はぎわら_m の部屋
社会・時事批評、オピニオン、初等物理の気まぐれ考究、物理教育放談

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今回は、息抜き的に、ちょっとしたサイト情報と断想を記す。
もっともらしい解説を安易に鵜呑みにすべきでないという警鐘。

(1) 〔激減していた少年犯罪〕
「犯罪を犯す疑いのある14歳未満の少年に対しても警察官の調査権限を認める」、「14歳以下でも少年院送致できるようにする」などの内容をもつ少年法改正案が、本年5月に国会で可決され、6月に公布され、この11月1日から施行されるに至っている。この改正の動きの布石のように「少年の凶悪犯罪が増えている.」旨の論調の報道がなされていたが、実は、統計上の事実としては戦後の少年犯罪は大幅に減少している、、という話題(関心のある人にはよく知られた話)。

改正少年法が施行へ(47NEWS-共同通信)
経緯と問題の概要等(日弁連)
2004年までのデータ:少年犯罪統計データ(少年犯罪データベース/管賀江留郎氏)
改正直前年までの状況:少年犯罪の「増加・凶悪化」は本当か-Benesse教育情報-
その他:キレやすいのは誰だ(反社会学講座/マッツァリーノ氏)
新旧対照条文



(2)〔レミングの集団自殺はヤラセ・ねつ造だった〕
まともに考えれば到底信じられない「レミングの集団自殺(死の行進)」。実は、集団で長距離移動する習性があるが、進んで自殺に向かうというのはウソで、単に移動中の事故死が多数出る場合があるということらしい。誤った俗説に合わせた映像を撮るために、残酷な動物虐待のヤラセを行う会社が存在したという事の方が、人間集団の異様性を語っていて、むしろ戦慄的。
レミングの集団自殺(懐疑論者の祈り/Wakashimu氏より)
死の行進は本当か?レミング (タビネズミ)(UMAファン~未確認動物/ナム氏)


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(3)〔!!!〕
しかし、まあ何と言っても、近年の最高クラスの騙しは、「イラクには大量破壊兵器があることを事実として知っている.」とか「大量破壊兵器を隠している『否定できない証拠』がある.」などと明言したアメリカブッシュ政権の言葉だろう。

「イラクに大量破壊兵器の備蓄なし」米調査団が最終報告(朝日新聞(asahi.com))
「DCI Special Advisor Report on Iraq's WMD」の全文(米国CIA)
このレポートは長大。要点の項目は、以下の英語版Wikipediaのページ中の「Duelfer Report」の箇所にまとめられている。
'Iraq Survey Group'/ Wikipedia
『幻の大量破壊兵器』はいかに捏造されたかイラクの脅威を誇張し続けたブッシュ政権の情報操作と戦争の大義を再検証する(神保哲生official blog)

ブッシュさんはもちろんのこと、パウエルさんも、ライスさんも、小泉さんも、福田康夫さん(当時官房長官)も、最終報告書の結論を踏まえて、当時の自分の判断に対する反省や説明をすることが絶対に必要ではないのか。政治家トップクラスの判断に伴う責任が、だんまりを決め込こんでいれば済んでしまう程度のものとして扱われている、、全く信じ難いイリュージョンの世界に迷い込んだかのような感覚に襲われる。(息抜きにならなくなりました.)


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〔おまけ〕
上の「懐疑論者の雑談」サイトには、カッパーフィールド 自由の女神消失のイリュージョンの謎解きなども出ている。気分転換と、騙されないための頭の体操になり、なかなか面白い。


〔おまけのおまけ〕
上のカッパーフィールドのトリックに、普遍的な騙しの手法を見ることができる。(1)目立つ基準(座標軸とも言える)を与えることで、相手に意識されないで視線方向を強制することができる.(2)全体を少しづつ変えていくと、気づかれぬうちに大きな変化を起こすことができる.(3)都合のいいところを明るく照らせば、都合の悪いところが見え難くなる.(4)(レーダーなどの)いかにも科学的・専門的な道具を持ち込むことで、一般人が自力で詮索する気力を遠のけることができる.(5)あからさまなフェイクやはったりも大胆・堂々と織り交ぜよ.それは騙されたがっている人への決め手のプレゼントだから.
-長々コメントはしないが、、民主国家の国民はこういう手口にも通じておく必要がある、、-

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