしょう。
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奥田英朗の新作は『最悪』『邪魔』に続く著者お得意の群像劇ですが、思わずタイトルに唸りました。最近の若い人たちは「無理」という言葉を、本来の「できない」「難しい」という意味よりも「嫌い」とか「勘弁してよ」というニュアンスで使うことが多いんですね。閉塞状況を表現する非常に今日的な言葉じゃないかと。
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