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中国舞踏家ヤン・リーピンのソロダンス「観音菩薩」が楽しみです

2011-02-09 08:55:28 | Weblog
 中国を代表する民族舞踊家・楊麗萍(ヤン・リーピン)が来日、4月5日(火)から4月10日(日)にかけて渋谷のBunkamuraオーチャードホールで公演します。
 今回の作品はチベット族の老婆を主人公に、チベット族が心のよりどころとしている信仰心をモチーフとした演劇「クラナゾ(蔵謎)」で、老婆の魂を極楽浄土に導く観音菩薩を舞う楊麗萍の独舞・ソロダンスが注目です。

 昨年訪れた昆明の雲南映象では彼女が舞った「月光」と「孔雀の精霊」を妹の楊伍が見事に踊っていましたが、楊麗萍は外国公演で不在、今回の日本公演でようやく彼女の舞を見ることができます。


 楊麗萍の舞踊に関心を持ったのは彼女のサイト「雲南映象」に出会ったからです。その中で彼女の踊りに対する思いと姿勢を知り、感動したからです。

「踊ると神様と話ができるのだと祖母がよく言っていたのを思い出す。私は歌と踊りが海原のようにあふれている雲南に生まれたことを本当に幸せに思う。孔雀の舞で内なる熱情を踊り上げ、大地を踏み鳴らしながら踊り収穫を喜び、恋を求めて太鼓を打ち鳴らす・・・神が私の手を握り、私の心は肉体から離れ空を飛ぶ。」

「雲南省で歌われる少数民族の歌と踊りを求めて、山々や村々を訪ね歩いた。旅は10,000キロを越えたであろうか・・・・。布郎族の村を訪れたとき、一人の少女が私を呼びとめ、ぜひ踊り手として一座に入れてほしいと言うのだ。身体が小さすぎて踊りはまだとても無理だと断ったが、400元を貯めて水牛を家族に買ってあげたいと懇願する・・・年収わずか150元の村でである。私は村の貧しさに涙し、彼女を受け入れたのである。」

 今回日本で上演する「クラナゾ(蔵謎)」も、チベット自治区、青海省、甘粛省、四川省などを訪れ、チベット族に伝わる踊りや歌、儀式を収集、チベットの文化と習慣を伝えるミュージカルを作り上げ、少数民族を中心とした団員90人とともに演じます。彼女の出世作「シャングリラ」とまた趣が異なる作品となっているのでは・・・と今から期待しています。

楊麗萍(ヤン・リーピン)は、現在、国家一級舞踊家の名声を得、国内はもとより世界各国で活躍しています。彼女は雲南省大理の少数民族ペー(白)族出身で、幼い頃より貧しい生活のなか舞踊に熱中、正規の舞踊教育は受けることはありませんでした。その後、才能を見いだされ、1971年雲南省の歌舞団に入団、中央歌舞団を経て、1986年、彼女自身の創作・主演によるソロ・ダンス「孔雀の精霊」で一躍中国のトップダンサーになります。
それを機に、彼女が長年にわたり抱いていた夢の実現に向け、雲南省少数民族の文化の象徴である歌と踊りを各地の村々を尋ねながら収集、同時に、歌と踊りに才能ある若者を見出し団員に採用、ミュージカル「シャングリラ」に集大成、昆明市に専用常設劇場を持ち、活動を確固たるものにします。

 ところで、Bunkamura magazineで徳永京子氏が 楊麗萍を柳田國男になぞらえて解説していますが、確かに「遠野物語」も「シャングリラ」「クラナゾ」もフィールドワークで民族の文化、伝承を収集し、芸術に進化していくという方向性は同じであり、的を得ていると感心しました。

昆明の雲南映象劇場で観客を迎える少数民族の団員たちです。


雲南省への旅
http://blog.goo.ne.jp/masa4439er/e/ef8f272b53c030c85f98b08ed57d0ba1
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