memory of caprice

浮世離れしたTOKYO女子の浮世の覚書。
気まぐれ更新。

ウィーンフィルのコンマス、ライナー・キュッフィルさんの思い出語り

2015-06-14 20:46:05 | 
2015年6月10日(水)が3回目。
「人生の贈りもの~わたしの半生」で、ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・キュッヒルさん(64)が思い出を語っている連載があるのだが、色々と興味深いことばかり。

その中で、今回は、同時代のバイオリニストについてのコメントが興味深かったので、そこだけ引用しておこう。

11歳で初めてバイオリンを持ち、9年後にはウィーン・フィルで弾いているなんて。信じられません。

色々と幸運に恵まれていただけですよ。私の前任だったウィリー・ボスコフスキーさんがたまたまコンサートマスターをおやめになったんです。確か60とちょっとで。それで、師事していたフランツ・サモヒル先生が、後任のオーディションの準備をきちんとしてくださったから。わたしは別にポストが欲しかったわけではなく、オーディション会場に行って演奏して帰ってきた。それだけです。
 
緊張しましたか?

いいえ、まったく。オーディションは、いかにリラックスして弾くかが大切ですね。自分が審査員を務める立場になったいま、そのことがよくわかります。オーディションに来る若手の中には、何が何でもこのポストに就かければ、と相当なプレッシャーを抱えている人がたくさんいますからね。
でも私はそんなことをまったく考えていなかった。「オケと一緒にコンチェルトを弾けるのは楽しいな」「ホルスト・シュタインが指揮してるなぁ」という心持ち。気持ちよく、何のプレッシャーも感じることなく演奏したのがよかったのでしょう。
 
シュタインが指揮ですか!

ええ、彼は当時、ウィーン・フィルの重要な指揮者の一人でしたから。コンマスのオーディションは2日にわたって行われます。初日は1人でソロの作品を奏でて、2日目はオケと一緒。オケの中で弾いたり、コンチェルトの一部を演奏したりします。

学生時代、ウィーン・フィルはよく聴いていましたか?

いいえ。学生時代に実際に足を運んだのは、ウィーン・フィルが演奏しているウィーン国立歌劇場のオペラだけ。それも、学生用の安い立ち見席で2,3回見たくらいです。ウィーン・フィル単独のコンサートには一度も行っていません。ニューイヤーコンサートは白黒テレビで見ていましたけどね。

一度も?

ええ。でも、当時の代表的なバイオリニストの演奏はほとんど聴いています。オイストラフやグリュミオ―、コ―ガンも。例外はハイフェッツとアイザック・スターン。ハイフェッツは戦後、オーストリアに来なくなったし、スターンも1950年代に一度来て以来、ウィーンになかなか来ないので聴きそびれました。

印象に残る巨匠は?

あのころ巨匠と呼ばれていた人たちは、それぞれが特別な存在だったのです。誰もがほかの誰とも違う。それこそ目を閉じて聴いていても、「これは誰だ」とわかるくらい、個性の際立った人たちばかりでした。残念ながら、いまはそうではない。若い人たちは同じような演奏をしますね。
特に印象に残っているといえば、オイストラフでしょうか。彼とはいろんな思い出があるんですよ。

往年のバイオリンの巨匠、オイストラフとの思い出とは何ですか?

あれは1970年の第4回チャイコフスキー国際コンクールでした。舞台から客席を見ると、そこにオイストラフとシゲティとコ―ガンという3人の大物が座っている。オイストラフは慈悲深いお父さんのような雰囲気。コーガンは、小柄でとても険しい顔をしていました。19歳だった私はかなり緊張しましたよ。
 その2年後、ブタペストへウィーン・フィルの公演で行ったときです。クラウディオ・アバドの指揮でハイドンの「バイオリンとオーボエ、ファゴット、チェロのための協奏交響曲」を弾いていたら、客席にまたオイストラフが座っている。彼がいると、やっぱりいい演奏をしなければという意欲が高まります。

そうそう、チャイコフスキー国際コンクールのことを伺いたい。本選には進めなかったのですか?

出場した顔ぶれがすごかった。1位はギドン・クレーメルで、2位は指揮者になったウラジーミル・スピバコフと藤川真弓。藤川さんは素晴らしい演奏でした。  

長くヨーロッパを拠点に活躍し、高く評価されてきた藤川さんですね。確かに、名手ぞろい。

クレーメルの最初の奥さんだったタチアナ・グリンデンコもいましたしね。とにかくすごい面々が本選まで進んでいましたから。私は最初でダメでした。

えっ一次で?

ハハハ。でも最後まで会場に残って他の人の演奏を聴きましたよ。

なぜ落ちたのですか?途中でとまったとか?

私の演奏より、みなさんがよかったということ。
録音が残っているかどうかわかりませんが、2度と聴きたくないですね。でも、みなさんの演奏を聴けたのはとてもいい経験でした。

周りはキュッヒルさんが1位と予想したのでは?

それはないでしょうね。師事していたフランツ・サモヒル先生も、おそらく私に経験を積んでほしいと思っていたはず。それに当時、旧ソ連は国としてとてもコンクールに力を入れていました。出場者も多いし、とにかく彼らはチームだった。そもそもこのコンクールは長い間、優勝はほぼ旧ソ連の人という時期がつづいていましたから。

多くを与えられた者は・・

2015-06-14 20:25:55 | 
タレントのパックンことパトリック・ハ―ランさんの「一語一会」
2015年4月30日の朝日夕刊より。

ハーバードで比較宗教学を学んだあと卒業後の進路を考えあぐねて福井県の小学校で働くことになったアメリカ人の幼馴染に誘われての来日から、英会話学校講師をしながらのアマチュア劇団時代。本格的に役者をと東京へ。知人を介して吉田真さんとであってお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。

「僕の人生、ほとんど誰かの言葉で動いてきたんだけれどね」

 節目ごとに出会った様々な言葉でも、とりわけ色濃く記憶に残っているのが、高校の英語教師だったホーリー・クロンキ―先生の一言。気性が荒く、怖い存在だった。
 最初の出会いは小学生のころ。地元の高校生が出演する劇で子役を務めることになった。演出をしていたのがクロンキ―先生で、その厳しさに度肝を抜かれた。一生懸命頑張っている子供に向かって「何だ、それは!」「練習してないだろ!」と怒鳴りまくっていた。
 高校生になり、その「怖いおばさん」と再会した。英語の授業を受け、演劇を教えてもらった。「僕の成積はそれまでAばかりだったのに、どんなに頑張っても彼女がくれる評価はBとかBマイナスだった」。誰よりも上手く歌えて踊れているはずの舞台でも一番怒られた。「ナニコレ?と不満でしたよ」
 ある日の放課後、「なぜ僕にだけ厳しいんですか?」とクロンキ―先生に猛然と抗議した。すると先生はきっぱり言った。
 「多くを与えられた者は多くを求められるのです。優れたものをたくさん与えられているのだから、あなたに対する基準は他の人たちとは異なります。あなた自身も自分に対する基準を上げなくては」
 耳慣れない言葉の重みに圧倒された。「それまでチヤホヤされてばかり。自分の可能性や素質、義務について諭されたのは初めてでしたね」。
先生への感情は信頼に変り、勉強も演劇も一層の高みを目指すようになった。のちに、その言葉は新約聖書の引用と知った。
 「自分が周りに何を求められ、何が出来るのかなって考えます。あの一言がなかったら、いまの自分と全然違っていただろうな」

戸田奈津子さんとせいろ

2015-06-14 20:12:02 | グルメ
朝日夕刊の「おんなのイケ麺」
2015年6月2日(火)は映画字幕の戸田奈津子さん。
おすすめは「麻布 さ和長」のせいろである。

戸田さんとせいろ。
あまりにイメージぴったりで感心。

是非行ってみたい。

「麻布 さ和長」
東京都港区南麻布5-15-11
03-3447-0557
せいろ702円(昼は650円)
11:30~14:00、17:30~21:30(日は21:00いずれもラストオーダー)
土は中休みなし。

 私は正真正銘の「イケ麺」好き女。おいしい麺があると聞けば、地の果てまで行きますよ。なかでも、そばの味が一番わかるのは冷たいおそばです。
 このもりそばは細めでのどごしがよく、つゆは辛過ぎず甘くもない。お酒を飲んだシメにいただくことが多いわね。日本料理店の系列だから品書きの種類が豊富で、季節を感じられるの。夏はハモや夏野菜、冬はフグの白子の炭火焼きとかね。ゆっくり味わってくつろぎます。
 仕事が一段落すると、おいしいものを食べるために海外旅行へ出かけます。先日は、パラオとタイとニューヨークに行きました。ローカルフードは、味の濃いものばかり。だから帰国すると何よりもまず、冷たいそばと辛口の日本酒で一杯やりたくなるわけ。最高の組合せでしょ。店の主人が「今日はこのお酒がいいですよ」とサジェスチョンしてくれて。ホッと落ち付きます。

銀座の歯ブラシ専門店長のおススメ

2015-06-08 14:50:08 | GOODS
賢く選ぶ、買い物指南、というコーナーで、朝日のBE、2015年6月6日に、白い歯を維持するのに効果のある商品の紹介が。

歯を白くする効果の高いホワイトニング製品として挙げられたのは
■「デンタパールW」(108グラム)(三宝製薬、税込実勢価格1944円)。
葉の表面を白くするにはカルシウムの補給が肝心。その定着にはフッ素が有効だ。フッ素ジェルは別売りというものが多い中で、この製品は、二重構造チューブになっていて、一本でカルシウムもフッ素も同時に取れる優れもの。
■「薬用オーラルエステジェル」(45グラム)(ファミリー・サービス・エイコー、3240円)
歯の黄ばみや黒ずみの原因の多くがステインと呼ばれる食べ物の色素の着色汚れ。ステインを浮き上がらせ、汚れを付きにくくするのが家庭でも有効なホワイトニング方法だ。これはステイン除去にも効果があるポリリン酸ナトリウム配合のジェル。

専用のこだわりの歯ブラシは。
■「オ―ラツーステインクリア歯ブラシ」(サンスター、324円)
ウェーブカットで毛先が歯と歯の間にフィットし、高密度で植毛された四角い断面の毛が効果的にステインを除去してくれる。
■「デントEX ブリリアントV」(ライオン、378円)
一つ一つのタフト(毛束)が、円錐状にカットされ、ステインの付着しやすい歯間部に届く設計だ。

この説明をしてくれたのは、銀座「メガデント」店長酒向さん。
03-6228-6977 http://www.megadent.co.jp/
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